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■23343  御子柴善之泉:超越論的感性論 解説6
□投稿者/ うましか -(2022/05/19(Thu) 23:51:15)
    2022/05/19(Thu) 23:53:38 編集(投稿者)

    pipitさん、こんばんはー

    おつかれさまですー(´;ω;`)ウッ…

    今朝の投稿を編集追記しようとおもったら、読んでみる36が101到達してました
    (;´Д`A ``` 

    *******

    御子柴善之『カント 純粋理性批判』角川選書(シリーズ◆世界の思想)

    https://www.kadokawa.co.jp/product/321707000036/

    p.84〜p.106、「第四章 論理学の外部に位置づく感性論 − 超越論的感性論」を読んでいます(・∀・)


    -------

    ◆第四章 論理学の外部に位置づく感性論 − 超越論的感性論

    ・『純理』本論… 超越論的原理論と超越論的方法論に分かれる
    ・超越論的感性論は原理論の冒頭に位置する。

    ・原理論…「いかにしてア・プリオリな総合的判断は可能か?」という問いに答えるための原理の探求
    ・私たち自身の認識に即した議論である。

    ※以下■=内容の見出し(本文では〈〉で表示)

    ■感性論と美学

    ・感性論 … エステーティク、「美学」と翻訳されることもある。
    ・カントは(先行するバウムガルテンのように)エステーティクを学問に高めようとすることは誤った希望だと主張する。→ 美を理性原理の下に批判的に判定しようとしても、その判定規則は経験的でしかあり得ないから。
    ・そもそもエステーティクは語源的にギリシア語のアイステーシス(感覚)に由来する。

    ■直観と感性

    ・感性論が扱うこと … 私たちがなにかを「感じる」ということ
    ・感性論の冒頭文:内容を@〜Dで分ける。

     @直観 … 認識において、人は何か(対象)を認識する。対象と認識の直接的な関係の仕方が直観。
     例)私の目の前にある書物→ 私はこの書物を直観している。

     A直観の成立する仕方 … 対象が「与えられる」という仕方でしかありえない。対象が与えられるとき人のこころ(意識)に起きるのが「触発」。

     B感性 … 直観において対象は「与えられる」。この与えられた対象を表象(例:この書物の意識)として受け取る能力がある。この受容性の能力が感性。カントによれば、感性を介してだけ対象が与えられ直観が成立する。とすれば、感性無しには認識は存在しないことになる。

     C悟性… とはいえ、認識は感性が提供する直観だけでは成立しない。私たちは見えているものについて「あれは何だろう?」と思考する。そうした思考能力が悟性であり、思考する際に使用するのが概念。

     例)今目の前にあるものを「書物である」と思考するとき、私たちは「書物」という概念を使用している。

     ちなみに、直観はそこに対象が与えられない限り成立しないが、概念はそこに無いものでも思考できる。概念は一般的な表象であり、悟性はそうした表象を生み出す能力。

     D悟性だけでも認識は成立しない。… 認識においては、悟性が感性に関係しなければならない。なぜなら思考するだけなら、矛盾を侵さない限り、色々とありもしないことを考えられるからである。

    ■感覚と現象

    ・『純理』本論の冒頭に置かれたカント認識論の基本概念 … 感性、直観、触発、悟性、概念 ※ただし悟性や概念は超越論的分析論で論じられるべきもの

    ・こころでは、個別的表象(この書物の直観)も一般的表象(書物一般の概念)も意識される。
    ・この「こころ」とは表象能力のこと。
    ・「ある対象が表象能力に及ぼす影響が、私たちが対象によって触発される限り、感覚である。」→ この表象能力(こころ)に対して触発によって引き起こされる結果が「感覚」。

     例)目の前の書物… 大きければ、広がりの大きさが感覚され、鮮やかな赤色ならば、その色が強く感覚される。

    ・このような感覚によって対象に関係される、その直観を「経験的」とよぶ。
    ・経験的な直観によって与えられる対象が「現象」

     例)私たちが年中見舞われる自然現象 … 日照りや台風、地震、火山噴火など、それらは常に感覚を介して直観される。

    ・私たちはそうした自然現象を「これは台風である」「あれは地震である」と概念を使用して認識する。

    ・そうした概念によって規定されていない対象が「現象」。
    ・もし適切な概念が見当たらない自然現象に遭遇するならば、私たちはまさに「現象」がそれとして与えられていることを意識する。

    ・現象は、内容と形式に分けられる。
    @内容 … 現象の内容は感覚。それは常に経験的でア・ポステリオリ。

    A形式 … 現象の多様を秩序づけるもの。
     例)二階の窓から見える街並み。見渡すと多くの建物や樹木が見えるが、それらは混沌ではなく、すでにある程度は分節化され秩序づけられて見えるはず。


    ■現象と形式 − それを取り出す手順

    ・『純理』感性論 …感性におけるア・プリオリなものを見出そうとする営み→ "超越論的"感性論と呼ばれる。

    ・超越論的感性論において、カントは「現象」の形式に注目。

    ・現象の形式がア・プリオリで純粋であることが明らかとなれば、そうした形式は感性的直観の純粋形式であり、純粋直観と呼ばれるべきもの。
    → というのは、感性に対象が与えられる仕方は直観のみで、その仕方は未だ概念の入りこまないことがらだから。

    ・超越論的"感性論 …感性におけるア・プリオリなものを見出そうとする営み

    ・その前に… 認識は経験とともに始まり、その経験は感性と悟性により成立している。

    ・感性論では、経験から悟性由来のものを除去し、感性由来のものだけを取り出す。感性由来のものとは、経験的な直観。

    ・経験的な直観から感覚(現象の内容)に属すものを除去→ 純粋直観あるいは現象の形式が残る。

    ・以上のような、カントによる認識におけるア・プリオリな原理を探究する手法
    → 経験からの「捨象」

    ※ちなみに、哲学では様々な経験から共通する要素を「抽象」するという手法もある。この手法は帰納法という。


    ■外的感官と内的感官

    ■空間とはなにかを究明する
    ■空間の理解から帰結すること
    ■空間の経験的実在性と超越論的観念性

    ■時間とはなにかを究明する
    ■時間の理解から帰結すること
    ■時間の経験的実在性と超越論的観念性

    ■感性的認識一般の根本性質

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    No.23249,23251,23262,23285,23322,23343
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