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■22973 / inTopicNo.1)  Re[63]: 永遠平和のために
  
□投稿者/ みのり -(2022/04/30(Sat) 21:28:07)
    No22969に返信(パニチェさんの記事)
    > こんばんは、みのりさん。
    > 横レス失礼します。
    >
    > ■No22367に返信(みのりさんの記事)
    >>カントは、晩年の著書『永遠平和のために』で、人間にとって永遠平和は自然状態ではなく、また、戦争を好む傾向が人間に生まれつき備わった特性のように思える、ということも述べているそうです。
    >
    > 個人的には人間には肉食獣と草食獣の両面があるように競争淘汰(弱肉強食)と共存共栄の相反する本能が同居していると思っているんですが、カントが人間は生まつき戦争を好む特性が備わっていると考えた理由や根拠って何なんでしょうかねぇ〜。

    パニチェさん、こんばんは。投稿ありがとうございます。

    ・・・・・
    国債の発行によって戦争の遂行が容易になる場合には、権力者が戦争を好む傾向とあいまって(これは人間に生まれつきそなわっている特性のように思える)、永遠平和の実現のための大きな障害となるのである。
    ・・・・・
    NHKブックス100分de名著『カント 永遠平和のために 悪を克服する哲学』
    萱野稔人 著 p36より引用
    この部分は、萱野さんが、カント『永遠平和のために』中山元 訳から引用したもの。

    ここに該当の文章はあるようです。

    また、
    ・・・・・
    しかし戦争そのものにはいかなる特別な動因も必要ではない。戦争はあたかも人間の本性に接ぎ木されたかのようである。
    ・・・・・
    ともカントは書いているそうです。
    同書p37より引用。

    (ここ、pipitさんも悪魔ちゃん宛で引用してくれてますね。)

    萱野さんの本を読む限りでは、なぜ、人間は戦争を好む特性があるとカントは考えたのか、の根拠や理由については触れられてはいません。

    カントが道徳について書いた著作でも、「人間は悪に流されやすい傾向性がある」のように書かれている、というのを何かで読んだような気がします。
    でも、根拠や理由までは書かれていなかったように思うんです。

    私の想像でしかないもので書いてみますね。
    人間は叡智界と現象界の両方に生きているけれど、人間に認識できるのは現象界でのものだけなので、人間がそのままを完全、完璧に認識することは不可能な叡智界的調和の生き方を遂行することはとても困難である、とカントは考えたとか、そういうことなのかな、と。

    正確なことが書けなくてすみません。<(_ _)>

    次回まとめてみようかな、と思っている萱野さんの著書の第三章のタイトルが、
    「人間の悪こそ平和の条件である」です。
    なかなかおもしろそうです。


     新しいトビ、ありがとうございました。^^



引用返信/返信 削除キー/
■22971 / inTopicNo.2)  Re[63]: 永遠平和のために
□投稿者/ 悪魔ちゃん -(2022/04/30(Sat) 20:54:56)
    ■22970、
    >カントの言は、『戦争はあたかも人間の本性に接ぎ木されたかのようである。』(中山ちゃん先生訳)<
    ありがとございま〜す。pipitさま、

    >純理のトピに、その言が出てくる段落を、また引用しておくね<
    よろしくおねがいま〜す。

引用返信/返信 削除キー/
■22970 / inTopicNo.3)  悪魔ちゃんへ
□投稿者/ pipit -(2022/04/30(Sat) 20:39:47)
    No22968に返信(悪魔ちゃんさんの記事)
    > ■22890、
    >
    > >人間の本性は戦争に向かいやすい傾向性を宿している<
    >
    > 萱野さんのカントの永遠平和のためにからのをNHKはピックアップしたのね。
    >
    > わたし誰の言か、っていうのがまったくわかんない。
    >

    みのりさん、横レスすみません!

