| 2020/12/03(Thu) 08:42:22 編集(投稿者) 2020/12/02(Wed) 22:26:15 編集(投稿者)
旧国家T種の試験から抜粋したもの
産出量をY、資本量をK、労働量をLとしてマクロ的生産関数が Y=AK^0.4L^0.6 (A:技術水準) で示されるものとする。この経済では過去において成長率10%、資本ストック増加率15%、労働人口増加率2%であった。しかしある外的ショックを経験し、資本ストック増加率は5%、労働分配率は80%となった。労働人口増加率と技術進歩率が過去と変わらないものとするとき、将来の成長率は何%になると予想されるか。
与えられた生産関数の対数をとると、 logY=logA+0.4logK+0.6logL
つぎに時間tで微分すると、
dlogY/dt=dlogA/dt+0.4dlogK/dt+0.6dlogL/dt
合成微分すると、
dlogY/dY.dY/dt=dlogA/dA・dA/dt+0.4dlogK/dK・dK/dt +0.6dlogL/dL・dL/dt
1/Y.dY/dt=1/A.dA/dt+0.4.1/K.dK/dt+0.6.1/L.dL/dt
両辺にdtをかけると
dY/Y=dA/A+0.4dK/K+0.6dL/L………………(1)
所与の条件dY/Y=0.1、dK/K=0.15、dL/L=0.02を(1)に代入することによってdA/Aを求める。
0.1=dA/A+0.4x0.15+0.6x0.02
dA/A=0.028となる。
次に労働分配率が80%なので資本の分配率は20%となる。
dY/Y=dA/A+0.2dK/K+0.8dL/L ……………(2)
ここでdA/A=0.028、dK/K=0.05、dL/L=0.02を代入して成長率dY/Yを求めると
dY/Y=0.054になる。成長率は5.4%。
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