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■14423 / inTopicNo.73)  Re[25]: ツァラトゥストラ
  
□投稿者/ みのり -(2021/06/25(Fri) 17:13:51)
    No14402に返信(パニチェさんの記事)
    > 2021/06/24(Thu) 20:35:20 編集(投稿者)

    パニチェさん、ありがとうございます。^^
    拝読した中の一部分を引用させていただきます。


    > 喉に噛み付くヘビとは永劫回帰のニヒリズム的側面の象徴であり、その克服は自ら噛み付かれたヘビの頭を噛み切るしかない。
    > ニヒリズムの超克は、さらに徹底したニヒリズムでしかありえず、またニヒリズムは外からの働きかけでは超克されえない。


    蛇は永劫回帰のニヒリズム的側面の象徴なのですね。
    (たしかにどうしようもなく想像を絶する苦しみです。)
    克服するためには困難を極めても自分でするしかない、ということ。

    強烈な印象を残す場面ですね。
引用返信/返信 削除キー/
■14420 / inTopicNo.74)  Re[23]: ツァラトゥストラ
□投稿者/ 田秋 -(2021/06/25(Fri) 16:06:07)
    パニチェさん、こんにちは

    >ツァラトゥストラに関しても100人いれば解釈は100通りでいいと思っています。

    先日《観察対話検証で鍛える科学探求力》という面接授業を受けました。題材として三葉虫とかハマグリが出てきましたが、授業の眼目は三葉虫の知識を得ることではなく、「如何にして探求するか」を学ぶ、whatではなくhowを身に付ける授業でした。

    ツァラトゥストラが[How to study]だとすれば、そこから得られる something は読み手の人数分あるということですね。

    芸術のようです。
引用返信/返信 削除キー/
■14402 / inTopicNo.75)  Re[24]: ツァラトゥストラ
□投稿者/ パニチェ -(2021/06/24(Thu) 20:21:55)
    2021/06/24(Thu) 20:35:20 編集(投稿者)

    No14393に返信(みのりさんの記事)

    > YouTubeでたまたま、ツァラトゥストラについての動画を観たんです。
    > 牧人の口の中に入り込んでツァラトゥストラが引っ張っても抜けない蛇を、牧人が嚙み切るという場面があり、それが大切な場面らしいとのことでした。
    > ちょっとどっきりというかざわざわしました。( ゚Д゚)
    > 暗喩、象徴的に表現されるところが多いのかな、と想像しています。

    参考までに以下は「Panietzsche Room > ニーチェT > 第五章ニヒリズム > 5.噛み切れ」より
    ************************************

    『そして、まことに、わたしが見たもの、そんなふうなものを、わたしはいまだかつて見たことがなかった。一人の若い牧人が、身もだえし、息づまり、けいれんし、顔面をゆがめているのを、私は見た。彼の口からは、一匹の黒い重いヘビが垂れ下がっていた。かつて私は、一つの顔面に、こんなにおびただしい吐きけと色青ざめた恐怖を見たことがあったか?おそらく彼は眠っていたのであろう?そのとき、ヘビは彼ののどのなかに這いこみ── そこにしっかりとかみついたのだ。わたしの手はヘビを引きに引いた。── が、むだであった!わたしの手はヘビをのどから引き出せなかった。そのとき、わたしのなかから叫ぶものがあった、「かみつけ!かみつけ!頭をかみ切れ!かみつけ!」── このようにわたしのなかから叫ぶものがあった。わたしの恐怖、わたしの憎悪、わたしの吐きけ、わたしの憐憫、わたしの一切の善と悪が、声をひとつにして、わたしのなかから叫んだ。── きみたち、わたしを取り囲む大胆な者たちよ!きみたち、探り試みる者たちよ、また、きみたちのうでで狡猾な帆を上げて、いまだ探究されたことのなにもろもろの海に乗り出したことのある者たちよ!きみたち謎を喜ぶ者たちよ!さあ、もうここらで、わたしがあのとき見た謎を明かしてくれ、さあ、もうここらで、最も孤独な者の見た幻影を判じてくれ!というのは、それは一種の幻影であり、一種の予見であったからだ。── わたしはあのとき比喩のかたちで何を見たのか?そして、やがていつの日か来たらざるをえない者は、誰であるのか?あのように自分ののどのなかへヘビに這いこまれた牧人は、誰であるのか?やがてあのように自分ののどのなかへ一切の最も重いもの、最も黒いものに這いこまれるであろう人間は、誰であるのか?── だが、牧人は、わたしの叫びが彼に勧めた通りに、かんだ。彼は物の見事にかんだのだ!彼はヘビの頭を遠くへ吐き捨てた ──。そして跳び上がった。── もはや牧人ではなく、もはや人間でもなく、── 一人の変化した者、一人の光に取り囲まれた者として、彼は笑った(哄笑した)のだ!彼が笑った(哄笑した)ように、一人の人間が笑った(哄笑した)ことは、地上ではいまだかつて一度もなかったのだ!(ツァラトゥストラ 幻影と謎について)』

