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No20448 の記事


■20448 / )  Re[7]: 言葉する 
□投稿者/ 悪魔ちゃん -(2022/01/16(Sun) 20:23:22)
    失語症、
    No20428のつづきに
    メルポンのは、次のようなことなんだとわたし思う。

    【〔失語症の現代的理論による確証〕
    言語に関する以上のような考え方は、失語症の最もすぐれた、また最近の分析の、延長線上に成立するものなのである。今まで述べたところではこれらの分析のうち、ほんの一部分が利用されたにすぎない。われわれは本章の冒頭で、失語症の理論が経験主義の時期を経た後にピエール・マリー以来の主知主義に移行したように見えること、それは言語障害において「表現機能」もしくは「範疇的」活動を問題としていること、したがって言葉の基礎を思惟においたこと、などであった。ところが実は失語症の理論がたどりつつある途は、新しい主知主義への道ではない。この理論の形成者たちも自分が知ってか知らずかはさておき、彼らが定式化しようとしているものは、われわれがやがて失語症の実存論的理論と呼ぶべきところの、つまり思惟と客観的言語(訳注70)とを二つながら、人間が一つの「世界」に向かって自己を企投する根本的な活動の二つの現れと見なす理論である。】

    (訳注70)〔客観的言語langage objectifは客観的叙述という言語活動のこと。
     具体的記述に立ち戻ってみると、範疇活動なるものは、思惟あるいは認識である以前に世界に関係する一定の仕方であり、したがって経験の一つの様式もしくは形態であることに気づく。われわれの視線のもとで同じ色はおのずからあい集まる。色彩の経験そのものが問題なのである。健忘症患者に色彩の名を提示し、それに対応する見本を選んでくれと頼むと、彼はあたかも何かをもっているかのように、その名を繰り返す。しかしその名は彼にとってもはや何の役にも立たない。もはや彼に何ものも語らない。それは見知らぬものであり、不条理なものである。語を生きた意味に結びつける関係は、連合という外的な関係ではない。意味が語に住まうのであり、言語は「知的過程の外的随伴者ではない。」それゆえ既述のように、われわれは言葉の身振り的もしくは実存的意義を認めざるをえないであろう。〕

    No20428に、【したがって語の背後に一つの態度が、つまり語を条件づける発語(パロール)の機能が発見されたのである】ってあるけど、
    これが【人間が一つの「世界」に向かって自己を企投する根本的な活動】っていう機能で、その【二つの現れ】としての【思惟】と【客観的言語】っていうことかな?

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