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経験、経験、Erfahrung ・・・
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□投稿者/ うましか -(2021/05/22(Sat) 13:31:14)
| 中山元は『純粋理性批判』中山元訳1、p.275で第二版序論の冒頭文「わたしたちのすべての認識は経験とともにはじまる ( Dass alle unsere Erkenntnis mit der Erfahrung anfange )」を、ロックにはじまるイギリス経験論の結論だとのべる。
中山によれば、ロックは当時の、神や善悪の観念などが人間に生得的にそなわるものだという常識に対し人間には生得的な観念など存在しないと主張した。ではそうした観念はどのように人間(の「心」)にやどるのか?人間の「心」が白紙であると考えるロックによれば、それは「経験から」である。
後代のカントは、ロックの上の主張に限定的に同意する。つまり、 「すべての認識が経験 −から− 生まれるわけでない」と。
これは経験以外のものから生まれる認識(Erkenntnis/knowledge, cognition)があるということなのか。私にはまだわからない。
>Wenn aber gleich alle unsere Erkenntnis mit der Erfahrung anhebt, so entspringt sie darum doch nicht eben alle aus der Erfahrung.<
>しかし、たとえあらゆる私たちの認識が経験でもって[mit]始まるにせよ、それだからといって、あらゆる私たちの認識が経験から[aus]発するのでは必ずしもない。< →原佑訳上巻、p.78、[]内は私が挿入
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