□投稿者/ pipit -(2023/10/01(Sun) 21:38:40)
| 2023/10/01(Sun) 21:46:22 編集(投稿者)
みなさまこんばんは(^_^) No33585
(原文の英訳のpipit日訳) > しかし、単なるカテゴリーによって現象にアプリオリに法則を規定する(知性の)純粋な能力には、 > 〈自然一般が、空間と時間の現象法則への適合性として依拠する法則〉以上の法則を宣言する能力はない。<
(pipit感想) pipitの私見では、〈自然一般が、空間と時間の現象法則への適合性として依拠する法則〉とは、カントが言うところの《ア・プリオリな総合判断の原則》のことかな、と今の所考えています。
まず《ア・プリオリな総合判断の原則》についての簡易な概説を西研先生の解説から、 もう少し詳しい個々の説明を御子柴先生の解説から引用します。
★ 《ア・プリオリな総合判断の原則》について ============== 『100分de名著 カント純粋理性批判』西研先生、NHKテキスト、p54より引用
『この「原則」はカテゴリーと同じく四種類ですが、合計八個あります(略)。 これらの原則がどうやって成り立つかを示すことが、数学と科学の基礎づけとなるのですが、では、具体的にどうやってこれを示すのでしょうか? ---感性に備わるア・プリオリな形式である空間・時間(直観)と、悟性が備えるア・プリオリな概念(カテゴリー)とを結び合わせることによって、カントはこれらの原則を導出していきます。 つまり、共通規格として設定された二つの層を結びつけることで、どんな人にも共通な「認識のさいに働く原則」を導き出すというわけです。』
=============== 『カント哲学の核心『プロレゴーメナ』から読み解く』御子柴善之先生、p140.141より引用 『 1「直観の公理」の原理:「すべての直観は外延量である。」(B202)
2「知覚の予科」の原理:「すべての現象において、感覚の対象である実在的なものは、内包量つまり度をもつ。」(B207)
3「経験の類推」の原理:「経験は、諸知覚の必然的結合の表象によってのみ可能である。」(B218) A.第一類推:実体の持続性の原則 「現象のすべての変移に際して、実体は持続し、そして実体の量は自然の中で増えも減りもしない。」(B224) B.第二類推:原因性の法則に従った時間継起の原則 「あらゆる変化は、原因と結果の結合の法則に従って生起する。」(B232) C.第三類推:交互作用あるいは相互性の法則に従った同時存在の原則 「すべての実体は、空間の中で同時的なものとして知覚される限り、一貫した交互作用の中にある。」(B256)
4「経験的思考一般の要請」(A218/B265-266) 1.経験の形式的条件(直観と概念とにかんする)と一致するものは、可能的である。 2.経験の質料的(感覚)と連関するものは、現実的である。 3.現実的なものとの関連が、経験の普遍的条件に従って規定されているものは、必然的である。(必然的に現実存在する)。』 引用終了 ================ (pipit感想) お勉強後にもう一度日訳を読んでみます。
(原文の英訳のpipit日訳) > しかし、単なるカテゴリーによって現象にアプリオリに法則を規定する(知性の)純粋な能力には、 > 〈自然一般が、空間と時間の現象法則への適合性として依拠する法則〉以上の法則を宣言する能力はない。<
ふむふむ、上記「原則」の内容がアプリオリに認識できる事柄であって、知性にはアプリオリとしてはここまでしか言及できない、ということかな?
とりあえずここまでを投稿します。
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