| おはようございます、floraさん
芥川に「杜子春」という話があります。〜話の前半はすっ飛ばし〜、杜子春は仙人の下で仙術の修行をします。しかし仙人になる最終試験で落っこちてしまいます。どうい試験かというと、「何があっても声を発してはならぬ」というものだったのですが、最後、鉄鞭で打たれ瀕死の状態の中で、自らを犠牲にしてまでも子を思う母の声を聞き、思わず「お母さん」と叫んでしまいます。そこで目が覚めるのですが、気がつくと街中でぼんやち突っ立っていたのです。全て仙人が仕組んだ夢で、仙人は 「もし、あそこでも声をあげなかったらわしはお前を殺すつもりだった」と明かします。
芥川の杜子春には元ネタがあって、唐の李復言という人が著した続玄怪録という書物に載っています。杜子春が仙術を習うというプロットや口をきいてはならぬという試験も同じです。最後の試験の時には杜子春は女に生まれ変わっていて結婚もし、男の子を産みます。〜説明が上手くできないので理由は割愛しますが〜、夫はその子供を石に叩きつけてしまいます。そのとき思わず「あっ」と言ったところで目が覚めます。これもやはり仙人の術による夢だったのですが、仙人の言った言葉は芥川版とはまるで違います。 「あそこで声をたてなければワシの霊薬は完成し、お前も仙界の人になれたのに」 そういって仙人は去っていきました。
仙人の下で修業し最後の段階で失敗するという構成は、壺中天と同じです。 この話の続きはまた次回、かいつか・・
放送大学の講義を聴いてへぇ〜って思ったこと ペリー来航、ボクはてっきり太平洋経由で日本に来たのかと思ってたら、大西洋〜喜望峰(スエズ運河はまだできてません)〜インド洋経由で来たんですね。太平洋経由だと燃料の補給とか難しかったらしいです。しかも石炭は出来るだけ使わず帆を張って風に乗って日本の近くまできてから帆を降ろし蒸気機関で威風堂々と横須賀に入港したんですって。こけおどし的演出? 黒船来航を描いた絵にはモクモクと煙を吐く煙突とともに帆を張るマスト(帆柱)も描かれています。 最近はその辺りの舞台裏事情も研究対象になっていて、それが当時の実情を把握するのに役立つそうです。
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