| *** 以下、ニーチェ著「ツァラトゥストラ 通り過ぎることについて」より引用 ***
おまえはわたしのサルと呼ばれている。おまえ、口からあわをふいている阿呆よ。しかし、わたしはおまえをわたしのぶうぶうブタと呼ぼう、──ぶうぶうと不平を鳴らすことによって、おまえは私の痴愚礼賛までも、だいなしにしてしまうのだ。 最初おまえにぶうぶう不平を鳴らせたゆえのものは、いったい何であったか?誰も充分追従してくれなかったということだ。 ──おまえがこんな汚物のもとに腰をすえるのは、大いにぶうぶうと不平を鳴らすための根拠を得んがためなのだ。──大いに復讐するための根拠を得んがためなのだ! つまり、おまえ、虚栄心の強い阿呆よ、おまえが口からあわを吹いているのは、すべての復讐なのだ。わたしはおまえの正体を見事に察知したのだ!
… 中略 …
だが、おまえ、阿呆よ、別れに際して、わたしはおまえにこういう教えを与えよう。 もはや愛することのできない場合、とるべき態度は──通りすぎることだ!── ツァラトゥストラはこのように語って、阿呆と大都市のそばを通り過ぎた。
*************** 引用終わり *************** |