    とぐろを巻くヘビと上昇気流に乗って螺旋を描きながら高みへと上昇する鷲は永劫回帰の象徴である(ツァラトゥストラの序説の10)。

    喉に噛み付くヘビとは永劫回帰のニヒリズム的側面の象徴であり、その克服は自ら噛み付かれたヘビの頭を噛み切るしかない。
    ニヒリズムの超克は、さらに徹底したニヒリズムでしかありえず、またニヒリズムは外からの働きかけでは超克されえない。

    「諸行無常」「諸法無我」には「ニヒリズム」と同様、無目的性と無意味性などの暗黒面がある。
    それらを超克した後に訪れるであろう境涯が「涅槃寂静」であるのと同じく、ヘビの頭を噛み切り遠くへ吐き捨てた彼の笑いは、一人の変化した者、正午の光に包まれる超人の哄笑である。

    煩悩の因である身体性を否定すべく極限の苦行を経て(捨て)、菩提樹の下で大悟した釈尊。
    年とともに烈しくなる病にバーゼル大学の教職を去り、100日以上の偏頭痛や嘔吐その他の発作に見舞われ、彼にして「生涯の最も暗い冬」と言わしめた期間を経て、シルヴァプラナー湖畔の巨大な尖った三角岩のほとりでニーチェに突然襲来した「永劫回帰」の思想。

    「曙光」には「いまだ光を放たざる、いとあまたの曙光あり」というリグ・ヴェーダの一句が記されている。

    ************************************

    > これから読んでから(読みながら)になるので、少し後になってしまいますが、
    > いろいろと投稿なさってくださいね。♪

    はい、ありがとうございます。
    お邪魔にならないように投稿させてもらいますが、ツァラトゥストラに関しても100人いれば解釈は100通りでいいと思っています。

引用返信/返信 削除キー/
■14401 / inTopicNo.76)  Re[23]: ツァラトゥストラ
□投稿者/ パニチェ -(2021/06/24(Thu) 20:11:35)
    こんばんは、田秋さん。レスありがとうございます。

    No14389に返信(田秋さんの記事)
    > みのりさ、パニチェさん

    > ボクも読書会に参加致したく思います。基本聴講生、偶に質問ってな感じでお願いしますだ。

    おぉ!田秋さんもツァラトゥストラを読まれる(読まれた)んですね。
    一緒に勉強できること、嬉しいです。
    よろしくお願いします。
引用返信/返信 削除キー/
■14400 / inTopicNo.77)  Re[22]: ツァラトゥストラ
□投稿者/ パニチェ -(2021/06/24(Thu) 20:07:39)
    こんばんは、みのりさん。レスありがとうございます。

