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Re[21]:動画でおべんきょう終了!
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□投稿者/ うましか -(2021/05/05(Wed) 10:37:19)
| おはようございます。pipitさん。 おじゃまします。
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今回は、超越論的原理論>超越論的論理論>超越論弁証論
『純粋理性批判』 序論 ← 済 超越論的原理論 超越論的感性論 ← 済 超越論的論理論 超越論的分析論 概念の分析論 ← 済 原則の分析論 ← 前回済 超越論的弁証論 ← 今回 超越論的方法論
これまで人間の認識の仕組みとして感性と悟性が説明された。しかしあとひとつ理性がのこっている。帰ってきたロシュフコーさんの説明によれば、理性とは「悟性の判断を総合的に関係づける推理の能力」である。たとえば三段論法がそれである。
続く説明には、さきの純粋悟性概念を、帰ってきたロシュフコーさん曰く「添加物ゼロみたいなノリで、経験的なものがゼロで、こねくり回してできた」とされる、「純粋理性概念」(簡単には「理念」とも)が登場する。
今回とりあげたパート、「超越論的弁証論」は、この純粋理性概念がどんな知識をもたらすかという議論。
さて知識は経験によって得られる。だが経験を超えたことがら、たとえば神とか世界とかについてはどうなのか?先に結論をいえば、純粋理性概念によってもこれらは知ることはできない。なぜか?理性の推論の能力を用いてこれらを知ろうとしてもアンチノミー(二律背反)に陥ってしまうからである。
アンチノミーとは、たとえば「世界に始まりがある」と「世界に始まりはない」という、相反する命題のどちらもが言えてしまう状態。カントによれば純粋理性概念は以下の4つのアンチノミーを生み出す。これらは片方の命題からもう片方の命題が証明できるが、そうすると両方の命題が証明できることとなり、よって両方の命題が否定されることになる。
アンチノミー@ 世界には時間空間的に始まりがある × 世界には時間空間的に始まりはない アンチノミーA 世界にあるものはすべて単純なものからなる × 世界にあるものはすべて複合的である アンチノミーB 世界には自由による原因性がある × 世界には自然法則がある アンチノミーC 神という必然的存在がある × 神は存在せず、世界は偶然的である
こうして神とか世界とか自由とかいう形而上学的なことについては純粋理性を用いても知りえないことがわかった。理性の能力を駆使してもアンチノミーという壁にぶちあたるため、人間がその外なる「世界の本体(物自体)」の正しい認識に達することはない。これがカントが『純粋理性批判』でしめした人間の知性の限界である。
おしまい〜\(^^)/ 壁にぶちあたった理性の別の使い道は『実践理性批判』にて!
<付記> 帰ってきたロシュフコーさん、ありがとうございました!m(__)m 動画を視ながら楽しく学習できました。 私のメモ・まとめは、帰ってきたロシュフコーさんの動画を視聴し参考にしながら私が作成したものなので誤りがふくまれていても動画のせいではありません。あしからず。
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私はこの動画で学んでいます。 https://www.youtube.com/watch?v=YE7d-fFT72c
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