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No36675 の記事


■36675 / )  Re[51]: 交響曲第6番《悲愴》多謝
□投稿者/ 田秋 -(2024/02/28(Wed) 16:37:50)
    おはようございます、floraさん

    昨日の続き

    小澤さんは問題の場所で「a lttle bit earlier than what you wait too long」と言っています。
    「a little bit earlier」とか「wait too long」からは入りのタイミングに問題があるということと(だから)もう少し早めにというリクエストをしていることがわかります。
    しかしどのくらい遅いのかは言葉だけではわかりません、「a little bit」や「too long」がらは小澤さんが思い描く理想を正確には表現できません。

    しかしたとえ、「0,02秒早く入って」と言ったとしてもプレーヤーはそれを計測する体内時計を持っていません。ここに音楽における言葉の限界があります。

    そこで小澤さんは歌っても見せます。件の小節を下の楽譜の様に歌っています。2回歌い、2回目は最後を「ターウィ」と歌っています。この「アーヤ」や「ターウィ」の部分がコネクションでありドライブしているところだと思います。

    これでそのタイミングは完璧に伝わります。
    「語りえぬもの」の語ることが出来るところまでは語り、語り得ぬ部分は《示して》いるかのようです。

    しかし、小澤さんの歌が語っているのはタイミングだけではないと思います。音楽のコネクション、ドライブする音楽を語っています。或いは何故そのタイミングなのかを示しているとも言えます。

    音楽的な「ドライブ」と言うのは「static」ではないという意味。直線道路を定速安全運転ではなく、という意味合いです。

    下図の小節の旋律の1〜2拍は伸ばしです。しかしそれはstaticな伸ばしではなくリズムセクションの鼓動を感じながらの伸ばしであるべきで、それを小澤さんは「こっちの楽器が助けている」と言っているのだと思います。

    NGの演奏とOKの演奏とでは違いはありますが、それは3拍目のウラの入りのタイミングの違いよりも入り方の積極性を感じます。

    小澤さんは相手がベルリンフィルであっても、「聴き合い反応しあえ」と言っているのです。

    言っていることは言われてみればごく普通の事で、小澤=ベルリンフィルだからといって門外不出の秘密の奏法がある訳ではないのです。

    以上書いたことは本当はもっと文章を推敲すべきですが、とりあえず書いてみました。
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