    No14382に返信(みのりさんの記事)
    > そうでしたか。^^  長文での引用、ありがとうございました。

    どういたしまして。

    > ニーチェについては少し休んで、また再開します。♪
    > 2021夏は、ツァラトゥストラな夏にします。

    了解しました。全然急ぎませんし、いつからでもOKです。

    > ニーチェは猛暑に匹敵するパワーを感じるので、乗り切りたいです。
    > その際はまたお付き合いをよろしくお願いします。

    喜んで♪
    一緒に勉強していけたら、私の方こそ有難いです。

引用返信/返信 削除キー/
■14393 / inTopicNo.78)  Re[23]: ツァラトゥストラ
□投稿者/ みのり -(2021/06/24(Thu) 13:50:48)
    No14389に返信(田秋さんの記事)
    > みのりさ、パニチェさん
    >
    > ボクも読書会に参加致したく思います。基本聴講生、偶に質問ってな感じでお願いしますだ。

    お〜、田秋さん、既に読まれていたのですね。
    素晴らしい、さすがです。^^

    YouTubeでたまたま、ツァラトゥストラについての動画を観たんです。
    牧人の口の中に入り込んでツァラトゥストラが引っ張っても抜けない蛇を、牧人が嚙み切るという場面があり、それが大切な場面らしいとのことでした。
    ちょっとどっきりというかざわざわしました。( ゚Д゚)
    暗喩、象徴的に表現されるところが多いのかな、と想像しています。

    これから読んでから(読みながら)になるので、少し後になってしまいますが、
    いろいろと投稿なさってくださいね。♪
引用返信/返信 削除キー/
■14389 / inTopicNo.79)  Re[22]: ツァラトゥストラ
□投稿者/ 田秋 -(2021/06/24(Thu) 11:11:54)
    みのりさ、パニチェさん

    ボクも読書会に参加致したく思います。基本聴講生、偶に質問ってな感じでお願いしますだ。
533×400

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引用返信/返信 削除キー/
■14382 / inTopicNo.80)  Re[21]: ツァラトゥストラ
□投稿者/ みのり -(2021/06/24(Thu) 06:08:27)
    No14368に返信(パニチェさんの記事)

    パニチェさん、レスありがとうございます。

    >>すごい! どれも読まれたのですか?
    >
    > いえ、私が持っているのは「ちくま学芸文庫版」と「白水社版」です。
    > 他の訳は当時のニークラメンバー所有のものを持ち寄ったものです。
    > ツァラトゥストラの読書会楽しみです。^^
    >

    そうでしたか。^^  長文での引用、ありがとうございました。

    ニーチェについては少し休んで、また再開します。♪
    2021夏は、ツァラトゥストラな夏にします。
    ニーチェは猛暑に匹敵するパワーを感じるので、乗り切りたいです。
    その際はまたお付き合いをよろしくお願いします。
引用返信/返信 削除キー/
■14368 / inTopicNo.81)  ツァラトゥストラ
□投稿者/ パニチェ -(2021/06/23(Wed) 18:20:50)
    こんにちは、みのりさん。レスありがとうございます。

    No14366に返信(みのりさんの記事)
    > ありがとうございます。^^ また教えていただけると嬉しいです。

    はい、喜んで♪
    私もツァラトゥストラを読み直す機会となり有難いです。

    > ちくま学芸文庫の上下巻をさっそく注文しました。
    > 少し前に、100分de名著のツァラトゥストラも注文していたので、そちらをさらっと読んでから、ちくま学芸文庫のほうを読もうと思います。

    素晴らしい!!

    > すごい! どれも読まれたのですか?

    いえ、私が持っているのは「ちくま学芸文庫版」と「白水社版」です。
    他の訳は当時のニークラメンバー所有のものを持ち寄ったものです。
    ツァラトゥストラの読書会楽しみです。^^

引用返信/返信 削除キー/
■14366 / inTopicNo.82)  Re[19]: ニーチェ
□投稿者/ みのり -(2021/06/23(Wed) 12:59:15)
    No14356に返信(パニチェさんの記事)
    > 2021/06/23(Wed) 09:28:54 編集(投稿者)


