| そのうえ、時がたつうちに、いくつかの仏教の宗派は、 様々な仏や菩薩を生み出した。 これらは、苦しみからの完全な解脱を達成する能力を持つ人間や、 人間以外の存在なのだが、依然として苦悩の輪に取り込められている無数の存在を救うために、 憐みからその解脱を慎んでいるのだ。 多くの仏教徒は、神々を崇拝する代わりに、 悟りを開いたこれらの仏や菩薩を崇拝するようになり、 涅槃に入るだけではなく俗世の問題を処理するのも助けてくれるよう祈り始めた。そのために東アジア各地で、祈りや色鮮やかな花、 香しいお香、米やお菓子の添え物と引き換えに、雨を降らしたり、 疫病を抑えたり、果ては血なまぐさい戦争に勝ったりさえするために時間を費やす仏や菩薩が多くみられる。
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