    悪魔ちゃんへ

    カントの言は、『戦争はあたかも人間の本性に接ぎ木されたかのようである。』(中山ちゃん先生訳)だよー

    純理のトピに、その言が出てくる段落を、また引用しておくねー。
引用返信/返信 削除キー/
■22969 / inTopicNo.4)  Re[62]: 永遠平和のために
□投稿者/ パニチェ -(2022/04/30(Sat) 20:17:22)
    こんばんは、みのりさん。
    横レス失礼します。

    No22367に返信(みのりさんの記事)
    > カントは、晩年の著書『永遠平和のために』で、人間にとって永遠平和は自然状態ではなく、また、戦争を好む傾向が人間に生まれつき備わった特性のように思える、ということも述べているそうです。

    個人的には人間には肉食獣と草食獣の両面があるように競争淘汰(弱肉強食)と共存共栄の相反する本能が同居していると思っているんですが、カントが人間は生まつき戦争を好む特性が備わっていると考えた理由や根拠って何なんでしょうかねぇ〜。
引用返信/返信 削除キー/
■22968 / inTopicNo.5)  Re[77]: みのりさんへ
□投稿者/ 悪魔ちゃん -(2022/04/30(Sat) 19:32:25)
    ■22890、

    >人間の本性は戦争に向かいやすい傾向性を宿している<

    萱野さんのカントの永遠平和のためにからのをNHKはピックアップしたのね。

    わたし誰の言か、っていうのがまったくわかんない。

引用返信/返信 削除キー/
■22947 / inTopicNo.6)  みのりさんへ
□投稿者/ パニチェ -(2022/04/29(Fri) 17:48:22)
    No22943に返信(みのりさんの記事)

    > パニチェさん、こんにちは。 お世話になります。
    > そろそろ作成をお願いしようかな、と思ってたところでした。

    > というわけで、トピの続き9の作成をお願いします。^^

    がってん承知の助!

    継続嬉しいなぁ〜♪
引用返信/返信 削除キー/
■22943 / inTopicNo.7)  パニチェさんへ
□投稿者/ みのり -(2022/04/29(Fri) 17:07:55)
    No22933に返信(パニチェさんの記事)
    > おはようございます。
    >
    > 「白猫様には敵わない 9」はどうされますか?
    >
    > またいつでもご指示下さい。


    パニチェさん、こんにちは。 お世話になります。
    そろそろ作成をお願いしようかな、と思ってたところでした。

    というわけで、トピの続き9の作成をお願いします。^^




引用返信/返信 削除キー/
■22933 / inTopicNo.8)  みのりさんへ
□投稿者/ パニチェ -(2022/04/29(Fri) 09:19:42)
    おはようございます。

    「白猫様には敵わない 9」はどうされますか?

    またいつでもご指示下さい。
引用返信/返信 削除キー/
■22890 / inTopicNo.9)  永遠平和のために
□投稿者/ みのり -(2022/04/27(Wed) 12:28:14)
    NHKブックス100分de名著『カント 永遠平和のために 悪を克服する哲学』
    萱野稔人 著
    を読んでいます。 その第2章を今回もまとめさせていただきます。

    >>人間の本性は戦争に向かいやすい傾向性を宿しているので、平和実現のためには、戦争が起こりにくくなる社会の仕組みづくりが必要となる。
    >>カントの本著でも第2章で「国家間における永遠平和のための確定条項」として3つの条項を提示していて、これらは本著の主要部分となる考察だそうです。

    今回も引き続き、その三つ目。
    ※第三確定条項 「世界市民法は、普遍的な歓待の条件に制限されるべきこと」
    を見ます。

    外国を訪問する人が平和的に振舞う限りには、その地に住む人々に歓待される権利がある、とカントは言います。
    歓待の権利=訪問の権利。

    しかし、外国から来た人が無条件にその地に移住する権利=客人の権利を、外国から来た人が自ら要求することはできない、とも言います。
    この二つ目の、客人の権利は認められない、とカントがした理由を今日は見ます。

    ・・・・・
    十八世紀から十九世紀の初めにかけて、外国への訪問で一般的だったのは、先進国であるヨーロッパ諸国の人びとがそれ以外の地域を訪問することでした。
    逆に、先進国への移民の流入が問題になったのはようやく二十世紀の後半になってからです。
    そうしたカントの時代の訪問において何が起こっていたのかといえば、ヨーロッパ諸国による侵略と植民地支配です。彼らは訪問先の住民を武力で制圧して支配権を獲得したり、あるいは現地の住民たちを焚きつけることで戦争を起こさせて、その隙をみて自分たちの支配権を獲得したりして、植民地支配を確立していきました。
    つまり当時、外国人を敵としてあつかっていたのは訪問された側の人たちではなく、訪問する側の人たちだったのです。
    カントが「敵として扱われない権利」としての「歓待の権利」を主張した背景には、そうした先進国の訪問者たちによる「歓待に欠けた態度」がありました。
    ・・・・・
    同書p99より引用