    パニチェさん、こんにちは。 レスありがとうございます。

    > ■No14352に返信(みのりさんの記事)
    >>ニーチェについて、入門書を読みながらまとめるというのをしてきました。
    >>軸となるテーマに沿って、パニチェさんがアフォリズムを引用してくださり、とても勉強になりました。
    >>あらためてありがとうございました。
    >
    > こちらこそ、ありがとうございました。
    > あらためて調べたり、確認したり、私もニーチェついて考える機会になり感謝です。
    >
    >>ニーチェについて漠然としか知らなかった頃(今もほんの少ししか知らないけど)、
    >>なぜそんなに反キリスト教なのだろう?というのが疑問でした。
    >>今、あくまで私が思うのは。
    >>やはり、牧師の子として生まれ、キリスト教信仰に基づく厳格な教育のもとで育ったニーチェだったからこそ、彼にとっては「殻」のように感じられたキリスト教を批判的に見ることが、力への意志そのもので生きるためには必要だったのだろう、ということです。
    >
    >>『生きるための哲学 ニーチェ[超]入門 白取春彦 著 のカバーの帯に、
    >
    >>「悪人も、不幸な者も、はみ出し者も、自分の哲学、自分の太陽の光を持つべきだ。」
    >>というニーチェの言葉があります。
    >
    >>この言葉にはニーチェの人間への愛を感じます。
    >
    > 同意です。甘ったるい愛ではなく、厳しくも愛に満ちた、日本の家庭にもかつてあった古き良きパターナリズムを思い起させます。
    > 菩薩が母性的な愛であるのに対して、明王が父性的な愛であるかのような。。。
    >
    >>しばらくニーチェはお休みして、それから主著である『ツァラトゥストラ』の訳本を読もうと思っています。
    >
    > ここまでニーチェのことを知ったなら、訳書はまず主著である『ツァラトゥストラ』を質問されれば勧めたいと思ってました。
    > ツァラトゥストラを読まれる時にはまた教えて下さい。

    ありがとうございます。^^ また教えていただけると嬉しいです。

    > 余計なお世話ですが訳注が最も充実しているのはダントツで「ちくま学芸文庫」ですが、上下巻に分かれていることもありちょい割高にはなります。

    ちくま学芸文庫の上下巻をさっそく注文しました。
    少し前に、100分de名著のツァラトゥストラも注文していたので、そちらをさらっと読んでから、ちくま学芸文庫のほうを読もうと思います。

    > 訳も白水社版に次いでなかなかのものです。
    > 参考までに同じ箇所の訳を以下に引用しておきます。
    >
    > ************************************
    >
    > 背後世界論者たちについて
    > 『すべての背後世界を創造したもの──それは苦悩と無能力であった。またそれは、最も苦悩している者だけが経験する、あのつかのまの、幸福の狂乱であった。一躍でもって、死の一躍でもって、最後の者に達しようとする疲労、もはや意欲しようとすらしない、或る無気力な無知な疲労、これがすべての神々と背後世界とを創造したのだ。』
    > (ちくま学芸文庫版よりの引用)
    >
    > 背後世界を説く者たち
    > 『苦悩と無力――それが、すべての背後の世界を作ったのだ。それと、深く苦悩する者のみが知る、幸福へのあのはかない妄想が。ひと跳びで、命がけのひと跳びで究極のものに至り着こうとする疲労感、精根尽き果てたあわれな無知な疲労感、それがすべての神々と背後の世界を創ったのだ。』
    > (白水社版より引用)
    >
    > 世界の背後を説く者
    > 『悩みと不可能、――それが一切の世界の背後をつくったのだ。そして苦悩に沈湎する者だけが経験するあのつかのまの幸福の妄想が、世界の背後をつくりだしたのだ。疲労はひとっ跳びに、命がけの離れ業で、究極のものに到達しようとする。それだけがもうせいいっぱいの意欲である、このあわれな無知な疲労感、これがすべての神々を生みだし、世界の背後をつくったのだ。』
    > (岩波文庫版より引用)
    >
    > 背面世界論者
    > 『苦悩と無能――それがすべての背面世界を創り出したのだ。また最も苦悩する者だけが経験するあのつかのまの幸福の妄想が、それらの背面世界を創り出したのだ。ひと飛びで、決死の跳躍で、究極的なものに到達しようと望む疲労感、もはや意欲しない疲労感、それがあらゆる神々と背面世界を創り出したのだ。』
    > (中公クラシックス版より引用)
    >
    > 背世界者
    > 『苦悩であった。無力であった。――苦悩と無力とがすべての背世界を造ったのである。さらに、苦悩の底に沈湎する者が経験するところの、かの倏怱の間の幸福の妄想、之も与って背世界を造ったのである。一躍もて、死の一躍をもて、最終に到達せんと欲する疲労、また、もはや意欲することを意欲せざるあわれむべき無智の疲労、――之がすべての神々を造り、背世界を造ったのである。』
    > (新潮文庫版より引用)
    >
    > 大地なき世界を見る者たち
    > 『ほとんど不可能だという思いが、苦悩の種となって――それがあらゆる大地なき世界を作った。最も苦悩する者だけが体験する、あの束の間の幸せをとにかくつかもうとする期待感――それがあらゆる大地なき世界を作ったのだ。未曾有のひとっ跳びで、一度だけの必死の跳躍で、究極のものに達しようとする疲労感、もはや意欲するつもりもなく、知恵に見放された哀れな疲労感、それがあらゆる神々と大地なき世界を作ったのだ。』
    > (鳥影社版より引用)

