| 「ツァラトゥストラの説話 三つの変化」より
竜とは実在の動物ではなく、人間の想像によって作られた伝説の動物である。 この有鱗動物は、一枚一枚に「汝なすべし」とラベリングされた千年におよぶ諸価値が金色のうろことなってわが身を輝かせている。
かつて人間によって創造された諸事物のあらゆる価値の象徴であり、獅子にとっての最後の敵対者となる主神である。 獅子の精神は自らが主となることを欲するが故に、かつての主や神と呼ぶところの最後にして最高の価値と闘争する。
特定の他者によって創造され、数千年にも及んで人間を拘束してきた諸価値は想像上の動物であるからこそ個人によって内的世界で破壊されるのである。
この千枚の「汝なすべし」という目標たるうろこを超人という一つの目標とすることが千一の目標であると思います。
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