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No11850 の記事


■11850 / )  Re[6]: リベットの実験について
□投稿者/ おくたがわ -(2021/04/13(Tue) 10:10:41)
    No11473に返信(パニチェさんの記事)
    こんばんは。すごく間があいての返信で、すみません。

    https://wired.jp/2016/06/13/free-will-research/
    実験について自分が正確に理解していたかどうかこころもとないので、大事と思われるところを自分用に列記します。
    1シグナルが緑ならボタンを押せる(ボタンを押すという意志決定ができる)
    2その際に現れる準備電位から実際にボタンを押すまでの時間は練習段階で平均0.5秒と計測された
    3(いったんボタン押しを志向しても)シグナルが赤になったらボタン押しを取り止めるよう訓練された。
    4本番の実験では、ボタン押しの準備電位が観測された時点で赤いシグナルを出した。ここは重要。テストに出る。
    5つまり、押す準備電位が生じた後でも赤いシグナルを見た被験者が意識的にボタン押しを拒否できるかどうかを調べた。

    (2について、リベットでは 0.35+0.2=0.55秒だと思いますが、この実験では足でボタンを押すことで準備電位の発生をわずかに遅らせると書かれているので、それが0.05秒の差なのか。)

    > >>リンク先の実験で疑問に思う点は二つあります。
    > >>ひとつは中断する意思決定の準備電位は発生しているのかどうか、もし発生しているとするとそれは何秒前か?ということです。
    >
    >>その準備電位が発生していたら自由意志否定への反論にならないのではないでしょうか?
    >>もちろん「拒否」の顕在意識があって後に準備電位があれば明確な反論になると思いますが、そのような決定的な観察結果があれば明記されているはずと思われ。
    >>ボタン押す準備電位→顕在意識による意思→ボタン押し という行為決定のセットとは異なる仕組み・経路で「拒否」が割り込むということではないでしょうか。
    >
    > これは反論というより疑問です。
    > もし赤シグナルを察知して咄嗟的にボタンを押すことを中断する動作に準備電位が生じていたとしたら、緑シグナル時にボタンを押そうとする際に発生する0.35秒前の準備電位よりも短時間(もっと素早い時間)で発生することになり(そうでないと中断できない)、そうなると緑シグナル時の準備電位と赤シグナルの準備電位の差は何か?という新たなる疑問が生じます。

    取消の準備電位が生じるとしたら、ボタン押し準備電位発生=赤ランプよりも後で、そしてそこから→意識的拒否→実行為までの時間がボタン押しより短い場合のみ間に合うということになりそうですね。

    > 仮に赤シグナルの準備電位は反射的な動作に際して発生するものであるなら、これを自由意志による中断と見なすかどうかを論じる必要が生じる(赤シグナルによる中断に準備電位が発生しないなら、なおさら緑シグナルとの差異が明確になる)のではないか?という疑問です。
    >
    > >>二つ目は中断したのは自由意志によるものではなく、脊髄反射的なものではないか?ということです。つまり意思決定に際する準備電位を打ち消したのは自由意志ではなく(訓練によって習得した)反射ではないか?という疑問です。
    >>私も『赤のシグナルが現れたときには、ボタンを押すのを止めるように訓練された』という部分が引っかかりました。それは自由意志の証明になるのか…
    >
    > 同意です。一つ目の疑問もこれを土台とした疑問であり、それを準備電位が発生する時差あるいは発生するかしないかを検証するべきではないか?と考えたわけです。

    分かりました。パニチェさんの疑問は自分も共有できているように思います。準備電位の有無やタイミングを知りたいです。
    準備電位のタイミングについて気づいたことがあるのですが、少し話がズレるかもしれないので、後であらためて投稿します。

    > >>上記の実験は自由意志による行為より反射の方が速度的に(ショートカット経路によって)上回るので、反射は自由意志による行為を抑え込めることができるということの証明であって、自由意志に関する検証にはならないのではないか?という疑問です。
    > >>さらに言えば、突如現れた蛇を避けるために通常の認識経路ではなく、扁桃体経由のショートカットで反射的に飛び退くような動作を自由意志とするかどうか。言いかえれば何をもって自由意志とするか?という言葉の定義問題にも発展しそうな結果だと思います。

    同感です。科学的な知見に合わせて自由意志の定義を変えていくとしても、本来自由意志のなにが大事なのかも問われることになりそう。


    準備電位から動作までの0.5秒の間に発動できる拒否が思考による判断ではなく、反射的なものの場合、生得的な反射ではなく学習によって身に付くものがあるとして、その学習をするという決断まで自由意志が遡るのか。しかしそうなると、そもそもの問題は未解決になりそう。
    また、教育(価値観・判断基準の植え込み)と自由意志の関係とか。

    >>そもそもの、準備電位が顕在意識より先にあるから自由意志は幻想ではないか という問題について反論なり解決になっているかどうか私には分かりませんでした。
    >
    > 無意識時に脳が反応して、それを後付けで自分の意志であるかのように考えていたら、自由意志があるという主張は説得力があまりないように思えます。
    > 要するに私たちは外部刺激という人形師とこれに反応する神経系(脳も含めた)に操られたマリオネットってことにもなります。
    >
    >>無意識が提示してくる様々な行為の準備に対し、それを拒否するかそのまま実行するかを選べる別なシステムがある。それらの総合で実際の人の行いがきまる。という仕組みが示唆される気がするのですが、仮にそうだった場合にも、そのどの部分に自由意志があるかないか、という問題は難しいままのような気がしています。
    >
    > おくたがわさんは、例えば腱反射には自由意志が入り込む余地があると思いますか?

    腱反射と言うのは脚気のテストみたいなのですか。自由意志は入らないのではないでしょうか。詳しく知らないので直観的にですが。

    > なんか昔々に鮭場と議論(ディベート)した「信号機に意志はあるのか?」が思い出されます。^^

    その話題で議論されていたのは憶えているのですが、内容は思い出せませんすいません。

    >>もしかしたら理解できず、トンチンカンを書いているかもしれません。
    >
    > 全然トンチンカンだとは思いません。むしろ心地よい知的な刺激になるレスです。^^

    ありがとうございます。
    しかし、自分が分かっていなくて変なことを書いている可能性というのをいつも感じます。今回も。

    遅レスでもありますし、返信は自由意志におまかせします。


    追記
    ある動画では、
    身体に対して「歩け」と指令を出す脳の部位に対して「歩けと指令を出せ」と指令を出す脳部位があり、さらにそこに指令を出す部位がある
    そういうことが分かってきて自由意志の問題がさらに難しくなっている
    というようなことを言っていました。
    たしか↓これだったと思います
    https://www.youtube.com/watch?v=wPXLUxkqEt8
    酒井邦嘉「脳から見る人間の言語と心」

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