■37409 / inTopicNo.68) |
超越論的分析論\−8
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□投稿者/ うましか -(2024/06/02(Sun) 03:24:22)
| 2024/06/02(Sun) 03:25:12 編集(投稿者)
pipitさん、こんばんはー(;´・ω・)
6月に突入ですね
雨の季節はいやだなあ…でも酷く暑い夏よりはましかな(´;ω;`)ウッ…
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T 超越論的原理論 第二部門 超越論的論理学 第一部 超越論的分析論 第一篇 概念の分析論 第一章 全ての純粋悟性概念を発見する手引きについて 〔済〕 第二章 純粋悟性概念の演繹について
第一節 (第十三項) 超越論的演繹一般の諸原理について
◆ しかし、人間の認識という極めて混み入った織物を作り上げている多種多様な諸概念の内には、純粋な使用にすら、ア・プリオリに(〔つまり、〕全ての経験に完全に依存せずに)規定されているいくつかの概念があり、これらの諸概念の権限は、いつでも演繹を必要とする。 というのも、そうした使用の適法性〔合法性〕のためには経験に基づく証明では十分ではないにも関わらず、それらが決していかなる経験からも取ってくるのではない客観と、いかにしてそれらの諸概念が連関し得るのかを、人は知らなければならないからである。 だから私は、ア・プリオリな〔つまり、全ての経験に完全に依存しない〕諸概念が対象と連関し得る仕方を示す説明を、それらの諸概念の超越論的演繹≠ニ名付け、それを経験的演繹≠ゥら区別する。 経験的演繹とは、或る概念が経験と経験についての反省によって、いかにして獲得されるに至ったかを示すものである。だから、〔経験的演繹は〕その概念の適法性〔合法性〕にではなく、〔それによって〕その概念が所有されるに至った事実に関わるのである。
◆ 私たちは、今や既に二種類の概念を持っている。この二種類の概念とは、種類は全く異なるが、それでも、両者とも完全にア・プリオリに〔全ての経験に完全に依存せずに 〕対象と連関するという点においては互いに一致している。 それら〔二種類の概念〕とは、つまり、感性の形式としての空間及び時間の概念と、悟性の概念としてのカテゴリーである。 これらの諸概念〔空間・時間、カテゴリー〕について、経験的〔経験による〕演繹〔根拠づけ、権利づけ〕を試みようとすることは全く無益な仕事であろう。というのも、これらの諸概念〔空間と時間、カテゴリー〕の本性の特質とは、これらの諸概念〔空間と時間、カテゴリー〕が己の対象を表象するために、何ものかを経験から借りてくること無しにその対象と連関するという、まさにこの点にあるからである〔*1〕。 それ故、もしこれらの諸概念〔空間と時間、カテゴリー〕の演繹が必要ならば、それはいつでも超越論的〔な演繹〕でなければならないであろう〔*2〕。
*1 空間・時間(感性の形式)という概念と、悟性の概念としてのカテゴリー→ これらの概念は、自らの対象を表象するために、何も経験から借りることなく、対象と関係する。 *2 空間・時間とカテゴリーを根拠づけるためには超越論的演繹を必要とする。
◆ しかしながら、私たちは、これらの諸概念についても、全ての認識についてと同様、それらの可能性の原理を探し出すのではない場合には、それらの産出の機会因をやはり経験において探し出すことができる。その時には感官の印象が、これらの諸概念に関する全認識能力を活動せしめ、経験をせしめる最初の機縁を与える。 この経験は、二つの極めて異種的な要素、すなわち、感官に基づく認識のための実質〔質料〕≠ニ、純粋な直観〔作用〕及び純粋な思考〔作用〕の内的源泉に基づきこの実質〔質料〕を秩序づける、或る種の形式≠ニを含んでいる。こうした純粋な直観〔作用〕と純粋な思考〔作用〕は、実質〔質料〕を機会として、まず活動をはじめ、そして概念を産み出すのである。 私たちの認識力が、個々の知覚から普遍的概念へと高まろうとする最初の努力をこのように跡付けてみることは、疑いなく極めて有益なことであり、そのための道が初めて開かれたのは、あの有名な〔ジョン・〕ロック≠フおかげであるとしなければならない。 しかしながら、ア・プリオリな〔全ての経験に完全に依存しない 〕諸純粋概念〔空間と時間、カテゴリー〕の演繹〔根拠づけ、権利づけ〕≠ヘ、ロックの開いた道によっては決して成功することはない。何故なら、ア・プリオリな諸純粋概念の演繹は、徹頭徹尾この道にはないからである。 というのも、経験には全面的に依存してはならないそうしたア・プリオリな諸純粋概念の将来の使用について、これらの諸純粋概念〔空間と時間、カテゴリー〕は、経験からの血統を示す出生証明書を示すことができなければならないからである。このような生理学的な導出の試みは、事実の問題(quaestionem facti)に関するので、そもそも演繹〔根拠づけ、権利づけ〕とは全く呼ばれることができないのである。なので、私はそうした導出を純粋認識の所有≠フ説明と呼ぼうと思う。 従って明瞭なのは、この純粋認識については超越論的演繹〔根拠づけ、権利づけ〕のみがあり得るのであって、経験的演繹は断じてあり得ないということであり、また、経験的演繹は、ア・プリオリな諸純粋概念に関しては、空しい試み以外の何ものでもなく、そうした試みに携わることができるのは、こうした純粋認識の極めて特異な本性を理解していない人だけでしかあり得ないということである。
