>フェノメノン(phaenomenon)は「現象〔体〕」と訳され、感官との関係における対象を意味するとともに、実践にかかわる文脈においては、自分自身やその行為を自然法則(他律)のもとにあると考える際のそれらのあり方を意味する。他方、ヌーメノン(noumenon)は「可想体」、「本体」と訳され、感官の客観にはならない可能的なある物を意味するとともに、実践に関する文脈においては、自分自身やその行為を自然から独立した、理性だけに基づいている法則のもとにあると考える際のそれらのあり方を意味する(cf. W 452)。<