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No33655 の記事


■33655 / )  純粋理性批判B165
□投稿者/ pipit -(2023/10/01(Sun) 21:38:40)
    2023/10/01(Sun) 21:46:22 編集(投稿者)

    みなさまこんばんは(^_^)
    No33585

    (原文の英訳のpipit日訳)
    > しかし、単なるカテゴリーによって現象にアプリオリに法則を規定する(知性の)純粋な能力には、
    > 〈自然一般が、空間と時間の現象法則への適合性として依拠する法則〉以上の法則を宣言する能力はない。<

    (pipit感想)
    pipitの私見では、〈自然一般が、空間と時間の現象法則への適合性として依拠する法則〉とは、カントが言うところの《ア・プリオリな総合判断の原則》のことかな、と今の所考えています。

    まず《ア・プリオリな総合判断の原則》についての簡易な概説を西研先生の解説から、
    もう少し詳しい個々の説明を御子柴先生の解説から引用します。

    ★ 《ア・プリオリな総合判断の原則》について
    ==============
    『100分de名著 カント純粋理性批判』西研先生、NHKテキスト、p54より引用

    『この「原則」はカテゴリーと同じく四種類ですが、合計八個あります(略)。
    これらの原則がどうやって成り立つかを示すことが、数学と科学の基礎づけとなるのですが、では、具体的にどうやってこれを示すのでしょうか?
    ---感性に備わるア・プリオリな形式である空間・時間(直観)と、悟性が備えるア・プリオリな概念(カテゴリー)とを結び合わせることによって、カントはこれらの原則を導出していきます。
    つまり、共通規格として設定された二つの層を結びつけることで、どんな人にも共通な「認識のさいに働く原則」を導き出すというわけです。』

    ===============
    『カント哲学の核心『プロレゴーメナ』から読み解く』御子柴善之先生、p140.141より引用

    1「直観の公理」の原理:「すべての直観は外延量である。」(B202)

    2「知覚の予科」の原理:「すべての現象において、感覚の対象である実在的なものは、内包量つまり度をもつ。」(B207)

    3「経験の類推」の原理:「経験は、諸知覚の必然的結合の表象によってのみ可能である。」(B218)
    A.第一類推:実体の持続性の原則
      「現象のすべての変移に際して、実体は持続し、そして実体の量は自然の中で増えも減りもしない。」(B224)
      B.第二類推:原因性の法則に従った時間継起の原則
      「あらゆる変化は、原因と結果の結合の法則に従って生起する。」(B232)
    C.第三類推:交互作用あるいは相互性の法則に従った同時存在の原則
       「すべての実体は、空間の中で同時的なものとして知覚される限り、一貫した交互作用の中にある。」(B256)

    4「経験的思考一般の要請」(A218/B265-266)
       1.経験の形式的条件(直観と概念とにかんする)と一致するものは、可能的である。
       2.経験の質料的(感覚)と連関するものは、現実的である。
       3.現実的なものとの関連が、経験の普遍的条件に従って規定されているものは、必然的である。(必然的に現実存在する)。』
    引用終了
    ================
    (pipit感想)
    お勉強後にもう一度日訳を読んでみます。

    (原文の英訳のpipit日訳)
    > しかし、単なるカテゴリーによって現象にアプリオリに法則を規定する(知性の)純粋な能力には、
    > 〈自然一般が、空間と時間の現象法則への適合性として依拠する法則〉以上の法則を宣言する能力はない。<

    ふむふむ、上記「原則」の内容がアプリオリに認識できる事柄であって、知性にはアプリオリとしてはここまでしか言及できない、ということかな?

    とりあえずここまでを投稿します。
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