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カント沼番外地:第一版序論 W−1
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□投稿者/ うましか -(2021/07/11(Sun) 11:04:10)
| pipitさん、おはようございますー おじゃまします。
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◇しかし、おのれの建物をできるだけ早く仕上げてしまい、そのあとではじめて、はたしてその土台がしっかり置かれているかどうかを調べてみるのが、思弁〔Spekulation〕における人間的理性の普通の運命である。
◇だがそうなると、その土台が強固であると私たちがおのれを慰め、あるいは、そのような後からの由々しい吟味を避けるために、ありとあらゆる言いつくろいが探しだされる。
◇しかし、建築中私たちをあらゆる懸念や疑念からそらし、一見その土台が十分であるかのようにうれしがらせるのは、次のことである。それは、私たちの理性の仕事の大部分、おそらくはその最大部分は、私たちが既に対象についてもっている概念の分析〔Zergliederungen der Begriffe〕にあるということにほかならない。
◇概念の分析というこの仕事は、私たちに一群の認識をあたえるが、それらの認識は、たとえ、私たちの概念において、(まだ混乱した仕方でではあるが)、すでに思考されているものの説明や解明以上のなにものでもないにせよ、それでも形式からみれば新しい洞察と等しいものと評価され、それでいて、実質ないしは内容からみれば、私たちがもっている概念を拡張するのではなく、分析する〔aus einander setzen〕に過ぎないのである。
→原佑訳上巻、p.96〜p.97参照(※翻訳は参照するが、◇〜は原文・訳文の通りではありません (;´・ω・))。文中〔〕内は私による挿入。
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