HOME HELP 新着記事 ツリー表示 トピック表示 ファイル一覧 検索 過去ログ

ログ内検索
・キーワードを複数指定する場合は 半角スペース で区切ってください。
・検索条件は、(AND)=[A かつ B] (OR)=[A または B] となっています。
・[返信]をクリックすると返信ページへ移動します。 (*過去ログは表示されません)
・過去ログから探す場合は検索範囲から過去ログを選択。

キーワード/ 検索条件 /
検索範囲/ 強調表示/ ON (自動リンクOFF)
結果表示件数/ 記事No検索/ ON
大文字と小文字を区別する

No.25361 の関連記事表示

<< 0 >>
■25361  超越論的感性論 第八項:\−5
□投稿者/ うましか -(2022/08/05(Fri) 01:53:34)
    2022/08/05(Fri) 01:54:32 編集(投稿者)

    pipitさん、こんばんはー

    *******

    T 超越論的原理論
    第一部門 超越論的感性論

    第二節 時間について
     第八項 超越論的感性論のための一般的注解

    ◆ だからライプニッツ−ヴォルフ哲学は、私たちの認識の本性と起源とに関するあらゆる研究に対して、一つのまとまった不当な観点を指示してきたが、それはこの哲学が感性と知性的なものとの区別を単に論理的なものとみなしたことによる。というのも、この区別は明らかに超越論的であって、単に認識の判明性あるいは非判明性という形式に関わることではなく、認識の起源と内容にかかわることであり、従って私たちは、感性によっては諸物自体そのものの性質を判明に認識できないのみならず、全然認識できないのである。また、表象された客観は、感性的直観がその客観に付与した固有性をともなうが、私たちが私たちの主観的性質を除き去るや否や、どこにも見出されるはずがなく、また見出され得なくなる。というのも、この主観的性質が現象としてのその客観の形式を規定するからである。

    --- No.24923 からの続き ---

    ◇ 私たちは、いつもよく現象のあいだで、現象の直観に本質的に結びついており、だからあらゆる人間的感官一般にとって妥当するもの〔現象:ロックの第一性質*1〕と、現象の直観にただ偶然的にのみ帰属するもの、つまり感性一般との連関にとって妥当するのではなく、ただ〔観察者の〕あれこれの感官の特殊な位置や〔観察する〕組織にとってのみ妥当するもの〔現象:ロックの第二性質〕とを、区別している。
    第一の認識は対象自体そのものを示す認識と名づけられているが、第二の認識は対象の現象のみを示す認識に過ぎないとされている。
    しかし、この区別は経験的な区別でしかない。

     *1 中山元訳1、p.122〜123「073 ロック批判」を参照

    ◇ もしも、人がこの区別にとどまり(一般に為されているように)、しかも、あの経験的直観をまたもや(当然そうすべきであるように)単なる現象と見なさないとしたならば、
    つまり、あの経験的直観の内には、何らかの事象自体そのものに関わるものは全然何一つとして見いだされ得ないのだというように、見なさないとしたならば、
    私たちの超越論的区別は失われてしまうので、その時には、私たちは諸物自体そのものを認識すると、何としても信ずる。
    たとえ私たちが、至るところで(感性界においては)、感性界の諸対象の探究を最も深く押し進めてすら、現象以外の何ものとも関わり合わないとしても、そう信ずるのである。

    ◇ それで、〔例えば、〕 私たちはなるほど、虹を、お天気雨に起こる一つの単なる現象と呼びはするが、しかし、このお天気雨の方は事象自体そのものと呼ぶだろう。
    このことは実際、私たちが、この後者〔お天気雨〕の事象自体そのものという概念をただ物理的に解し、一般的な経験においては感官とのあらゆる様々な状態下にありながら、しかし直観においてはそのように規定され、それ以外には規定されてはいないものと解する限り、正しくもある。

    ◇しかし、私たちがこの経験的なもの一般を取り上げ、このものと人間のあらゆる感官との一致いかんに頓着なく、はたしてこの経験的なものすら対象自体そのものを(雨滴を、ではない、なぜなら、雨滴はそのときには既に現象として経験的客観であるからである)示すかどうかを問うならば、表象とその対象との連関についてのこの問いは超越論的であり、だから雨滴がその中で降る空間も、何らそれ自体そのものではなく、私たちの感性的直観の単なる変容、或いは根本形状であることになる。
    しかし超越論的客観は私たちにはあくまで未知のままなのである。


    † 原佑訳上巻、p.176〜p.178参照。他に、石川文康訳上巻、p.99〜p.100、中山元訳1、p.122〜p.124を参照。
    †≠ナ囲まれた言葉は、カントが『純粋理性批判』文中で強調したものです。
    † 翻訳はしますが、◇〜は私が便宜上用いた区分けであり文章は原文・訳文の通りではありません。
    † 文中〔〕内は私による挿入、*1、*2〜や、※1、※2〜は私の覚書とします。これらは後に訂正、削除、修正等することがあります。
    † ◆〜は原典における段落とします。


    *******
    \−4 No.24923、\−5 No.25361
    \−1 No.24381、\−2 No.24686、\−3 No.24835
    [−4 No.23865、[−5 No.24101
    [−1 No.23091、[−2 No.23113、[−3 No.23247
    Z−4 No.22690、Z−5 No.23032
    Z−1 No.21262、Z−2 No.21969、Z−3 No.22067
    Y−1 No.20986
    X−4 No.20772
    X−1 No.20568、X−2 No.20578、X−3 No.20699
    W−10 No.20434
    W−7 No.19817、W−8 No.20105、W−9 No.20168
    W−4 No.19542、W−5 No.19668、W−6 No.19682
    W−1 No.18802、W−2 No.19157、W−3 No.19216
    V−7 No.18378、V−8 No.18764
    V−4 No.17945、V−5 No.18058、V−6 No.18323
    V−1 No.17515、V−2 No.17588、V−3 No.17841
    U−1 No.16741、U−2 No.16783
    T−1 No.16440、T−2 No.16454、T−3 No.16495

    *******

    第一項 No.16440,16454,16495,16741,16783
    第二項 No.17515,17588,17841,17945,18058,18323,18378,18764
    第三項 No.18802,19157,19216,19542,19668,19682,19817,20105,20168,20434
    第四項 No.20568,20578,20699,20772
    第五項 No.20986
    第六項 No.21262,21969,22067,22690,23032
    第七項 No.23091,23113,23247,23865,24101
    第八項 No.24381,24686,24835,24923,25361
記事No.25328 のレス /過去ログ3より / 関連記事表示
削除チェック/



<< 0 >>

パスワード/

HOME HELP 新着記事 ツリー表示 トピック表示 ファイル一覧 検索 過去ログ

- Child Tree -