| 田秋さん レスありがとうございます
リヒテルは西側に登場したときの特徴と晩年では違った顔を見せていたのかもしれませんね。アメリカ登場のときは、ブラームスのピアノ協奏曲2番を、ラインスドルフ+シカゴ響でやっています。まだ聴いたことがありませんが、こういうのはテクニックがすごくないとできないような気がします。もっともリヒテル本人によると、最低評価でした。
好きな録音はけっこうありますが、前期では、チェロ音楽の新約聖書に喩えられる、ベートーヴェンのチェロソナタ全集をロストロポーヴィチと一緒にしています。これは当然ながら素晴らしい。
ベートーヴェンのチェロソナタ全集は、ベートーヴェンの初期、中期、後期の特徴の雛形が2枚のディスクに納められているので、量的に長い交響曲全集、弦楽四重奏曲全集、ピアノソナタ全集などを通して聴くより、ベートーヴェンの生涯の展開をフォローするには、とっつき易いだろうとされています。そう思いますね。
ベートーヴェン後期の、第九、ピアノソナタ、弦楽四重奏曲は、ことばを失うくらい感動的ですが、私は中期も大好きです。交響曲の「エロイカ」、弦楽四重奏曲の「ラズモフスキー」、ヴァイオリンソナタの「クロイツェル」、先にあげた、ロストロポーヴィチ+リヒテルによるチェロソナタ第3番、オペラの「フィデリオ」など。
>ご存じの様にこのように終わります。バレーだと乙女が1人で踊り、息絶え横たわったところを最後、全員で持ち上げて終わります。 下のスコアは、その最後の部分で、右にコントラバスの譜面を拡大して載せています。コントラバスの譜面はヘ音記号で書かれていて、その一番最後の音を下から読むと、レ、ミ、ラ、レで、これを英語の音名に直すとD、E、A、D、「DEAD」となります。 音を聴いていただけではまず気がつきません。しかし、ストラヴィンスキーが乙女の死をこのコントラバスの和音で意図的に表わそうとしたのはほぼ間違いありません。
たしかにそうなってますね。さすがです。こういった暗号解読をまっているディテールというは、まだまだ埋もれているのかもしれません。
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