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No13399 の記事


■13399 / )  Re[61]: 想像
□投稿者/ 悪魔ちゃん -(2021/05/30(Sun) 16:04:25)
    ■13385のつづき

    前に、意識の分節を
    a受動的総合−〔感覚・知覚・統覚・記憶〕→感性
    b能動的総合−〔統握(理解、解釈)・思・考・記憶〕→(狭義の)知性
    ってしたけど、もうちょっと簡単にして、aを受動的領域、bを能動的領域とも呼ぶことにする。
    能動的領域、まだ上手に整えられていない。表現することによって自分にわかりやすくなるかも、っていうことで、わたしの頭のなかで思われてるものを書いて見て見ます。

    現象学で、「現在化」と「準現在化」っていうのある。
    『デカルト的省察』(フッサール)の訳注を書き写して見ます。
    《Vergegenwartigungその動詞形vergegenwartgenは、ふつうは「ありありと思い浮かべる」と訳される。しかし、ここではGegenwartgungに前つづりver-(ここでは「結果」の意)がついて形として使われているので、それとの関連も考えねばならない。そのため従来は、この対語Gegenwartgung-Vergegenwartgungに対して、「現表象―表象」(山本)、「根源的呈示―創造的呈示」(船橋)、「現在化―準現在化」(『現象学辞典』)という訳語が当てられてきた。本訳書では、gegenwartgenを「現前させる」とし、それに対してvergegenwartgenを「準現前させる」(つまり、「現前してはいないが、あたかも現前しているかのように、現在に準ずるようにさせる」の意)、その名詞形Vergegenwartigungを「準現前させること/働き」とした。この語でフッサールが考えているのは、過去に関わる「想起」、未来に関わる「予期」、非現実に関わる「想像」など、要するに、現在に関わる「知覚」の「変様」として、それに準じて変様された現在に関わる働きである。》(aの上の点々は省略しました)

    受動的領域は現在化、能動的領域は準現在化っていうことだとわたし見てる。

    「想像imagination」について、〈現実には存在しないもの、あるいは現実の存在とは違ったものを心に”思い”浮かべること〉って簡単に書いたけど、わたしがまとめたのをもうちょっと書いて見ます。
    ・過去の経験をそのまま思い浮かべる、あるいは過去の経験を再生すること、これは再生想像と呼ばれ、これは記憶。こういうの「想起」っていうんだと思う。で、「想起」と「想像」は区別しておく。
    ・想像は過去の経験の写しかえではなく、それを解体して再構成して、新しい心像をつくりだすもの。これを創造的(創作的)想像とか生産的想像と呼んでるらしい。
    ・他に予想的想像、模倣的想像などがあるらしい。

    「想像」は「準現在化」なんだとして見る。

    「想像imagination」「空想fantasy」「幻想illusion」「妄想delusion」、このようなものをまとめて〈想像系〉ってしとく。想像系は私の頭の中で好き勝手に分解したりくっつけちゃったりしてる“非現実的”な世界なんだと思う。じゃ、”現実的“っていうのはどういうこと?ってなるんだけど、これにかかわってくるのがカントのコペルニクス的転回かな?これに関しても後で。

    人間の意識(精神)には想像系の働きが備わっていて(おそらくアプリオリに)、これによっていろんな「文化」が産み出されているのだと思う。ドラマ、映画、音楽、ゲーム…、さらに言語、習慣、法、学問、芸術、宗教、政治、経済、社会、教育、倫理、…、みたいなものが。当然哲学もこのなかに入るんね。
    「神さま」っていうのも想像系の働きによって産み出されたものってわたし見てるけど、それをfantasyとして見るか、illusionって見るか、delusionって見るか、は人それぞれね。

    それと、人間がつくり出したもの(文化=想像されたもの)によって、しらずしらずのうちに、自己が拘束されてしまってる、っていうこともあるのかも。ま、それでもいいものかもしれないけど。

    で、ひとまず想像系は能動的領域〔統握・思・考・記憶〕でおこなわれてるってしとく。

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