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■22811  Re[33]: 人類学
□投稿者/ 悪魔ちゃん -(2022/04/23(Sat) 18:59:03)
    竹沢さんの『人類学的思考の歴史』から、

    【 1 本書はなにをめざすのか

    本書は人類学的思考の歴史をあとづけしようとするものである。
    人類学(1)とは奇妙な学問である。それは、哲学、文学、歴史、神学に細分化された西洋の知の分類に抗するかたちで、人間の身体から感情、観念、環境との関係までを総合的に理解しようとするものであり、さらには人間の全活動領域としての経済、政治、社会、宗教、倫理、芸術等を総体として理解しようとする傾向性をもっている。それが研究対象とするのは全体としての人間であり、人間の活動の全領域である。このような意味において人類学は、世界を分割し、分割することで明瞭な意識を獲得し、それによって世界を統合・操作することをめざしてきた近代西洋の知のあり方に対する異議申し立てとして成立したのであった。人類学が人文社会諸科学のなかで占める特異性は、他の諸学科が論じてこなかった、西洋から見て異質な諸社会、「未開」という形容詞をつけられるのがつねであった諸社会を研究するという研究対象の特異性にあるのではない。むしろ人類学の特異性は、近代西洋がつくりあげてきた知の分類体系とは異質な原理に立つ、研究方法と理念の独自性にこそ求められるべきなのである。
    このような見方をとるとすれば、人類が現在抱えている困難の理由も理解可能になるであろう。人類学の困難は、人類学がはじまって以来いわれつづけてきたように(マリノフスキィー1922(1967):342レヴィ=ストロース1955(1977/上):60)植民地支配や世界経済の浸透、近年の人間の旺盛な移動等によって、それが研究対象とする諸社会が大きく変質したことにあるのではない。むしろそれは、人類学という学問の種的特性を構成してきた総合の学としての位置づけが失われつつあるという事実に求められるべきである。人間の多様化すると同時に、知のデジタル化によって拍車がかけられた細分化と分類を基本とする今日の知的傾向によって、総合の学であるはずの人類学も内部にさまざまな下位分野を設けてきた。政治人類学、経済人類学、親族人類学、宗教人類学、歴史人類学、認識人類学、解釈人類学、生態人類学等々と細分化されてきた結果、人類学に携わる研究者自身その全体像をつかむことができなくなってきた。そこから個々の研究者は人類学の全体を見ることも、人間とその活動をその総体において把握しようとすることも、なくなってきたのである。
    こうした状況に対し、本書がめざすのは、これまでの人類学的な思考の流れえを大きくとらえることであり、そこにおいていかなる理解が獲得され、いかなる課題が積み残されてきたかを整理することである。その意味では本書は、敵と見間違えて風車に向かって槍を突き立てたドンキホーテ的な試みだというべきかもしれない。人類学の総体がどこにあるのか。それが獲得した知識と課題の総体がどこにあるのか。それは私にしか見えないものであるのかもしれないが、たとえ蜃気楼であれ幻影であれ、それを対象化することは、今後の議論と批判の叩き台にはなるであろう。その意味で本書がめざすのは、細分化され、人間の諸実践の断片しか見ようとはしない人類学の現状に対し、比較と討議のための共通の土台をつくること、というより共通の土台をつくるための試みの一歩をつくることである。それによって、人類学の外部にいる人びとに対しても、今日の人類学がなにをめざしているのか、どこに向かって行きつつあるのかについて、理解のための手がかりを提供することができるであろう。その意味で、本書は人類学の内外において、相互理解と討議のための場をつくりだそうという試みなのである。】

    注(1)【本書では人類学と呼ぶが、その内容は社会人類学・文化人類学を指している。単に人類学とだけ記した場合、日本では形質人類学をさすのが一般的である。(「日本人類学会」は形質人類学の学会であり、『人類学雑誌』(現在はAnthropological Science)はこの学会が発行する機関誌である)。しかし、社会人類学・文化人類学と書くのは煩瑣なので、本書では人類学とだけ記すことにする。なお、文化人類学はアメリカ合衆国の、社会人類学はイギリスとフランスの、この学問分野に対する呼称であり、両者がそのように異なっているかは本文中で明らかになるはずである。】

    【人類が現在抱えている困難の理由も理解可能になるであろう。】っていうとこ、
    ほら、いまさ〜、人類の一人であるプチンやその人の指示によってウクライナ人殺してる人類いるよね。前にはヒトラっていう人類の一人もいたみたい。


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