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No33829 の記事


■33829 / )  超越論的分析論Z−2
□投稿者/ うましか -(2023/10/09(Mon) 16:26:41)
    2023/10/09(Mon) 16:28:12 編集(投稿者)

    pipitさん、こんばんはー

    どっぷりカント沼(/・ω・)/

    *******

    T 超越論的原理論
    第二部門 超越論的論理学
    第一部 超越論的分析論
    第一篇 概念の分析論
    第一章 全ての純粋悟性概念を発見する手引きについて

    □全ての純粋悟性概念を発見する超越論的な手引き
    第三節 (第十一項〔第二版,1787年〕) 

    ◆ このカテゴリー表については、しかるべき考察が試みられ得るのであり、そのような考察はもしかすると全ての理性認識の学的形式について重大な結果をもたらすかもしれない。
    なぜならば、この〔カテゴリー〕表は、哲学の理論的な部門において、学全体を目論む計画≠、その学がア・プリオリな諸概念に基づく限り完璧に立案し、その学を数学的に一定の諸原理に従って区分する≠フに甚だしく有効であるどころか不可欠であることは、既に次のことから自ずと明白だからである。
    すなわち、それは、前述の表が、悟性の全ての基本概念どころか人間的悟性におけるそうした基本概念の体系の形式すら含んでおり、従って目論まれる思弁的学の全ての諸契機=Aいや、その上それらの諸契機の秩序≠ノ対してすら指示を与えるということに他ならない。このことについては私が他の著作〔『自然科学の形而上学的原理』(1786年)〕で見本を示したとおりである。
    ここでは、これらの注解のいくつかを挙げておく。

    --- No.33825 からの続き ---

    ■ カテゴリー表 ■

    1 量〔Der Quantitaet:〕
     ・単一性〔Einheit〕
     ・数多性〔Vielheit〕
     ・全体性〔Allheit.〕

    2 質〔Der Qualitaet:〕
     ・実在性〔Realitaet〕
     ・否定性〔Negation〕
     ・制限性〔Limitation.〕

    3 関係〔Der Relation:〕
     ・内属〔der Inhaerenz〕≠ニ自体存在〔Subsistenz〕 
      (実体と偶有性 substantia et accidens)
     ・原因性〔der Kausalitaet〕≠ニ依存性〔Dependenz〕
      (原因と結果〔Ursache und Wirkung〕)
     ・相互性〔der Gemeinschaft〕
      (能動的なものと受動的なものとの間の相互作用〔Wechselwirkung zwischen dem Handelnden und Leidenden〕)

    4 様相〔Der Modalitaet:〕
     ・可能性〔Moeglichkeit〕=|不可能性〔Unmoeglichkeit〕
     ・現存在〔Dasein〕=|非存在〔Nichtsein〕
     ・必然性〔Notwendigkeit〕=|偶然性〔Zufalligkeit〕

    ◇ 第一の注解。この〔カテゴリー〕表は、悟性概念についての四つの部類を含んでいるおり、まずは二つに区分される。その第一区分〔「量」と「質」〕は直観(純粋直観ならびに経験的直観)の諸対象へと向けられている。第二区分〔「関係」と「様相」〕はこれらの諸対象の現存〔Existenz〕(これらの諸対象相互の連関における、さもなければ悟性との連関における)へと向けられている。

    ◇ 私は前者の部類を数学的<Jテゴリーの部類と名付け、後者の部類を力学的〔dynamischen〕<Jテゴリーの部類と名付ける。表で見られるように、前者〔数学的カテゴリー〕の部類は相関者〔Korrelate〕を持たず、相関者が見いだされるのは後者〔力学的カテゴリー〕の部類においてのみである。この相違はやはり、悟性の本性のうちに根拠を持っているに違いない。


    † 原佑訳上巻、p.228〜p.229参照。
    † その他に、中山元訳2、p.80〜p.81、石川文康訳上巻、p.140を参照。
    †≠ナ囲まれた言葉は、カントが『純粋理性批判』文中で強調したものです。
    † 翻訳はしますが、◇〜は私が便宜上用いた区分けであり文章は原文・訳文の通りではありません。
    † 文中〔〕内は私による挿入、*1、*2〜や、※1、※2〜は私の覚書とします。これらは後に訂正、削除、修正等することがあります。
    † ◆〜は原典における段落とします。

    *******

    Z−1 No.33825、Z−2 No.33829
    Y−10 No.33776
    Y−7 No.33016、Y−8 No.33658、Y−9 No.33668
    Y−4 No.32398、Y−5 No.32507、Y−6 No.32849
    Y−1 No.31693、Y−2 No.32053、Y−3 No.32302
    X−4 No.30943、X−5 No.31146、X−6 No.31639
    X−1 No.30542、X−2 No.30550、X−3 No.30874
    W−1 No.30139、W−2 No.30154、W−3 No.30529
    V−1 No.29992、V−2 No.30063
    U−1 No.29963
    T−1 No.29833、T−2 No.29850

    *******

    第一部 No.29833,29850
    第一篇 No.29963
    第一章 No.29992,30063
    第一節 No.30139,30154,30529
    第二節 No.30542,30550,30874,30943,31146,31639
    第三節 No.31693,32053,32302,32398,32507,32849,33016,33658,33668,33776,33825,33829

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