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■27792  Re[78]: 「意味」
□投稿者/ 悪魔ちゃん -(2022/12/04(Sun) 17:57:37)
    〔失語症における経験主義と主知主義、いずれも説明としては十分ではない〕
    の一部を写して見ます。

    ************
    p290語の調音の障害たる構語不能不全(anarthrie)から、知能障害を必ず伴う真正の失語症が確認され、――事実上第三人称的な運動現象にすぎない自動的言語のほかに、大多数の失語症において問題となる唯一の機能たる意図的言語が見分けるようになったとき、失語症ならびに言語の理論は完全に一変したかと思われた。「語心像」の個体性は事実解体した。患者が喪失した正常人が所有しているものは、語の一定の貯蔵ではなく、それを使用する一定の仕方である。

    自動的言語の平面においては患者の思うがままになる同じ語が、動機なく自由にしゃべる言葉(langage gratuity)の平面においては彼から逃れる。――例えば医師の質問を拒むためには、すなわち現実に体験された否定を意味するときには、「否」という語を造作なく見いだす同じ患者が、感情的な生活的な興味のない言語行使においてはそれを発音することができないのだ。したがって語の背後に一つの態度が、つまり語を条件づける発語(パロール)の機能が発見されたのである。行動の道具としての語と、欲得を離れた単なる呼称の手段としての語とが区別された。「具体的な」言語は依然として第三人称的な過程であったが、動機のない自由な言語(langage gratuit)、本来の呼称は、思惟の現象となったのである。そして若干の失語症の起源は、ほかならぬ思惟の障害のなかに求められなければならないとされた。

    p291例えば色彩の名称に関する健忘症は、患者の全体的な行動のなかに戻してみると、いっそう一般的な障害の特殊な現れとして見えてくるのであった。眼の前に提示された色彩の名称を挙げることができない患者は、またこれらの色彩を与えられた命令に従って分類することも、同様にできないのだ。例えば色の見本を基調となる色あいに従って分類することを求められると、彼らは正常なひとよりゆっくりと細心にやることが、まず観察される。彼らはひと目で「和合する」色を捉えるのではなくて、比較すべき見本をいちいち互いに近づけてみる。そのうえ、多数の青いリボンを正しく集めたあげくに、彼らは不可解な誤謬をおかすのである。例えば最後の青いリボンがうすい色調のものであれば、彼らはこれに続いて「青」の集まりにうす紫やうすばら色を加える。−―あたかも、指定された分類原理を維持し、終始一定の観点から見本を観察することができないかのようである。それゆえ感覚の与件を一つのカテゴリーのもとに包摂し、いくつかの見本を青という形相の事例としてまとめて見ることが、彼らには不可能になったのだ。実験の初め彼らが正しい処置をしているときでさえ、彼らを導いていたのはいくつかの見本が一つの理念にあずかっているということではなくて、直接の類似の経験である。彼らが見本を互いに近かよせて比較した後に初めて分類できるというのは、このためである。

    p292分類の実験は患者におけるある根本的な障害の存在を示しているのであって、色の名称に関する健忘症は、そのもう一つの現れにすぎないであろう。なぜなら一つの対象の名を挙げるということは、それがもっている個性的なもの、それ独特のものから離れて、そこにひとつの本質、あるいはカテゴリーの代表を見ることだからである。患者が見本の名を挙げることができないのは、赤とか青とかという語の語心像を失ったからではなく、感覚的与件を一つのカテゴリーのもとに包摂する一般的能力を失ったからである。つまり、彼が範疇的態度から具体的態度に舞い戻ったからである。これらの分析、その他の同様な分析は、一見、語心像の説の正反対にわれわれを導くように見える。というのも、言語は今や思惟によって条件づけられたものとして現れるからである。
    ************

    いろいろ分かんない語があるけど、
    いくつか調べて見たよ。

    【経験主義】
    @ 哲学で、あらゆる認識の源泉は経験にあり、経験的事実だけが真理の基準であると考える立場。
    経験論。⇔合理主義。
    A 物事を理論より経験に基づいて考えようとする態度。
    (精選版 日本国語大辞典精選版)

