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No12096 の記事


■12096 / )  悪魔ちゃんへ
□投稿者/ pipit -(2021/04/22(Thu) 23:21:32)
    悪魔ちゃん、こんばんは!(^o^)/
    No12084に返信
    > pipitさま、
    > ■12073の、
    > >Now these sciences, ‥‥<
    > の「sciences」って、わたし「科学」って訳しちゃうんだけど、
    > これじゃだめ?<

    カントの原文見てみたら、『学』は、『Wissenschaften』という単語を使ってるのかな?って感じだったよ。

    それで、悪魔ちゃんの思う『科学』と、カントの使った『Wissenschaften』が、同じ意味合いかどうかは、私にはわからないです。ごめんねm(_ _)m

    コトバンクさんに『Wissenschaften』の項目があったよ。引用するね。


    Wissenschaft

    世界大百科事典内のWissenschaftの言及

    【科学】より

    …ヨーロッパ語としてはフランス語に取り入れられたのが早く,17世紀初期に英語としても定着した。ドイツ語ではこれにWissenschaftという訳語を当てた。したがって,フランス語圏,英語圏,ドイツ語圏,さらには時代によってもその意味内容は微妙にくい違う。…

    【社会科学】より

    …科学という語の最もゆるやかな(したがって広い)規定はこれを学問一般と同一視する用法で,自然科学,社会科学,人文科学をすべて科学と呼ぶ用法はそれにあたる。ドイツ語のWissenschaftという語はしばしばそのような使われ方をし,この場合には人文科学の中に含まれる形而上学や文献学Philologieや思想史history of ideas,Geistesgeschichteなどもすべて科学の名で呼ばれることになる。科学の語をこのようなゆるい意味に用いるときは,社会科学を科学と呼ぶことに問題を生ずる余地はないが,社会科学が方法的に自然科学から強いインパクトを受けつづけてきた事実を考えると,社会科学における〈科学〉の意味をもっと厳格に解するべきだとする意見がでてくる可能性がある。…

    【体系】より

    …近代ヨーロッパ哲学には,真の知は必ずその根拠を有し,したがってすべての知はその根拠づけの連関をたどって究極の根拠にまでさかのぼる一つの組織のうちにあり,知は必然的に〈体系知〉となるべきだ,という考え方があった。ドイツ観念論の時代にWissenschaft(学)という言葉,しかももっぱら単数形のこの言葉が愛用されたが,それはこの言葉がWissen(知)に集合を示す後綴‐schaftが付されており,〈組織化された知〉つまり〈体系知〉を指すのに好都合だったからである。この時代には,哲学はいっさいの断片的な知識を一つの体系知に組織するWissenschaftであるべきだと考えられていたのである。…

    ※「Wissenschaft」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

    出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 』



    カントの『純粋理性批判』のかなり最後の方に、この『学』についてのカントの考え方が記されてるみたい。

    光文社古典新訳文庫の中山元先生訳では、第7巻のp225(B860あたり)〜

    で、少しだけ中山先生の訳文を抜粋引用するね。

    『このような体系的な統一があってこそ、一般的な認識を初めて〈学〉に構築することができるのであり、』

    『体系とは、多様な認識が一つの理念のもとで統一されることを意味する。』

    『すべての部分は、この目的における統一にかかわるのであり、この目的理念においてたがいに関連しあう。』

    『だからこの全体的な体系はたんに集積されたものではなく、内的な構造をもつものである。』

    『これは動物の身体のようなものであり、成長するときに新たな肢体が追加されることはなく、[それぞれの肢体の]比率を変えずに、それぞれの肢体がその目的に合わせて、さらに強くなり、逞しくなるだけなのである。』

    『あらかじめ一つの理念を根拠とせずに、学を構築しようと試みた者はいない。しかし学が構築されてみると、そうした図式が、学を構築しようと試みた者の理念と一致していることは、さらに最初に示した定義と一致していることは、きわめて稀である。というのはこの理念は、理性のうちに萌芽のように存在するものであり、この萌芽においてはすべての部分はまだ十分に発達しないままに秘して蔵されていて、顕微鏡で調べてみても、見分けることができないほどに隠されているからだ。』

    『きわめて残念なことなのだが、わたしたちが学の理念を明るい光のうちで初めて眺めることができ、その学の全体を理性の目的にしたがって、建築術的に設計できるようになるまでは、長い時間がかかる。わたしたちは自分のうちにひそんだままになっている理念の指示に導かれて、関連のある多数の認識を断片的に寄せ集め、さらに長い時間をかけて、技術的に組み立てた後で、やっと建築術的に学を設計できるようになるものである』

    『わたしたちはここでは、自分の仕事、すなわち純粋理性に基づいて、すべての認識を設計するための建築術を構想するという仕事を完成することだけで満足しよう。』

    初めて目を通したかも。
    悪魔ちゃん、キッカケをありがとうね!
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