    すごい! どれも読まれたのですか?
引用返信/返信 削除キー/
■14356 / inTopicNo.83)  Re[18]: ニーチェ
□投稿者/ パニチェ -(2021/06/23(Wed) 09:26:53)
    2021/06/23(Wed) 09:28:54 編集(投稿者)

    おはようございます、みのりさん。

    No14352に返信(みのりさんの記事)
    > ニーチェについて、入門書を読みながらまとめるというのをしてきました。
    > 軸となるテーマに沿って、パニチェさんがアフォリズムを引用してくださり、とても勉強になりました。
    > あらためてありがとうございました。

    こちらこそ、ありがとうございました。
    あらためて調べたり、確認したり、私もニーチェついて考える機会になり感謝です。

    > ニーチェについて漠然としか知らなかった頃(今もほんの少ししか知らないけど)、
    > なぜそんなに反キリスト教なのだろう?というのが疑問でした。
    > 今、あくまで私が思うのは。
    > やはり、牧師の子として生まれ、キリスト教信仰に基づく厳格な教育のもとで育ったニーチェだったからこそ、彼にとっては「殻」のように感じられたキリスト教を批判的に見ることが、力への意志そのもので生きるためには必要だったのだろう、ということです。

    > 『生きるための哲学 ニーチェ[超]入門 白取春彦 著 のカバーの帯に、

    > 「悪人も、不幸な者も、はみ出し者も、自分の哲学、自分の太陽の光を持つべきだ。」
    > というニーチェの言葉があります。

    > この言葉にはニーチェの人間への愛を感じます。

    同意です。甘ったるい愛ではなく、厳しくも愛に満ちた、日本の家庭にもかつてあった古き良きパターナリズムを思い起させます。
    菩薩が母性的な愛であるのに対して、明王が父性的な愛であるかのような。。。

    > しばらくニーチェはお休みして、それから主著である『ツァラトゥストラ』の訳本を読もうと思っています。

    ここまでニーチェのことを知ったなら、訳書はまず主著である『ツァラトゥストラ』を質問されれば勧めたいと思ってました。
    ツァラトゥストラを読まれる時にはまた教えて下さい。

    余計なお世話ですが訳注が最も充実しているのはダントツで「ちくま学芸文庫」ですが、上下巻に分かれていることもありちょい割高にはなります。

    訳も白水社版に次いでなかなかのものです。
    参考までに同じ箇所の訳を以下に引用しておきます。

    ************************************

    背後世界論者たちについて
    『すべての背後世界を創造したもの──それは苦悩と無能力であった。またそれは、最も苦悩している者だけが経験する、あのつかのまの、幸福の狂乱であった。一躍でもって、死の一躍でもって、最後の者に達しようとする疲労、もはや意欲しようとすらしない、或る無気力な無知な疲労、これがすべての神々と背後世界とを創造したのだ。』
    (ちくま学芸文庫版よりの引用)

