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No16424 の記事


■16424 / )  Re[32]: Z 第一部 説話[13]
□投稿者/ パニチェ -(2021/09/18(Sat) 08:24:15)
    2021/09/18(Sat) 08:50:20 編集(投稿者)

    おはようございます、みのりさん。横レス失礼します。
    この章で私の好きなところも引用させてもらいます。

    『さらにこういう比喩を、わたしはきみたちに述べておく。自分たちの悪魔を追い払おうとして、かえって、みずからブタの群れのなかへ入り込んだ者たちが、少なくないのだ。(ツァラトゥストラ 純潔について13)』

    上記に似通った有名なアフォリズムは以下です。

    『怪物と闘う者は、その過程で自分自身も怪物になることがないよう、気をつけねばならない。深淵をのぞきこむとき、その深淵もこちらを見つめているのだ。(善悪の彼岸 箴言と間奏第146番)』

    身体を軽蔑する者は情欲やその他の煩悩の生ずる元である身体性を不浄のものとし鞭打ちや荒行によって追い詰める。こんな発想へのアンチテーゼの章でもあると思われます。


    さらにブタに関連して。。。

    『おまえはわたしのサルと呼ばれている。おまえ、口からあわをふいている阿呆よ。しかし、わたしはおまえをわたしのぶうぶうブタと呼ぼう、──ぶうぶうと不平を鳴らすことによって、おまえは私の痴愚礼賛までも、だいなしにしてしまうのだ。
    最初おまえにぶうぶう不平を鳴らせたゆえのものは、いったい何であったか?誰も充分追従してくれなかったということだ。
    ──おまえがこんな汚物のもとに腰をすえるのは、大いにぶうぶうと不平を鳴らすための根拠を得んがためなのだ。──大いに復讐するための根拠を得んがためなのだ!
    つまり、おまえ、虚栄心の強い阿呆よ、おまえが口からあわを吹いているのは、すべての復讐なのだ。わたしはおまえの正体を見事に察知したのだ!
    …<中略>…だが、おまえ、阿呆よ、別れに際して、わたしはおまえにこういう教えを与えよう。
    もはや愛することのできない場合、とるべき態度は──通りすぎることだ!──
    ツァラトゥストラはこのように語って、阿呆と大都市のそばを通り過ぎた。(ツァラトゥストラ 下巻8.通り過ぎることについて)』

    ここは先の章「市場のハエどもについて」にある『のがれよ、わが友よ、きみの孤独のなかへ、そしてかしこへ、或る荒々しい強い風の吹くところへ!ハエたたきとなるのは、きみの運命ではないのだ。──』と同じ教訓ですね。

    先の投稿でも触れましたが現代風に言えばSNSで刺してくる毒バエどもをまとに相手したり悩まされるのは無駄で馬鹿げたこと。そういう低俗な者どもは「通り過ぎる」か「逃れる」に限る。ブタや悪魔に同化したり、ハエたたきやサルになるよりも孤独に耐え自己を見つめることの方が計り知れないほど自己超克の糧となるってことだと思います。

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