    植民地を求めて外国にやって来たヨーロッパの人々というのは、その地の人々にとって歓待できるような存在ではなかったでしょう。
    しかし仮に、訪問者が平和的に訪問した外国に振舞う限りには、歓待の権利=訪問の権利がある、ということです。

     カントは「本来いかなる人も地球上の特定の土地に居住する権利を他のひとよりも多く認められているわけではない」と述べているが、しかし、後から来た人もその土地に住む権利を認められるべきとは一言も書いていない。
    なぜかと言うと、それだと植民地支配のような暴力的な制服を正当化してしまうから。(p101からまとめ)

    カントはこのような理由から、客人の権利=自由に外国の土地に移住できる権利を正当なものではない、としました。

    もともとは誰のものでもなかった土地に、住み始めた人々が継続して安住するうちにその人たち、一族の所有地となっていったのだけれど、既に持ち主がいて生活している土地を奪取しようとする行為は、争いを呼ぶものですね。
    カントが遠く離れた植民地とされていた国々の人々の暮らしを気にかけていてくれたというのを知り嬉しい思いです。

    ・・・・・
    これらの諸国がほかの大陸やほかの諸国を訪問する際に、きわめて不正な態度を示すことは忌まわしいほどであり、彼らにとって訪問とは制服を意味するのである。
    ・・・・・
    同書p100より引用 ここは、カント『永遠平和のために』の和訳から。



    同書には3章、4章と続きがあります。
    読んでみてまとめてみようかな、と思う部分が出てきたら続けてしようと思います。


    移民ということを現代で考えると。
    貧困や戦乱のため、母国にいられなくなった人々が外国に生きる場所を求めて移動する、という場合が取り上げられるようになりました。
    労働力としてうまくマッチすれば、互いにとっての利益となる(かつてのオーストラリアの発展などはそうですね。)けれど、そうでない場合もあり、問題化しているのですね。


引用返信/返信 削除キー/
■22877 / inTopicNo.10)  永遠平和のために
□投稿者/ みのり -(2022/04/26(Tue) 09:36:08)
    NHKブックス100分de名著『カント 永遠平和のために 悪を克服する哲学』
    萱野稔人 著
    を読んでいます。 その第2章を今回もまとめさせていただきます。

    >>人間の本性は戦争に向かいやすい傾向性を宿しているので、平和実現のためには、戦争が起こりにくくなる社会の仕組みづくりが必要となる。
    >>カントの本著でも第2章で「国家間における永遠平和のための確定条項」として3つの条項を提示していて、これらは本著の主要部分となる考察だそうです。

    今回も引き続き、その三つ目。
    ※第三確定条項 「世界市民法は、普遍的な歓待の条件に制限されるべきこと」
    を見ます。

    条項中の「歓待の条件に制限されるべきこと」。
    まず、カントの言う歓待とは?も入った文章を。

    ・・・・・ 
    ここで歓待、すなわち〈善きもてなし〉というのは、外国人が他国の土地に足を踏み入れたという理由で、その国の人から敵として扱われない権利をさす。
    その国の人は、外国から訪れた人が退去させられることで生命が危険にさらされない場合にかぎって、国外に退去させることはできる。しかし外国人がその場で平和的にふるまうかぎりは、彼を敵として扱ってはならない。
    ・・・・・
    同書pより引用 この引用はカント『永遠平和のために』の和訳から。

    歓待とは、善きもてなしとカントは書いています。
    また、同書p93に、「敵として扱われない権利」が歓待と、萱野さんの文章であります。
    カントにおいて「歓待」とは法によって保護されるべき一つの権利であり、博愛精神を説く道徳観念ではない、ということもp94にあります。

