| [12] 市場のハエどもについて
続きです。 4〜9の読解です。
創造的なもの(偉大なもの)そのものを民衆は理解しないが、偉大な事柄を演じる俳優たちに対しては敏感に感じ取り理解する、ということが書かれていると、5については、読みました。
創造的なもの(文化、文学、哲学、思想などのことでしょうか)そのものを民衆は理解しないけれど、それらについて語る人(俳優として喩えられています)については、その人となり などについて知りたがるものだ、というようなことかな、と思いました。
・・・・・ 9 ひとの気を転倒させること ─ それが彼にとっては証明することを意味する。 ひとを狂乱させること ─ それが彼にとっては説得することを意味する。 そして、血こそ、彼の見るところでは、一切の根拠のなかで最上のものである。 ・・・・・『ツァラトゥストラ』上 ちくま学芸文庫 p94より引用
俳優たち(俳優というのは、民衆に自らの創造したものを提示する人たちの喩え)は、狂信的、熱狂的に人々が自分たちの創造したものを歓迎することを望んでいて、そうされることによって自分たちの真価を見出している、という内容と思います。 (同書 訳注p372 を参考にしました。)
次回もこの章の続きです。
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