| 脳科学は科学といえるか。大脳機能の局在論と全体論で対立が続き、決着がついていないことが根拠。 1920年代米国のKarl Lashley博士はラットの迷路記憶後、大脳皮質を破壊した。脳のどこを壊したかではなく、脳をどれだけ壊したかに相関して、記憶の消失が生じることを示した。記憶の海馬説(局在論)に対して全体論の立場である。 てんかんの手術で脳の右半分失った3歳男子のニコや11歳の子供ブルックスは左半分を切除後、正常な心や精神の機能を保っていたという全体論のケースもある。 高次機能をもった自我や自由意志を脳のどこかに局在しているとみるか、あるいは脳全体の総合的な働きとみるかの対立もある。 リベットの実験では脳の第二次運動野を中心に準備電位を記録しているので局在論の立場のようだ。
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