| まず、最初にひっかかった文章を戻してみます。
B143 第二十項 (中山元先生訳)第二巻、p134- 『感覚的な直観に与えられた多様なものは、自己統合の意識による根源的で総合的な統一に必然的にしたがう。 この統一によってこそ、直観の統一が可能となるからである(第一七項を参照されたい)。 与えられた像が直観であるか、概念であるかを問わず、それに含まれる多様なものが、知性のこのような働きによって、自己統合の意識そのもののうちにもたらされるのであり、知性のこの働きが判断の論理的な機能なのである(第一九項参照)。 だから多様なものは、それが経験的な直観の統一のもとで与えられたものであるかぎりで、判断の論理的な機能によって規定されていて、この機能によって、一つの意識そのものにもたらされるのである。 直観に与えられた多様なものは、このような判断の論理的な機能に照らして規定されるのであり、カテゴリーとはこのような判断の論理的な機能にほかならない(第一〇項参照)。 だから与えられた直観のうちに含まれる多様なものもまた、必然的にカテゴリーにしたがうのである。』
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