■22191 / ) |
Re[21]: ザビビのふくろうさんへ
|
□投稿者/ ザビビのふくろう -(2022/04/09(Sat) 18:06:50)
| pipitさん
何と、私のどうでもいいヲタ話に対して、予想外のここまで寛大な対応をしてくださるなんて感涙ものです。
そこで、大変申し訳ないとわかってはいるのですが、あとしばらくヲタ話にお付き合いいただきたく(笑)…m(__)m
************************ どういうわけか、ウィキに記載がなかったようなので、とりあえず、前記の翻訳書を挙げておきます。
N.W.テニント著『自然演繹の論理学』藤村龍雄訳(八千代出版)1981年
>ふくろうさんの興味ど真ん中ー な先生なのかな?
やってることがあまりに違いすぎて(笑)考えたことなかったですが、確かに範囲としては私の主要関心事をカバーしてますね。
藤村先生が何冊か訳をしておられるS.トゥールミンという哲学者についてなんですが、この人自身結構偉い哲学者で、 ウィトゲンシュタインの直弟子の一人です。 トゥールミンがジャニクと書いた『ウィトゲンシュタインのウィーン』という本は、 ウィトゲンシュタイン研究に画期を成したもので、研究者にとっての必読書とされているものです。 で、昔、NHK教育で、BBC制作だったか曖昧ですが、トゥールミンのインタビュー番組があって、 その中でウィトゲンシュタインのケンブリッジでの講義の話をしていて、興奮しました(笑) Youtubeにもトゥールミンの動画はありますが、まだそれは見つけていません。
それでですね、ここからが本番なんですが(笑)、現在日本のウィトゲンシュタイン研究の中心的存在である古田哲也先生、大谷弘先生というお二人の共訳になる
『ウィトゲンシュタインの講義 数学の基礎扁』(講談社学術文庫)
というのがあって、これは1939年にウィトゲンシュタインがやはりケンブリッジで数学の基礎について行ったゼミの講義を、学生がとったノートをもとに出版された著作なんですが、 この講義に参加していた学生の一人として、トゥールミンの名前もあります。 それでですね、実はこの講義がすごいのは、他のメンバーとして、コンピュータの生みの親の一人であるA.チューリングが参加していて、ウィトゲンシュタインとの議論の中心の役割を果たしているんですよ。 このすごさ、わかってもらえるかどうかわかりませんが、歴史に残る世紀の大天才哲学者と、世紀の大天才数学者が、議論したという講義なのです。 で、チューリングは39年の何学期か、この講義に出て、その直後のこの年9月にドイツが宣戦布告してから、ブレッチリー・パークで有名なエニグマの暗号解読に従事します。 このあたりのことは、田秋さんネタと少しかすりますが、現代版シャーロックホームズを演じたベネディクト・カンバーバッチがチューリングを演じた 『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』 という映画に詳しく描かれます。原作はわからないものの、映画ではウィトゲンシュタインのことには触れてはいませんが、このあたりのことを知って映画を見ると、ヲタ的にはまた面白いんですよね。 というより、この映画自体、アカデミー賞もとったいい映画ですので、機会があれば、またご覧になるのをおすすめします。
なんか、メビリンでも昔書いたことがあった気もするので、またか、と思われたら申し訳ありませんm(__)m
>> 実はその献呈本を、どういう縁か、現在、私が所有しています。言っていいのかわからないけど(笑)< >それは哲学徒の自負を持つだろうふくろうさんにとって、すごくうれしいご縁ですね!
いえいえ、それは言い過ぎで、「哲ヲタを自認する」くらいです。これでも、おこがましいかもしれませんが。
|
|