| pipitさんと悪魔ちゃんのカキコに触発されて現時点での自分なりの意見をまとめてみます。
現象学的還元が自我論的還元、もっと直接的に言えば直接経験的還元(マッハ的光景への還元)とすれば他者や他者の自我や私秘性はエポケーされる対象となり独我論にならざるをえない。
さらに厳密に表現すれば万人に共通する“独我論”なるものは独我とは相容れず似非独我論となる。
この言語的特性(ラベリングによる共有化)による変質を拭い去ったものを永井均氏の表現を借りて“仮(言語にする限り仮にはならないが)”に「独在論」とするなら独在論的還元となり、ここから超越論的に思惟されるものは既に現象学的還元から逸脱したものとなる。
この意味において独在論は袋小路であり、抜け出る手段は私たちは持っていない。
それは私(たち)が「桶の中の脳(水槽の脳)」を否定できる術を持たないのと同じ理屈である。
異論・反論。疑問等、歓迎します。
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