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■1275 / inTopicNo.73)  マクタガートの論証の盲点
  
□投稿者/ 無縁仏三郎 RX -(2019/05/31(Fri) 12:35:40)
    昔から思っていたがそのモデルによって矛盾が生じたから時間は存在しない
    というのは飛躍がある。

    時間を数直線化して二つの系列として考えることはできないということを
    論証しただけということはないか。要はモデルが単純すぎただけのこと。
    別の空間化モデルでは矛盾は起きないかもしれない。
    現実にそれを示したのがアーサー・プライアー。
    グレアム・プリーストの「論理学超入門」にあるモデル化なら矛盾は起きない。

    そしてベルクソンのように時間の空間化自体に反対するならどんな空間化モデル
    による論証も拒否するだろう。

    論証というのは時間の中で空間を使用して行われる記号操作だ。
    時間を否定する論証の中にすでに時間という仮定がすべりこんでいる
    以上ただの悪循環という気もする。
1341×735 => 600×328

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■1274 / inTopicNo.74)  Re[25]: カントの唯一空間説6
□投稿者/ rest -(2019/05/31(Fri) 06:31:39)
    マクタガートのB系列はたとえば1分間に無限個の三次元空間が実在することになり、われわれの日常感覚からすると不自然きわまりない。変化とは実在する未来の出来事が現在に移動してくることにほかならない。未来の出来事とはB系列上のある時刻の出来事であり、既に実在する出来事であるから、決定論的未来である。そうなると自由意志は存在せず、幻想にすぎない、という結論に至る。それに対しカントの変化は唯一無二の三次元空間内での事物の現在進行形での変化を意味し、未来の出来事の実在性を否定する。それゆえカントにおいては自由意志は根本の前提条件である。
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■1262 / inTopicNo.75)  Re[24]: カントの唯一空間説5
□投稿者/ rest -(2019/05/27(Mon) 06:40:03)
    カントにとって太陽の位置変化にみられるように変化が本質的なのだ。幻想なのはB系列ないしはC系列なのだ。唯一無二の三次元空間のみが永遠に存在し、これは変化しない。変化するのは事物のみだ。変化は位置変化と状態変化にわかれる。唯一無二の空間内で太陽のように位置変化するものと、鉄と酸素の化学反応における酸化鉄への変化にみられる形状変化あるいは質的変化がある。これは現在進行形の変化であり、未来から現在への移動を変化ととらえるマクタガートの考え方とはまったく異なっている。
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■1261 / inTopicNo.76)  Re[23]: カントの唯一空間説4
□投稿者/ rest -(2019/05/27(Mon) 06:14:38)
    マクタガートにおけるA系列の矛盾とは過去・現在・未来と連綿と続く無限の空間で構成されたB系列あるいはC系列と未来から現在、そして現在から過去へと移り行く変化を示すA系列の矛盾を示している。一方で変化を否定し、一方では変化を本質的なものとして肯定する矛盾。マクタガートとってはB系列は映像フィルムであって、A系列は映写機に過ぎない。すると現在という画面に映し出された変化とは幻想に過ぎない、というのが彼の結論だ。B系列=A系列+C系列なのでA系列を否定するとC系列しか残らない。映像フィルムとしてのC系列は決定論的運命を示していることになる。未来も過去同様に実在しており不可変である、というのが彼の考えだ。それに対してカントは異を唱える。我々が経験的に認識できるのは唯一無二の三次元空間のみであり、未来や過去の空間は経験的に認識できない。なぜできないかというと実在しないからである。三次元空間内の太陽の位置から時刻を決め、時刻と時刻の間を時間と定義して、実在しない時刻を未来と想定してそれに対応した出来事を空想で予想する、太陽は移動するので想像の未来は時刻としては必ず訪れる。そして想像した未来ははずれる、というのが通常だ。
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■1255 / inTopicNo.77)  Re[22]: カントの唯一空間説3
□投稿者/ rest -(2019/05/24(Fri) 08:22:10)
    「あなたの今日という日は永遠性である。したがってあなたはあなたとひとしく永遠なものを生み、それにむかって<今日はわたしはおまえを生んだ>といわれたのである。あなたはすべての時間を造られ、あなたはすべての時間以前に存在した・時間というものが存在しなかったとき、いかなる時間も存在しなかったのである」(アウグスティヌス著『告白』下巻pp.112-113)

    アウグスティヌスにとってあなたは神のことであるが、フォイエルバッハに翻訳すれば神は共同体のことであり、共同体が社会的約束事としてつまりルールとして時間を造った、ということになる。神と共同体を入れ替えると奇妙に符合する。カントにおけるア・プリオリな概念の時間は個人の生まれる以前のはるか昔の世代がア・ポステリオリに造り出したものと考えることができる。
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■1253 / inTopicNo.78)  Re[21]: カントの唯一空間説2
□投稿者/ rest -(2019/05/23(Thu) 08:45:47)
    「時間に絶対的実在性を認めることはまったく不可能である。時間は、我々の内的直観の形式にほかならない。もし時間から我々の感性に特殊なこの条件が除去されるならば、時間の概念もまた消失する。つまり時間は、対象そのものに付属するのではなくて、対象を直観するところの主観に属するのである」(カント著『純粋理性批判』B.54)

