| [16] 隣人愛について
・・・・・ 15 隣人ではなくて、友人を、わたしはきみたちに教える。友人はきみたちにとって 大地の祝祭であるべきだ。 また超人についての一個の予感であるべきだ。 ・・・・・『ツァラトゥストラ』上 ちくま学芸文庫 p111より引用
不完全な自己愛をもって隣人に近づき、そこで偽りの関係を持つのではなく、友人といえる存在をもつことをツァラトゥストラは勧めている、と読みます。
また、訳注p384によれば、ここでの「友人」とは、弟子たちにとってのツァラトゥストラと言う意味合いが強く含意されているとのこと。
大地の祝祭というのは、現実を直視し受け入れることかな、と考えます。 つまり、ありのままの自分同志を互いに受け入れあうことができ、互いに認め合い高め合う関係性、それが友人だということ。
「友人について」という章が前にあり、そことも関連している内容だと思います。
・・・・・ 17 言わば、善の殻として、内部に完成した世界を蔵している友人を、わたしは きみたちに教える。 ─ つねに一つの完成した世界を贈らずにはいられない 創造的な友人を。 ・・・・・同書p111より引用
ここでの友人とは、やはりツァラトゥストラ自身。
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