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Re[64]: 量子力学の多世界解釈
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□投稿者/ 時 -(2024/07/19(Fri) 16:12:49)
| akaimiさんへ。こんにちは。レスをありがとうございます。
■No37879に返信(akaimiさんの記事) > 『量子力学の多世界解釈』和田純夫 著に、シュレーディンガーの猫についての記述があるのでまとめてみますね。
> 「シュレーディンガーの猫」という思考実験は、コペンハーゲン解釈が成立していた時期にそれへの疑問として登場したもの。 > 多世界解釈で考えるなら不思議な話ではなくなる思考実験。
> テーマは「波の収縮」で、いったいどの時点で波の収縮が起きるのかということ。 > 電子や光子などミクロな粒子の世界では複数の状態が共存しているが、観測すると観測された状態しかなくなってしまうというのがコペンハーゲン解釈での波の収縮。
> ミクロな信号がマクロな信号に増幅される段階で起きる説をハイゼンベルクは主張。 > 人間が情報を認識した段階でという説をノイマンは主張。 > ノイマンの説に疑問を投げかけたのが「シュレーディンガーの猫」の思考実験になる。
> 波の収縮が起きるのだとしたらいつ起こるのか。 > 波の収縮が人間の認識によって起こるならば、人間がこの箱を開けて確認するまでは、生きている猫と死んでいる猫が共存していることになる。 > しかし、生きている猫と死んでいる猫の共存など受け入れがたいというのがシュレーディンガーの疑問だった。
> この話を多世界解釈で考えると。 > 多世界解釈では複数の宇宙の共存も受け入れるので、生きている猫と死んでいる猫という二つの状態は共存している。 > その箱を人間がのぞきこんだあとでは、人間は生きている猫を見たという状態と、死んでいる猫を見たという状態が共存している。 > しかし、共存していても違いがマクロなので、この二つの状態が互いに影響を及ぼしあうことはなく、二つの状態は互いに別世界として分岐している。
> 以上、p212〜p217からまとめました。
お手数をおかけしてすみません。ありがとうございます。
この場合のコペンハーゲン解釈と多世界解釈の共通点は、「生きている猫と死んでいる猫という二つの状態は共存している。」という事ですが、コペンハーゲン解釈の場合は、いわば局所的な箱の中の猫だけに焦点をあてていて、多世界解釈の場合には、猫、箱、観測者だけに留まらず、いくつもの宇宙全体が共存しているという解釈でしょうか。ですので同じ猫だけに焦点をあてても、それを含む宇宙全体として別存在するという事になるのでしょう。その名の通り、多世界ですね。
コペンハーゲン解釈では、波の収縮前には生きている猫と死んでいる猫が、箱の中で重ね合わせという形で共存しているという考え方で、波の収縮後にはどちらかの状態に決定するという事であり、では、その波の収縮が起きるのだとしたらいつ起こるのか?何に起因するものなのか?という謎があったという事ですね。
ああ、なるほど。。宇宙全体の別世界での共存と考えれば、そのコペンハーゲン解釈の波動関数の収縮の問題はなさそうですね。
見ていないとき、月は存在するのか?→見ていないときには存在せず、それを認識した時に月が姿を現す。。これは、コペンハーゲン解釈での捉え方ですね?
これを多世界解釈での捉え方をすると、月が存在する世界線と月が存在しない世界線、それを見ている世界線とそれを見ていない世界線の組み合わせの宇宙全体としての世界が存在するという事でしょうか。そして夫々の世界は共存しているものの、互いには干渉しあわないという事でしょう。
間違いがありましたら、ご指摘ください。
あらためて考えてみると、やはり奇妙な世界観ですね(笑)
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