    マクタガートのA系列から見えてくるのはB系列やC系列の無数の空間を否定したところ主観的時間である。一つの空間で時間を形成するためには未来や過去が想像の世界に属していることを自覚しなくてはならない。未来は予想であり、過去は記憶である。唯一現在のみが現実の空間と一致する。
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■1244 / inTopicNo.79)  Re[20]: カントの唯一空間説
□投稿者/ パニチェ -(2019/05/18(Sat) 08:24:51)
    No1234に返信(restさんの記事)
    > ixtlanさんの遺志をうけつぎたいのですが、ixtlanさんのレベルに達していないのでなかなかむつかしいところがあります。私の推測ですが後半に神秘主義とのあるいは宗教とのかねあいも含めて、唯物論と観念論との統合に方向が向いていたのではないか、とixtlanの方向性を見定めています。私もその方向に向かいたいと思います。

    楽しみです。哲学者がそうであるようにixtlanさんの哲学を踏み台にしてレストさんの哲学も展開していただければ有難いです。

    > さてその前段としてカントの唯一空間説から入っていきたいと思います。

    よろしくお願いします。
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■1235 / inTopicNo.80)  Re[20]: カントの唯一空間説2
□投稿者/ rest -(2019/05/15(Wed) 09:56:42)
    「空間は物一般の関係に関する論証的概念、或いはよく言われるような一般的概念ではなくて、純粋直観である。第一に我々は、ただ一つの空間だけしか表象できないからである。我々が、多くの空間という場合には、かかる空間はいずれも、唯一の同一な空間の部分を意味する。そしてこれらの部分的空間は、一切を包括するこの唯一の空間の構成要素(これらの構成要素が相集まってかかる唯一の空間を合成し得るのである)にほかならないのである。この空間よりも前に存在することはできない、これらの部分空間は、この唯一の空間においてしか考えられ得ないからである。空間は本来ただ一つしかない」(カント著『純粋理性批判』B39)

    マクタガートのB系列ないしはC系列の無数の空間により構成された時間を否定したものである、と私は考えている。
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■1234 / inTopicNo.81)  カントの唯一空間説
□投稿者/ rest -(2019/05/15(Wed) 09:19:41)
    ixtlanさんの遺志をうけつぎたいのですが、ixtlanさんのレベルに達していないのでなかなかむつかしいところがあります。私の推測ですが後半に神秘主義とのあるいは宗教とのかねあいも含めて、唯物論と観念論との統合に方向が向いていたのではないか、とixtlanの方向性を見定めています。私もその方向に向かいたいと思います。

    さてその前段としてカントの唯一空間説から入っていきたいと思います。
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■1161 / inTopicNo.82)  Re[18]: 補足:マクタガート
□投稿者/ パニチェ -(2019/04/28(Sun) 17:11:18)
    ixtlanさんのカキコはニークラでも見たかったなぁ〜。

    アゲ♪^^
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■1109 / inTopicNo.83)  補足:マクタガート
□投稿者/ パニチェ -(2019/04/07(Sun) 17:52:12)
    マクタガードのA系列とB系列については永井均も「哲学探究1存在と時間 第11章」で論じていますがテーマが拡散しそうなので省略しました。結論から言えば時間を過去から未来へ不可逆的に流れる“何か”であるという発想そのものをパニチェは否定します。時間は運動を数学的に記述するための仮象でしかなく、実体的な“何か”ではない。そこにあるのはエントロピーの拡散も含めた全体運動であるという仏説的な世界観を支持しています。
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■1101 / inTopicNo.84)  Re[16]: AIバブル
□投稿者/ パニチェ -(2019/04/07(Sun) 08:19:39)
    No1074に返信(restさんの記事)
    > デカルトの心身二元論において我思うゆえにわれあり、とする我=心の実体論をカントは批判しています。心は物質とは異なった心という純粋な実体であるというデカルトの説を批判しています。「私」が「私の身体」なしに自立的に存在する、ということまで示すことはできない。つまりここから「魂の不死」を導くのは誤謬推理である、と見ていますが自我の実体性については物自体の世界であり不可知論なのだということになります。もちろん唯物論的一元論にも批判的であることになります。私もカントを踏襲していますが、不可知論だからといって思考停止するのではなく自我について自由に思索していい、と考えています。自我=自由意志とみています。

    以下、〈私〉についてのカキコは、私(自分)のことは紛らわしいのでパニチェと表記します。
    デカルトのコギトはともかく(パニチェがよく理解できてないので)、永井やパニチェがテーマとしている〈私〉は脳や身体性の随伴現象であると断言できるかどうかは微妙です。
    その理由は逆説的な推論から、ひとつの可能性として導き出される帰結で、(直接的な帰結ではないですが)、次のような問いの向こう側にその可能性が示唆されます。

    この世界の物理的な現象では再現不可能な存在様相が〈私〉の根本的な存在の在り方であり、科学の基本でもある再現性や自然の斉一性が当てはまらないことからして、物質的または運動や作用の随伴現象ではない可能性があるということです。脳や身体は〈私〉の十分条件であるかもしれないが、必要十分条件であるとは言い切れないと、今のところ考えています。

    >  話は飛びますが、リベットの実験でも自由意志の存在が否定された、とのことのようですが動作の0.35秒前に脳の決定する準備電位が決まっており自由意志は存在しないことがその根拠のようです。しかし近年のリベットの実験によれば脳の無意識的決定は動作の0.2秒前に拒否することができるので、自由意志は存在するという説に変わってきたようですね。

    その論説は承知していますが、私はよく把握しておりません。リベットの「マインドタイム」は読みましたが、そのことについては書かれていなかったので。

    仮に無意識的決定は動作の0.2秒前に拒否することができるとして、ではその拒否は脳がどのように反応しているのか?ということです。少なくとも脳の反応なくして拒否はできないわけで、もしそれができるとすれば、それこそ意志は脳が反応した結果とは限らないというような結論になるのではないか?というものです。どこまで行っても、脳が先に反応するわけで、これは無限遡及になってしまうような論説のような気もします。

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