    ・・・・・
    ただし外国から訪れた人が要求することができるのは、客人の権利ではない。この権利を要求するには、外国から訪れた人を当面は家族の一員として遇するという特別な条約が必要であろう。
    外国から訪れた人が要求できるのは、訪問の権利であり、すべての人が地表を共同で所有するという権利に基づいて、たがいに友好的な関係を構築するために認められるべき権利なのである。
    ・・・・・
    同書p96より引用 この引用はカント『永遠平和のために』の和訳から。


    「客人の権利」と「訪問の権利」はどう違うの? という話になりますね。
    言葉だけ見ると、違いがよくわかりません。

    カントの言う「客人の権利」とは、その国に移住する権利のこと。
    このように同書p97にあります。

    つまり。外国を観光や仕事、留学などの理由で訪問する際、その国で平和的なふるまいをしている分には、その国に滞在している権利があり、その国の住民たちもその人々を敵とみなしてはならない。
    しかし、外国から移住してきたいという要望を無条件に受け入れてもらう権利はない。
    こういうことだと思います。


    ・・・・・
    たしかにカントは、世界市民法にしたがって各国は「歓待の権利」を保証すべきだと考えました。しかし、だからといって無条件に移民を受け入れるべきだとは一言も述べていないのです。
    ・・・・・
    同書p97より引用


    次回に続きます。


引用返信/返信 削除キー/
■22835 / inTopicNo.11)  永遠平和のために
□投稿者/ みのり -(2022/04/24(Sun) 07:48:22)
    NHKブックス100分de名著『カント 永遠平和のために 悪を克服する哲学』
    萱野稔人 著
    を読んでいます。 その第2章を今回もまとめさせていただきます。

    >>人間の本性は戦争に向かいやすい傾向性を宿しているので、平和実現のためには、戦争が起こりにくくなる社会の仕組みづくりが必要となる。
    >>カントの本著でも第2章で「国家間における永遠平和のための確定条項」として3つの条項を提示していて、これらは本著の主要部分となる考察だそうです。

    今回は、その三つ目。
    ※第三確定条項 「世界市民法は、普遍的な歓待の条件に制限されるべきこと」
    を見ます。

    この三つ目の条項の中で目につくのは、「世界市民法」と「歓待の条件」の二つだと思います。
    この二つがこの条項のキーワードのようなのです。

    まず、カントの言う世界市民法とは?
    この世界市民法というのは、国際法のように国と国との間で、ある問題についての具体的な取り決めを法にしたものではないです。

    以下、カントの説明。
    ・・・・・
    ところでいまや地球のさまざまな民族のうちに共同体があまねく広がったために(広いものも狭いものもあるが)、地球の一つの場所で法・権利の侵害が起こると、それはすべての場所で感じられるようになったのである。だから世界市民法という理念は空想的なものでも誇張されたものでもなく、人類の公的な法についても、永遠平和についても、国内法と国際法における書かれざる法典を補うものとして必然的なものなのである。そしてこの条件のもとでのみ、人類は永遠平和に近づいていることを誇ることができるのである。
    ・・・・・
    同書p91より引用。 この部分は、カント『永遠平和のために』の和訳から。


    国家をこえて交流する人々の権利の保護を対象とするような、普遍的な世界市民法の理念が、国内法や国際法とは別に求められる。
    こうした世界市民法の理念により、他国の人々と安心して友好的な関係を築け、その友好的な関係は永遠平和の実現にとって基礎となる。
    (同書p92 まとめ)


    理念としての世界市民法ということなのですね。
    例えば、国と国がオフィシャルに友好関係を強調したとしても、それぞれの国の人々どうしが互いに相手の国やそこに暮らす人々を、感情的な嫌悪で憎むようなことというのはよくあることだと思います。
    また、こうした国民の感情が戦争に向かう後押しをすることもあります。

    カントは、ヨーロッパ各国が取った植民地政策に批判的で、そうした政策を防止するためにも「歓待の条件に制限されるべきだ」としていたようです。
    この部分について次回見ます。

引用返信/返信 削除キー/
■22676 / inTopicNo.12)  永遠平和のために
□投稿者/ みのり -(2022/04/20(Wed) 12:26:49)
    NHKブックス100分de名著『カント 永遠平和のために 悪を克服する哲学』
    萱野稔人 著
    を読んでいます。 その第2章を今回もまとめさせていただきます。