    【主知主義】
    @ 一般に知性を重んじる立場。主知説。
    (イ) 認識論で、感覚主義や経験主義に対し、真理は理性によって得られると説く合理主義の立場。プラトン、アリストテレス、デカルト、カントの立場。
    (ロ) 感情、意欲、行動よりも思惟と認識をより優位に置く立場。プラトン、スピノザのたぐい。
    ※学生と読書(1938)〈河合栄治郎編〉読書の意義〈河合栄治郎〉六「学問の為の学問といふ立場は、〈略〉学問の価値が唯一にして最高だとすることが多い、而して此の立場が所謂主知主義(Intellectualism)と称せられるものである」
    (ハ) 倫理学で、知性や理性によってすべての行動を導こうとする主張。ソクラテス、カントのたぐい。
    (ニ) 心理学で、知性が精神生活の第一義的なもので、他の精神作用はこれに基づくとする説。スピノザのたぐい。
    A @の哲学的根拠に基づいて、知性的表現に重点をおく文学、またはその運動。特に、イギリスの、一九世紀後半のビクトリア王朝時代にあらわれた女流作家ジョージ=エリオットの作品に代表される。
    (精選版 日本国語大辞典精選版)

    【心像】image
    (1) 一般的には,外界の刺激対象なしに,つまり感覚器官に刺激作用が与えられることなしに再現された感覚的体験ないしは映像のこと。この意味では表象とほぼ同義。種々の感覚様相に応じて視覚心像,聴覚心像,触覚心像がある。一般に,現前した刺激対象に基づいて生じる知覚体験より具体性に欠けて不鮮明かつ不安定であるが,幻覚の場合のように知覚像と区別しえないこともある。 (2) より抽象的には,思考作用の過程で再現された,ないしはその過程を支持している具体的意識内容を意味し,象徴機能の一つの側面を示す。観念とほぼ同義。
    (3) 事物,事象に対して人のもつ包括的な概念,判断,嗜好,態度などの印象の全体をさす。この場合特にイメージという用語が多く用いられる。

    【包摂】
    一つの事柄をより大きな範囲の中に包みいれること。

    【範疇】(英)category (独)Kategorie
    1 《「書経」洪範の「天乃ち禹に洪範九疇を錫たまう」から》同じような性質のものが含まれる範囲。カテゴリー。
    2 哲学で、あらゆる事象をそれ以上に分類できないところで包括する一般的な基本概念。
    &#13008;アリストテレスで、あらゆる存在者がその下に包摂される最高類概念。実体・量・質・関係・場所・時間・位置・状態・能動・受動の10項目。
    &#13009;カントで、純粋理性概念(理念)から区別された純粋悟性概念。思惟能力としての悟性の先天的形式で、これによって悟性は対象を認識へと構成する。量(単一性、数多性、総体性)、質(実在性、否定性、制限性)、関係(付属性‐自存性、原因性‐依存性、相互性)、様相(可能性‐不可能性、現存在‐非存在、必然性‐偶然性)の4項12目。
    [類語]ジャンル・種類・種・品種・類・たぐい
    (デジタル大辞泉)

    「意味」を問題としてるから、わたしに分かんない語をネットで調べてそれをコピーしといた。

    語の意味を知ろうとするとき、辞典を見るんだけど、そこにはある語の解説として、やはり語で書かれてる。
    語の意味が語で書かれてる、っていうことね。そして解説のなかにまた分からない語が出てくるとまたそれを調べる。そしてまた…・。こういうふうに限りなく続く場合もあるかも。
    あと、語の意味にはいろんなのがあるみたい。どの意味を採用するかは人によって異なっていることもあるかも。っていうか、既成の語、そしてその意味で、っていうんじゃなくて、素朴的経験的私の意味、っていうのもあるんじゃないかな〜、って。なにも既成の意味に従わなくてはならない、っていうことでもない気がする。
    No27553でメルポンが言ってるように、
    『われわれは言葉が制定されている世界のなかに生きている。』なんだけどね。

    ちょっと長くなっちゃんで、
    ここんところからわたしに見えてきたものは後で。
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