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No34874 の記事


■34874 / )  超越論的分析論Z−4
□投稿者/ うましか -(2023/11/02(Thu) 00:34:19)
    2023/11/02(Thu) 12:05:49 編集(投稿者)


    pipitさん、こんばんはー

    (/・ω・)/

    *******

    T 超越論的原理論
    第二部門 超越論的論理学
    第一部 超越論的分析論
    第一篇 概念の分析論
    第一章 全ての純粋悟性概念を発見する手引きについて

    □全ての純粋悟性概念を発見する超越論的な手引き
    第三節 (第十一項) 

    ◆第二の注解=Bあらゆる部類のカテゴリーは、全て同数、つまり三つであるが、このことも同じく熟考を促すことである。というのも、一般に、概念による全てのア・プリオリな区分は二分法でなければならないからである。その上しかも、それぞれの部類の第三のカテゴリーはどこでも第一のものと第二のものとの結合から生ずるということが、付け加わる。

    ◇ というわけで、
    全体性〔Allheit〕 (総体性〔Totalitaet〕)は、単一性〔Einheit〕と見なされた数多性〔Vielheit〕以外の何ものでもなく、
    制限性〔Einschraenkung〕≠ヘ、否定性〔Negation〕と結合した実在性〔Realitaet〕以外の何ものでもなく、
    相互性〔Gemeinschaft〕≠ヘ、他の実体と相互に規定し合う実体〔Substanz in Bestimmung der andern wechselsetig〕の原因性〔Kausaltaet〕であり、
    最後に、
    必然性〔Notwendigkeit〕≠ヘ、可能性〔Moeglichkeit〕自身を通じて与えられている現存〔Existenz〕以外の何ものでもない。

    --- No.34795 からの続き ---

    ◇ しかし、だからといって、第三のカテゴリーは純粋悟性の単なる派生的な概念であって、基幹概念ではないとは、決して考えてならない。

    ◇ というのも、第三の概念を産み出すためには、第一の概念と第二の概念との結合は悟性の或る特殊な活動を必要とし、この活動は、第一および第二の概念の際に行使されるものとは同一ではないからである。

    ◇ そういうわけで、数〔Zahl〕 (これは全体性のカテゴリーに属する)の概念は、多数と単位という概念があるからといって、必ずしも可能ではなく(例えば無限なもの〔Unendlichen〕の表象のように)、
    或いは、私が原因≠フ概念と実体≠フ概念との両者を結合するということからは、その限りではまだ、影響=A換言すれば、いかに或る実体が他の実体のうちの或るものの原因となり得るかは、理解することはできない。

    ◇ このことから明白なのは、そのためには悟性の或る特殊な活動が必要であるということであり、そして残余の場合についても同様である。


    *******

    ■ カテゴリー表 ■

    1 量〔Der Quantitaet:〕
     ・単一性〔Einheit〕
     ・数多性〔Vielheit〕
     ・全体性〔Allheit.〕

    2 質〔Der Qualitaet:〕
     ・実在性〔Realitaet〕
     ・否定性〔Negation〕
     ・制限性〔Limitation.〕

    3 関係〔Der Relation:〕
     ・内属〔der Inhaerenz〕≠ニ自体存在〔Subsistenz〕 
      (実体と偶有性 substantia et accidens)

     ・原因性〔der Kausalitaet〕≠ニ依存性〔Dependenz〕
      (原因と結果〔Ursache und Wirkung〕)

     ・相互性〔der Gemeinschaft〕
      (能動的なものと受動的なものとの間の相互作用〔Wechselwirkung zwischen dem Handelnden und Leidenden〕)

    4 様相〔Der Modalitaet:〕
     ・可能性〔Moeglichkeit〕=@− 不可能性〔Unmoeglichkeit〕
     ・現存在〔Dasein〕=@   − 非存在 〔Nichtsein〕
     ・必然性〔Notwendigkeit〕 − 偶然性 〔Zufalligkeit〕


    † 原佑訳上巻、p.229〜p.230参照。
    † その他に、中山元訳2、p.82〜p.83、石川文康訳上巻、p.140〜p.141を参照。
    †≠ナ囲まれた言葉は、カントが『純粋理性批判』文中で強調したものです。
    † 翻訳はしますが、◇〜は私が便宜上用いた区分けであり文章は原文・訳文の通りではありません。
    † 文中〔〕内は私による挿入、*1、*2〜や、※1、※2〜は私の覚書とします。これらは後に訂正、削除、修正等することがあります。
    † ◆〜は原典における段落とします。

    *******

    Z−4 No.34874
    Z−1 No.33825、Z−2 No.33829、Z−3 No.34795
    Y−10 No.33776
    Y−7 No.33016、Y−8 No.33658、Y−9 No.33668
    Y−4 No.32398、Y−5 No.32507、Y−6 No.32849
    Y−1 No.31693、Y−2 No.32053、Y−3 No.32302
    X−4 No.30943、X−5 No.31146、X−6 No.31639
    X−1 No.30542、X−2 No.30550、X−3 No.30874
    W−1 No.30139、W−2 No.30154、W−3 No.30529
    V−1 No.29992、V−2 No.30063
    U−1 No.29963
    T−1 No.29833、T−2 No.29850

    *******

    第一部 No.29833,29850
    第一篇 No.29963
    第一章 No.29992,30063
    第一節 No.30139,30154,30529
    第二節 No.30542,30550,30874,30943,31146,31639
    第三節 No.31693,32053,32302,32398,32507,32849,33016,33658,33668,33776,33825,33829,34795,34874

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