    >>人間の本性は戦争に向かいやすい傾向性を宿しているので、平和実現のためには、戦争が起こりにくくなる社会の仕組みづくりが必要となる。
    >>カントの本著でも第2章で「国家間における永遠平和のための確定条項」として3つの条項を提示していて、これらは本著の主要部分となる考察だそうです。

    前回に引き続き
    ※第二確定条項 国際法は、自由な国家の連合に基礎をおくべきこと
    を見ます。

    世界中の国が一つの国家としてまとまってしまえば、戦争は防止できるのではないか、こうした考えをカントは否定しています。
    否定する理由をカントは次のように理論的にまとめています。
    ・・・・・
    法の支配しない状態にある人間にたいしては、自然法によって、「この状態から抜けだすべきである」と命じることができるが、国家にたいしては国際法によって同じことを命じることはできないのである。というのはどの国家もすでに国内では法的な体制を確立しているので、ある国がみずからの法の概念にしたがって、他国に命令しようとしても効力はないのである。
    ・・・・・同書p78より引用 この引用はカント『永遠平和のために』の和訳から。

    国家はそれぞれ国内にすでに法的な体制を確立していて、さらには主権(他国の法に従わなくてもいいという自己決定権)も持っている。
    他国の法に従うことは、それが世界国家(世界が一つの国としてまとまったもの)であっても、自国の法や主権を裏切ることになる。
    (p79まとめ)

    法により安全が守られていない自然状態にいる人間は、自らの安全を守るためにも法の支配する国家へと移行してきたが、その自然法のロジックは、既に各国の法体制を維持している国家には機能しようがない。
    (p78〜p81まとめ)

    以上が理論的な理由になるのだそうです。

    世界国家の樹立を否定する理由としてカントは・・・・・
    国々が主権を捨て世界国家の樹立に同意するとは考えにくく、もしそれを成そうとするなら、武力による制圧しかない。
    それは平和などではなく、絶えざる武力制圧による「魂のない専制政治」だと批判していたそうです。
    そのような専制政治より諸国が併存している状態のほうが望ましい、と考えたようです。
    (p74〜p75まとめ)

    ごく身近な例えで考えてみました。
    町内は一つの家族のようなものだから、一軒ごとの家族はバラバラにして町内一家族として暮らすように、となったとしたらさぁ大変ですよね。。。(^▽^;)
    家族内でも家計管理や料理の味付け、嫁姑問題などで揉めるのに、町内一家族になったりしたらまとまるわけがありません。


    ・・・・・
    これに対し、国際的な連合というかたちであれば、どんな小さな国であっても主権国家と認められれば自立した発言権をもつことができ(実際に国連総会では加盟各国は等しく一議席を有しています)、強国の論理に飲み込まれずにすみます。これならむしろ各国にメリットがありますから、世界国家の理念と比べてはるかに実現可能ですし、すべての国を包摂しうる連合へと拡大していくことも可能でしょう。
    ・・・・・同書p82より引用

    暮らしの習慣や物の考え方など、基本的な国民性としてもある程度似通ったものも持つそれぞれの国々が、それぞれ主権国家として存続したまま、それらの代表が連合の場で互いに意見を述べ合う。
    長年培ってきたそれぞれの価値観を場合によっては廃棄せざるを得ない世界国家より、こちらのほうがいいとたしかに思います。(ここ、私の考え)

    ただし、カントは、国際的な連合は永遠平和が実現されるための前提条件であり、十分条件ではない、と考えたそうです。

    国際的な連合は、国際間の係争を国際法にもとづいて解決するための土台であり、国際法による解決が繰り返しおこなわれることで、法にもとづく係争解決が国際社会に定着し、平和も実効的なものになっていく。とあります。
    (p87まとめ)

    歴史上の度重なる戦争を経て、直接武力ではなく国際法に基づいて解決する方法を人間が模索してきて、現在はそれに慣れる時期だと言えるのかもしれないです。
    まだまだ武力に訴えようとする国家も存在し前途は多難ですが、洗練された方法で係争を解決していこうとする国が増えれば、戦争により直接に流される血は減ります。
    武力に訴えることが野蛮でイケてない行為だということが、世界の共通認識になるといいと思います。(ここ、私の考え)


    次回続きます。
引用返信/返信 削除キー/

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