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Re[19]: 演繹論について
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□投稿者/ pipit -(2022/02/17(Thu) 21:20:19)
| こんばんは。 私が「演繹論」と言っているのは、中山先生の訳では、 『第二章 純粋知性概念の根拠づけ [=演繹]』 とされてる箇所です。
この章の中に、節が二つあります。 が、変なのですよ。 第一節のタイトルは空白で、 第二節のタイトルは、『純粋知性概念の超越論的な根拠づけ』。
なんで第一節は無タイトルなん? つけ忘れたん? (pipit注※後で出てきますが、訳者によって、第一節の最初の項タイトルを、節タイトルとして訳されている方もいるみたいです。もしかしたらそちらの方がスタンダードかも?)
というわけで、まず、大まかな構造としては、
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第二章 純粋知性概念の根拠づけ [=演繹]
→第一節 →第二節 純粋知性概念の超越論的な根拠づけ
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では、この無タイトルの第一節には、どのような項があるのか。
@第一三項 超越論的な根拠づけ一般の原理について 129-136 A第一四項 カテゴリーから超越論的な根拠づけへの移行 137-141
の二項があります。 ふむー、第二節への準備ってことなのかな。 英訳見てみます。
@超越論的な根拠づけ一般の原理について Of the Principles of a Transcendental Deduction in general
Aカテゴリーから超越論的な根拠づけへの移行 Transition to the Transcendental Deduction of the Categories
☆ ん?英訳されたJ. M. D. Meiklejohnさんは、 第一章のタイトルとして、『超越論的な根拠づけ一般の原理について 』を当ててられますね。
Section I. Of the Principles of a Transcendental Deduction in general § 9 Transition to the Transcendental Deduction of the Categories. § 10
https://www.gutenberg.org/cache/epub/4280/pg4280-images.html
天野貞祐先生の電子本も見てみたら、同じように、第一章のタイトルとして、 『先験的演繹一般の原理について(一三)』とありました。
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Transition to the Transcendental Deduction of the Categories は、DeepLで機械翻訳すると、 『カテゴリーの超越論的演繹への移行』 なんだけど、 中山先生は、 『カテゴリーから超越論的な根拠づけへの移行 』 という訳ですね。 天野貞祐先生は、 『範疇の先験的演繹への移りゆき(一四)』
とりあえずpipitは、 演繹論の第一節は、〈純粋悟性概念の・超越論的演繹〉へ入っていく前に(=準備) という感じのことが書いてあるのかな、と、思いました。
準備として、 @超越論的演繹一般の原理について A純粋悟性概念から、純粋悟性概念の超越論的演繹への移行 の二項が書いてあるのかな、と。
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それで中山先生が細かく一段落ごとにタイトルつけてくださってて、 @は、8段落、 Aは、5段落、で構成されてるみたいで、タイトルもつけられてます。
https://www.kotensinyaku.jp/common/guide/pdf/kant01-07.pdf
@ 超越論的な根拠づけ一般の原理について 1.根拠づけ [=演繹] の定義 2.超越論的な根拠づけの役割 3.アプリオリな概念の超越論的な根拠づけの必要性 4.純粋でアプリオリな概念の根拠づけの性格 5.超越論的な根拠づけの必要性 6.空間と時間の役割の再考 7.知性の難問 8.カテゴリーの〈威厳〉
A カテゴリーから超越論的な根拠づけへの移行 1.対象を認識するための条件 2.超越論的な根拠づけの原理 3.イギリス経験論の問題点 4.本書の課題 5.判断表の概念とカテゴリー表の概念の違い――実体の概念を例として
順に読んでみます!
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