◇ ところが、たとえア・プリオリで純粋な認識のできうる演繹の唯一の様式が、つまり超越論的な道をたどる演繹の様式が、認められるとしても、このことによってこの様式〔超越論的演繹〕がかくも不可避的で必然的であることは明白ではない。 私たちは先に、空間及び時間の概念を超越論的演繹によってその源泉にまで追求し、そのア・プリオリな客観的妥当性を説明し規定した。 にもかかわらず、幾何学は空間という根本概念の純粋で合法則的な素性に関して哲学に証明書を懇願するまでもなく、自身の確実な歩みを純然たるア・プリオリな認識を通じてたどっている。 しかしながら、この概念〔空間〕の使用はこの幾何学において〔も〕外なる感性界〔aussere Sinnenwelt外的な感覚領域〕にのみ関わるのであり、 外なる感性界については、空間はその直観の純粋形式であり、 故にこの外なる感性界〔外的感覚界〕においては、全ての幾何学的認識はア・プリオリな直観に根拠づけられているので、直接的な明証性を持つ。 また、その〔幾何学の〕諸対象は、その認識自身を通じてア・プリオリに(その形式に関して)直観において与えられるのである。
―― No.36646,36657,36908,37244の続き ---
◇これに反して、純粋悟性概念≠ニ共に、純粋悟性概念自身のみならず、空間についても超越論的演繹をもとめる不可避な要求が起こってくる。
◇というのも、純粋悟性概念が諸対象についての述べるのは、直観及び感性の述語によってではなく、ア・プリオリな純粋思考の述語によってであるので、 純粋悟性概念は感性のあらゆる条件無しで諸対象と普遍的に連関するからであり、 また、純粋悟性概念は経験に根拠づけられていないので、ア・プリオリな直観においても全ての経験に先立って己の綜合の根拠となっているいかなる客観をも呈示することができず、 だから己の客観的妥当性や制限に関して疑惑を引き起こすのみではなく、あの空間の概念≠曖昧ならしめもするからである。
◇ このように、空間の概念が曖昧ならしめられるのは、純粋悟性概念がこの空間の概念を感性的な直観の諸条件を越えて使用しがちであることによってであり、それ故にまた、先にも空間の概念について超越論的演繹が必要だったのである。
◇そこで読者は、そうした超越論的演繹の不可避な必然性について、読者が純粋理性の分野のうちで最初の一歩を踏み出す前に確信しなければならない。 というのは、さもなければ読者の行動は盲目的となり、あちこち迷い歩いたあげく、彼がそこから出発した無知へと再び戻ってこざるを得ないからである。
◇しかし、読者はまた不可避な困難をもあらかじめ判然と洞察していなければならないが、それは問題自身が深く隠されている場合に、曖昧であると嘆いたり、或いは場外の除去にあまりに早くうんざりないためである。 というのは、問題は、最も愛好されている分野、つまり全ての可能的な経験の限界を越え出ている分野に他ならない純粋理性を洞察しようとする全ての要求を完全に放棄するか、それともこの批判的研究を完成するかのいずれかに帰着するからである。
† 原佑訳上巻、p.236〜p.240参照。 原典はMeiner, p.165〜p.169 † その他、以下を参照。中山元 訳2,p.93〜p.99、石川文康 訳 上巻,p.146〜p.149 †≠ナ囲まれた言葉は、カントが『純粋理性批判』文中で強調したものです。 † 翻訳はしますが、◇〜は私が便宜上用いた区分けであり文章は原文・訳文の通りではありません。 † 文中〔〕内は私による挿入、*1、*2〜や、※1、※2〜は私の覚書とします。これらは後に訂正、削除、修正等することがあります。 † ◆〜は原典における段落とします。
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\−7 No.37244、\−8 No.37409 \−4 No.36646、\−5 No.36657、\−6 No.36908 \−1 No.36429、\−2 No.36501、\−3 No.36600 [−4 No.36127、[−5 No.36266 [−1 No.35606、[−2 No.36085、[−3 No.36113 Z−4 No.34874、Z−5 No.34919、Z−6 No.35259 Z−1 No.33825、Z−2 No.33829、Z−3 No.34795 Y−10 No.33776 Y−7 No.33016、Y−8 No.33658、Y−9 No.33668 Y−4 No.32398、Y−5 No.32507、Y−6 No.32849 Y−1 No.31693、Y−2 No.32053、Y−3 No.32302 X−4 No.30943、X−5 No.31146、X−6 No.31639 X−1 No.30542、X−2 No.30550、X−3 No.30874 W−1 No.30139、W−2 No.30154、W−3 No.30529 V−1 No.29992、V−2 No.30063 U−1 No.29963 T−1 No.29833、T−2 No.29850
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第一部 No.29833,29850 第一篇 No.29963 第一章 No.29992,30063 第一節 No.30139,30154,30529 第二節 No.30542,30550,30874,30943,31146,31639 第三節No.31693,32053,32302,32398,32507,32849, No.33016,33658,33668,33776,33825,33829,34795, No.34874,34919,35259,35606,36085,36113,36127,36266 第二章 第一節 No.36429,36501,36600,36646,36657,36908,37244,37409
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