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No20135 の記事


■20135 / )  Re[86]: 私の社会哲学試論
□投稿者/ rest -(2021/12/26(Sun) 11:47:27)
    2021/12/26(Sun) 20:13:29 編集(投稿者)

    No20104に返信(restさんの記事)
    > プロセスイノベーションとプロダクトイノベーションがある。前者は生産性を高めるための技術革新であり、後者は独創性のある商品を生み出す技術革新である。1990年代以降前者が主流を占め、後者は蔑ろにされてきた。高度経済成長時代もそうであったが、生産性を高めるには企業内共同体の結束が優先され、それが教育政策にも反映され協調性を重視するようになった。共同体は個性を嫌うので独創性は必然的に育たなくなった。失われた20年の停滞の原因はそれではないのか。
    >  生産性を高め、コストを下げるために、人件費を減らすための非正規雇用を増やして賃金を低く抑えて、消費水準を停滞させた。
    >  人を人件費というコストと考えるか、独創性を産み出す投資と考えるか、が分岐点だ。プロダクトイノベーションは新たに市場を創造するので社会全体が豊かになる。
    >  最近のデジタル化はプロセスイノベーションのみを追求しているように思える。生産性を高めて人件費のコストカットに結び付くと悲惨な停滞が続くことになる。

     生産性とは生産するために投入する要素(人件費、設備、原材料)の量に対して、どれくらいの生産物が算出されたのかを測定する指標。
     生産性=アウトプット(産出量)÷インプット(投入量)

     広い意味での生産性は上記の通りだが、狭い意味での生産性は2種類ある。物的生産性と付加価値生産性。前者は省略して後者を説明したい。
     付加価値とは利潤+賃金のことだ。原材料などを加工して新しく生み出した価値という意味だ。付加価値生産性とは労働者1人当たり産み出した付加価値であり、同じ付加価値で労働者の数を減らしていけば1人当たりの付加価値生産性は上昇する。だから企業は機械化して人減らしをはかる。正社員は簡単に解雇はできないので、雇用の調整弁として非正規雇用に切り替える。賃金は低くおさえて利潤部分の付加価値を上昇させることができる。このように付加価値生産性の上昇は利潤部分の付加価値を増加させる。まさにプロセスイノベーションは付加価値生産性の上昇に寄与している。
     このままでいいのか。「合成の誤謬」というのがある。個別の企業にとって良いことが社会全体にとって良くないということを示している。すなわち非正規雇用が増えれば賃金水準が低下するので婚姻が減りその結果人口も減り、社会保障も成り立たなくなる。売上全体が伸びず従って付加価値全体が伸びない状況になる。いわゆる需要の低迷による飽和状態だ。長期停滞の原因がそこにあるかもしれない。
     打開策としてプロダクトイノベーションがあると考えている。
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