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No13356 の記事


■13356 / )  余談(傲慢について)
□投稿者/ rest -(2021/05/29(Sat) 10:22:14)
     経済学の父、アダム・スミスの著書『道徳感情論』によれば「卑下していじけるよりは傲慢なほうがよい」ということを書いた一節があるが、これが後年「自由放任主義」へと発展し、神の見えざる手によって調和に導かれる、という考えにつながった。
     ただその考え方だと景気循環でくる大恐慌における大量の失業者の存在が放置されることになり、社会問題に目をつぶることになる。その考え方に異を唱えたのがJ.M.ケインズだった。
     戦時中における日本の軍部の失敗の原因として傲慢なリーダーの態度がいわれる。自分の都合の悪い情報を提供する部下を遠ざけ、結果まわりはリーダーにとって都合のいい情報のみを提供するごますり集団でかたまってしまう。どうなるかというと都合の悪い、しかし客観的な情報が入らなくなり、正しい政策判断ができなくなってしまった。それが敗戦につながった。
     
     平家物語の冒頭を紹介したい。

     「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず、ただ春の夢のごとし。たけき者もついにはほろびぬ、ひとえに風の前の塵に同じ」

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