    背後世界を説く者たち
    『苦悩と無力――それが、すべての背後の世界を作ったのだ。それと、深く苦悩する者のみが知る、幸福へのあのはかない妄想が。ひと跳びで、命がけのひと跳びで究極のものに至り着こうとする疲労感、精根尽き果てたあわれな無知な疲労感、それがすべての神々と背後の世界を創ったのだ。』
    (白水社版より引用)

    世界の背後を説く者
    『悩みと不可能、――それが一切の世界の背後をつくったのだ。そして苦悩に沈湎する者だけが経験するあのつかのまの幸福の妄想が、世界の背後をつくりだしたのだ。疲労はひとっ跳びに、命がけの離れ業で、究極のものに到達しようとする。それだけがもうせいいっぱいの意欲である、このあわれな無知な疲労感、これがすべての神々を生みだし、世界の背後をつくったのだ。』
    (岩波文庫版より引用)

    背面世界論者
    『苦悩と無能――それがすべての背面世界を創り出したのだ。また最も苦悩する者だけが経験するあのつかのまの幸福の妄想が、それらの背面世界を創り出したのだ。ひと飛びで、決死の跳躍で、究極的なものに到達しようと望む疲労感、もはや意欲しない疲労感、それがあらゆる神々と背面世界を創り出したのだ。』
    (中公クラシックス版より引用)

    背世界者
    『苦悩であった。無力であった。――苦悩と無力とがすべての背世界を造ったのである。さらに、苦悩の底に沈湎する者が経験するところの、かの倏怱の間の幸福の妄想、之も与って背世界を造ったのである。一躍もて、死の一躍をもて、最終に到達せんと欲する疲労、また、もはや意欲することを意欲せざるあわれむべき無智の疲労、――之がすべての神々を造り、背世界を造ったのである。』
    (新潮文庫版より引用)

    大地なき世界を見る者たち
    『ほとんど不可能だという思いが、苦悩の種となって――それがあらゆる大地なき世界を作った。最も苦悩する者だけが体験する、あの束の間の幸せをとにかくつかもうとする期待感――それがあらゆる大地なき世界を作ったのだ。未曾有のひとっ跳びで、一度だけの必死の跳躍で、究極のものに達しようとする疲労感、もはや意欲するつもりもなく、知恵に見放された哀れな疲労感、それがあらゆる神々と大地なき世界を作ったのだ。』
    (鳥影社版より引用)

引用返信/返信 削除キー/
■14352 / inTopicNo.84)  ニーチェ
□投稿者/ みのり -(2021/06/23(Wed) 08:03:12)
    ニーチェについて、入門書を読みながらまとめるというのをしてきました。
    軸となるテーマに沿って、パニチェさんがアフォリズムを引用してくださり、とても勉強になりました。
    あらためてありがとうございました。

    ニーチェについて漠然としか知らなかった頃(今もほんの少ししか知らないけど)、
    なぜそんなに反キリスト教なのだろう?というのが疑問でした。
    今、あくまで私が思うのは。
    やはり、牧師の子として生まれ、キリスト教信仰に基づく厳格な教育のもとで育ったニーチェだったからこそ、彼にとっては「殻」のように感じられたキリスト教を批判的に見ることが、力への意志そのもので生きるためには必要だったのだろう、ということです。

    『生きるための哲学 ニーチェ[超]入門 白取春彦 著 のカバーの帯に、

    「悪人も、不幸な者も、はみ出し者も、自分の哲学、自分の太陽の光を持つべきだ。」
    というニーチェの言葉があります。

    この言葉にはニーチェの人間への愛を感じます。


    しばらくニーチェはお休みして、それから主著である『ツァラトゥストラ』の訳本を読もうと思っています。
引用返信/返信 削除キー/

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