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No41975,41976 の記事


■41975 / )  仏教で解けない謎を量子力学で解く(1)
□投稿者/ SumioBaBa -(2025/04/10(Thu) 00:31:17)
        仏教で解けない謎を量子力学で解く(1)

     『大乗仏教概論』(鈴木大拙著、佐々木閑訳、岩波書店、2004)という本の中に、次のような記述がある。

    ーーーーー 宗教とは、一見有限のように見える存在の軛に繋がれて、苦痛にうめき苦しむ人間の心が発する内奥の声である。人は、地上に現れて以来、人生の有限性と非永遠性に対して一度も満足を覚えることがなかった。彼らは常に、…輪廻の呪われた束縛から彼らを解放してくれるなにものかを求め続けてきた。しかし、このなにものかは、この現世の存在の諸現象を特徴づけている分離と個別化の原理を超越しているので、…。現代のほとんどの科学者は次のような仮説で満足している。すなわち、その神秘なるものは、相対性の法則によって条件づけられた人間の心によっては理解することが不可能であり、…。この原理は不可知論と呼ばれる。科学は非相対性の領域にあえて挑もうとはしないので、…。しかし我々がこの仮説によって、人の心の最後の欲求を黙らせようとすると不満が生じる。ーーーーー(P21〜22)

    ーーーーー科学は仮定的で相対的で限定的な事柄だけを扱う。科学は、与えられたある現象を、いくつかの法則(…)によって説明する時、科学としての役目を果たしたことになる。そしてそれ以上のこと、すなわちその事柄について「どこから」「どこへ」「なぜ」と問い掛けることまでは関わらない。しかし人の心は、それで満足していることができず、科学法則や仮説と言われるすべてのものの根底にある究極の原理を探し求めるのである。ーーーーー(P24)

    ーーーーー科学は自己完結するものではない。それは、宗教の中に、そのレーゾン・デートルを見いだすのである。ーーーーー(P74)

    ーーーーー知性の力だけでは、我々の全存在の謎を解き明かすことなど決してできない。ーーーーー(P84)

     著者の鈴木氏は、「「科学」では解けない謎が残ってしまうから「宗教」が必要なのだ」「「科学」よりも「宗教」の方が人間にとってより大きな価値が有る」と言いたいようである。確かに量子力学以前の科学では、我々の世界W1だけが存在する世界のすべてだとすると「単世界解釈」が常識であり、科学で解けない謎(アポリア)が山積みになっていた。

     しかし、量子力学の「多世界解釈」W0=W1+W2+W3+…〔色即是空・空即是色〕の出現により、大きく変わろうとしている。真の世界は「空」W0の方であり、我々の世界W1は「空」W0が取り得る無数の可能態である「色」W1、W2、W3、…の中の1つに過ぎなかったのである。

     我々の世界W1は、多くの○○○について「「○○○である」が真で「○○○でない」が偽だ」と片方に限定された《相対的世界》である。

     一方「空」W0こそが仏教でいう「不二の世界」であり、あらゆる○○○について「○○○である」「○○○でない」「両方」「片方」のすべてが実現した完全無欠の《絶対的世界》であり、鈴木氏のいう「なにものか」であり、「個別性の原理」や「相対性の法則」を超越した世界であり、「科学法則や仮説と言われるすべてのものの根底にある究極の原理」が成立する世界であり、あるいは「全知全能の神が住む世界」であって、「科学が非相対性(絶対性)の領域に挑むことを可能にした」のである。

      参考文献
    「真如」ですべてがトートロジー(1)〜(4)
    No41498,41547,41589,41662
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■41976 / )  仏教で解けない謎を量子力学で解く(2)
□投稿者/ SumioBaBa -(2025/04/10(Thu) 00:47:57)
        仏教で解けない謎を量子力学で解く(2)

     量子力学以前の科学では、我々の世界W1だけが唯一の存在だと考える「単世界解釈」が常識であった。W1では論理的必然性も無いのに、なぜか多くの○○○について「○○○でない」ではなく「○○○である」の方だけが選ばれて実現している。だから《謎》=「「○○○である」と「○○○でない」のどちらが真か?」が存在し、いろいろ調べると、《答》=「「○○○である」が真で「○○○でない」が偽だ」が判明するように見える。これが『相対的真理』であり、科学による真理の解明である。

    しかし論理的必然性は無いので、《アポリア》=「なぜ「○○○でない」ではなく「○○○である」の方だけが選ばれて真なのか?」には答が見付からない。「なぜかそうだからそうなのさ」で終わるしかない。これが「科学の限界」と呼ばれるものである。《相対的世界》に過ぎない我々の世界W1は『相対的真理』に縛られ、何が真で何が偽かを現状認識はできるが、「なぜ?」には答が見付からない。「科学では永久に解けない謎が残り続ける」というのが、これまでの常識であった。

     ところが量子力学が「多世界解釈」に気付いた。我々の世界W1だけでなく、存在し得るすべての世界W1、W2、W3、…が存在すると考える。ただしW1、W2、W3、…のそれぞれが、その世界に住む人にとっては「存在する」、他の世界に住む人にとっては「存在しない」、両方併せると「不定」、という在り方をしている。これらをW0=W1+W2+W3+…〔色即是空・空即是色〕と書くと、W1、W2、W3、…は無矛盾な「色」であるが、W0だけは有矛盾な「空」である。

     「空」W0では、あらゆる○○○について「○○○である」と「○○○でない」の片方に真理が確定しておらず、「○○○である」「○○○でない」「不定」の3つすべてが確率的に実現している。例えば、W1では「○○○である」が、W2では「○○○でない」が、W3では「不定」が実現している、といった具合に。そして、「○○○である」と認識する視点に立てば「○○○である」、「○○○でない」と認識する視点に立てば「○○○でない」、「不定」と認識する視点に立てば「不定」、のトリプル・トートロジーが成立している。このトートロジーこそが、《絶対的世界》である「空」W0が持つ『絶対的真理』である。

     「空」W0は完全無限定・完全無情報であり、「「○○○である」が真で「○○○でない」が偽だ」という情報を1ビットも持たない。だから真の世界である「空」W0の中には、「「○○○である」と「○○○でない」のどちらが真か?」という謎も無いし、「「○○○でない」ではなく「○○○である」の方が真だ」という答も無いし、「なぜ「○○○でない」ではなく「○○○である」の方だけが選ばれて真なのか?」というアポリアも発生しようが無い。

     科学とは、《相対的世界》である我々の世界「色」W1の中で『相対的真理』を発見する仮のゲームに過ぎない。《絶対的世界》である「空」W0の中にはトートロジーという『絶対的真理』が存在するだけであって、科学で解明すべき『相対的真理』は何一つ存在しない。

     鈴木氏はこう書いていた。→「科学は自己完結するものではない。」(P74)、「知性の力だけでは、我々の全存在の謎を解き明かすことなど決してできない。」(P84)。しかし科学は「自己完結」した。「知性の力だけで、我々の全存在の謎を解き明かすことができた」のである。

     もっとも、「科学は世界W1の謎をすべて解明し尽くした」ではない。「真の世界は我々の世界W1ではなく、「空」W0の方だと気付いたら、「空」W0には科学で解明すべき謎など何一つ存在しないことが解った」である。そもそも「謎が有る」という事自体が変なのであり、世界を正しく認識すれば「謎など何も無かった」と気付くのである。

      参考文献
    「真如」ですべてがトートロジー(1)〜(4)
    No41498,41547,41589,41662
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