□投稿者/ pipit -(2022/01/12(Wed) 21:48:43)
| こんばんは。生命システムに続きまして、今回は意識システムについて、です。 生命システムの一階言及システムとしての【意識システム】について記述されていきます。
=========== (※一階言及システム、という概念についての過去記事 No20255) ============
生命システムの一階言及システムとしての【意識システム】・・・脳に生じる攪乱をコードとして構成素@を産出するオートポイエーシス・システム。(脳に生じる自己言及による攪乱を介して、生命システムと構造的カップリングしているシステム) ↓ 表象が構成素@であり、表象から成るその構造を【意識】とするシステム。
フリーマンの言葉を借りれば 『心的状態』・・・産出するシステムの作動 『心的表象』・・・産出される表象
※構造的カップリングについての、むつきさっちさんのページ
https://nora-scholar.net/autopoiesis/concept/coupling/
山下先生『カントとオートポイエーシス』p19、20より抜粋引用。 『意識システムは(略)脳に生じる自己言及による攪乱を介して、生命システムと構造的カップリングしている。 意識の活動はすべて、表象産出というこのシステムの自律的作動に他ならない。 (略)特に「知覚」は環境からの、感覚器官を介した生命システムの脳における攪乱に由来する表象と言える。 ただし、環境からの影響を背景にもつ知覚も、もっていない空想や幻覚や睡眠中の夢も、意識システムの自律的作動による表象産出に変わりないので、それだけを取り出して区別することはできない。 (略) 決定的なことは、意識システムは実体でなくとも個体として実在する、ということである。 もともと、オートポイエーシス・システムとしての意識システムという考え方は後に見るルーマンの発想に基づくが、それをかなり改変してある。』 引用終了。
、、、 生命システムの攪乱が物理・科学的な過程としたとき、 その物理的な生命システムとは別の、 【表象を産出する個体としてのシステム】を意識システムとしたみたいですかね。
意識システムについてp21より引用。 『表象を構成素として構造を産出する働きのシステムであるから、システム自身としてもその構造も非物質的であることになる。 (略) 結果的にオートポイエーシス論は、生命システムの構造としての物質的な身体と、非物質的な意識システムおよびその構造としての意識という心身二元論に立つ。 もちろん、(略)精神と身体の分離を考えることはできない。 生命システムの自己言及に基づく意識システムは生命システムの消失と同時に消失するからである。 したがって、精神の不死はありえない。 (略) その逆は可能であって、生命システムが存続したまま、意識システムが消失することはありうる。』 引用終了。
次はp22から。 おつかれさまー (´-`).。oO カメノアユミー
|
|