□投稿者/ 田秋 -(2021/11/30(Tue) 20:04:03)
| 2021/11/30(Tue) 21:01:27 編集(投稿者)
こんばんは、floraさん
そもそも忍者という呼び名は意外に新しく昭和30年代以降で、それまではしのび、乱波(らっぱ)、草(くさ)などと呼んでいたようです。 詳しくは以下のURLにあります。 https://www.kankomie.or.jp/report/detail_833.html
今回の講義の主眼は忍者の携帯食で、先生が忍術書の記述を元に作った実物も見せてもらいました。今回出てきたのは兵糧丸、飢渇丸(きかつがん)、水渇丸の3種です。 兵糧丸は氷砂糖が主成分(90%)でエネルギー補給、水渇丸は梅肉が主成分で喉が渇いた時に服用するようです。 飢渇丸の成分は、朝鮮人参、長芋、甘草、ヨクイニン、そば粉、小麦粉、もち米粉でこれを3年物の古酒で練り丸めて乾燥させます。
先生は元々食品が専門なのでここでツッコミが入ります。日本酒を古酒にするには低音加熱殺菌が必要で日本ではそれを火入れといいます。火入れの技術の発明は戦国時代、まさに忍者の時代でした。その当時の最新技術です。 その他の成分をみると漢方の生薬が多くあります。最新技術で高価な生薬を練った、言ってみれば高級品なのです。
兵糧丸の主成分氷砂糖、これも当時は高級品です。その他にもち米、うるち米、蓮肉、山芋、シナモン、などの生薬が入っています。忍者は金持ち?
その上氷砂糖は結局砕いて溶かすのですが、それだったらもっと安価な普通の砂糖で何故ダメなのか?先生が作った再現品はグラニュー糖で作ったものだそうです(一番最初の再現実験では氷砂糖)。
生薬の成分を分析するとストレスを緩和する効用があるものが多く使われています。忍者の主な仕事は情報収集で市井で情報収集する分にはさほどストレスを感じることもないと思います。もっと危険な使命があったということです。ただ先生は刺客のような仕事はあまりしなかっただろうと言ってました。そうすると、床下とか天井に潜んで盗聴するとか、忍び込んで重要書類を盗み出すとかもやっていたのでしょう。詳しくはわかりませんが武術の達人は「気配」というものも敏感に感じるのかも知れません。そうなるとただ潜んでいるだけでもストレスは相当なものなのかも・・・って想像です。
とにかく、生きて雇い主の下に帰るのが一番大事なことでそこで初めて収入を得ることができます。ですからなるべく目立つことなく派手な立ち回りも極力避けます。
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