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No37239 の記事


■37239 / )  Re[23]: つれづれなるままに 14
□投稿者/ 悪魔ちゃん -(2024/05/04(Sat) 18:43:55)
    No37238のつづき、
    【「現象学事典」弘文堂2014】にあったの、前にも一部書いたと思うけど、今回は全部書いとく。
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    受動的総合/能動的総合 [(独)passive Synthesis/aktive Synthesis]
    フッサールにおいて総合は意識の原形式であり、その特徴は「流れ去る多様の統一」と規定される。サイコロという統一的対象の知覚は、どの側面から、どの距離で、どの光のもとで、見るか(さらには、どのように触れるかなど)に応じて変化する多様な現れ方を通して、その総合として成立する。この知覚したサイコロをのちに想起するときにも、かつて知覚したサイコロと同一のサイコロの想起であるという同一性の意識は総合にとってつくり出される。こうした個別的意識体験の総合が可能になのは、もともと意識生の全体が総合的に統一化されているからである。この普遍的総合の根本形式はすべてを包括する内的時間意識である。「能動的/受動的」という発生的現象学の基本概念は、以前から使用されていた「顕在的/潜在的」「主題/背景(地平)」などの対概念を力動化したものである。自我はいま見えているサイコロの面前を主題として顕在的に意識していると同時に、裏面を背景として潜在的に意識している。この区別の根拠は自我の関わり方の相違にある。「能動的/受動的」の区別も同様であり、能動的総合はとくに自我的な作用であるに対して、受動的総合は自我の関与なしにおのずから生じる。その点で、無意識の働きにも比せられる。
    能動的総合はすべて受動的総合を土台にして行われる。受動的総合の基底をなすのは内的時間意識による時間構成であり、キネステーゼによる空間構成とともに総合の形式条件を形成する。実質的条件をなすのは連合法則に従う布置形成である。布置形成によって図と地が分化し、地から浮き上がった図が自我を触発する。自我は図に注目して把握的に対向する。それが触発の受容であり、能動性の最低段階をなす。受動的総合と能動的総合の境界線はここに引かれる。把握する、解明する、関係づけるなどの低次の能動的総合を超えた、数える、述定するなどの高次の能動的総合においては、数や述定的事態がなどのイデア的対象が産出される。能動的総合は作用としてはまもなく過ぎ去るが、その成果は自我極に沈殿し、習慣として妥当しつづける。習慣は第二の受動性として、より高度の能動的総合の土台となる。したがって、すべての能動性に先立つ受動性と能動性に由来する受動性が区別される。
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    ってある。

    わたしのばあい、
    「自我」を〈考えることする自〉ってしてて、「能動的総合」を〈考知性〉、「受動的総合」を〈感知性〉って言うことにしてるから、

    〔能動的総合はとくに自我的な作用であるに対して、受動的総合は自我の関与なしにおのずから生じる。その点で、無意識の働きにも比せられる。能動的総合はすべて受動的総合を土台にして行われる。〕
    の部分、わたし的に言うと、
    《〈考知性〉はとくに〈考えることする自〉的な作用であるに対して、〈感知性〉は〈考えることする自〉の関与なしに〈自ずから〉生じる。その点で、無意識の働きにも比せられる。〈考知性〉はすべて〈感知性〉を土台にして行われる。》
    ってなる。
    〔おのずから〕を〈自ずから〉ってして見たよ。

    ここに出てくる、「内的時間意識」、「触発」、「自我極」っていうの、今回の資料にも出てくるんだけど。
    「キネステーゼ」っていうのは、
    No37189でちょっと書いた。

    現象学に関心がに人にはどうでもいい話しなんだけどね。

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