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No719 の記事


■719 / )  Re[53]: 君主を育成する言葉
□投稿者/ なん -(2018/10/28(Sun) 08:13:42)
    2018/10/28(Sun) 08:24:29 編集(投稿者)

    パニさんからの返信を読んだら、やっぱり思いついちゃうものですねぇ。

    最近ニュースになってた「来訪神・パーントゥ」の話。

    ttps://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181026-00335544-okinawat-oki

    村中を泥だらけにするし、追っかけてくるし、でも一緒にお酒飲んだり食べたりもするし、そしてその泥はめちゃくちゃ臭いし、子供はもちろん大泣きなんだけど、大人はなんだか爆笑してる、この大暴れする来訪神とその祭りは、なんだかとでもカオスで破壊的でもあって「ディオニソス」的ですよねぇ。アポロンな秩序な感じではない。

    和辻哲郎の「風土」では、砂漠・モンスーン・牧場と分けて、自然環境が人に与える影響を論じていて、一神教は砂漠の考え方だと述べてましたね。日本やインドはモンスーンで「多神教的になる」と。和辻哲郎は「古寺巡礼」が有名ですけど、ニーチェを権力意思で論じた「ニイチェ研究」からスタートしてる人でもあるんだそうで。
    (高校の頃「風土」読んでたけど知らなかったーって、確かニーチェクラブに書こうとして知って、びっくり!だった記憶もあります。)

    和辻の風土に「台風」がないのが不満だったのを思い出しますよ。宮古島は台風銀座とも呼ばれるぐらい、台風がすごくて、家の屋根を最初から飛ぶように作ったそうです。「家ごと全部持ってかれるより、屋根だけで済むならマシ」「濡れても乾かせばいいよ」との、「だって、しょうがないじゃん、台風は来るんだもん!」の風土。
    そして、島には川がないので(戦後地下水の発見で変わりましたが)台風は大変だけど、水の恵みでもあって、パーントゥの「メチャクチャするけど、色々ぶっ壊すけど、恵みも大きいんだよねー」な神様感が生まれたのかなぁとも思います。

    秋田のナマハゲは、子供には説教するけど、大人には別に何もしないので、割と「アポロン的」で、秩序を守ろうとする感じを受けます。パーントゥは、国家権力の警察にも容赦なく泥を塗るしパトカーも泥まみれとかやりますから、「ディオニソス的」である、とも言えるかなぁとかも、思います。で、多分それは「台風」と「雪と寒さ」の、風土の違いで来訪神のあり方も違ったのかなぁとか、勝手に思っております(^◇^)

    砂漠の神様は、契約が大事で、「ちゃんとするから!って約束してるから、大丈夫!」って思わないといられない自然環境があったのかなぁ?って思うので、雪と寒さの厳しさがあるとナマハゲ的「悪い子はいねぇが!」の「ちゃんとしないと、生き抜けない」と似てる???とか、発想が飛ぶと、日本のお祭りはいろいろ楽しいなぁって見えます。

    今の内に、日本のお祭りの原初的なところを見ておかないと、商業イベントだけの似たり寄ったりの「資本主義祭り」ばっかりになっちゃって、風土が見えなくなっちゃいそうかも、とかも思いますねぇ。

    自分の生まれ育った土地や、縁があった土地の、風土と神様で考えると、日本はとても広くて豊かだなぁとかも思いますねぇ。

    和辻哲郎の著書のリストを眺めると、彼もきっとそんな感じがあったのかなぁとか思います。

    追記です。沖縄の島々の中でも、宮古島は特に海が綺麗で有名なんですけど、それは「川がない」から、なんですって。もちろん、土砂の流入の話も大きいですが、人間の生活の汚れを海に運ぶ「川」がないから、海が綺麗なままなのだ、は、なんだかとても示唆的だなぁとも思いましたよ。
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