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自己レスRe[8]: リベットの実験について
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□投稿者/ おくたがわ -(2021/04/14(Wed) 18:33:25)
| ■No11851に返信(おくたがわさんの記事)
自己レス。
『先行する無意識的な準備電位が検出されたあとに、行動を意識的に中断・拒否できるかを脳電位計測により調査』 『自身の脳の準備電位により予測された動作を拒否することができたなら、』
こういった文章からすると、被験者がいったん「ボタンを押す」と顕在意識で自覚する必要はないとも読めるのか。 すると、赤シグナルでボタン押しを止めた被験者は 「ボタンを押そうと決断するより前にいつも赤になったので、ボタンを押さなかった」という風に自覚するのだろうか?
いや、『意識的に中断・拒否できるかを』なんだから、『押そうと顕在意識で思った後、顕在意識で拒否した』自覚が無いと成立しないと思うのだが…。 いったん押そうと思わなければ、顕在意識は、初めからただ押さなかっただけであり、「意識的に中断・拒否」などしていないのだから。 訓練されていたから準備電位を(無意識のうちに)拒否できたという実験者の把握する事実をもって「意識的に中断・拒否できた」とはまさか言わないと思うのだが…。
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行為の0.2秒前までなら拒否・取消ができる、について。 0.2秒前とは行為を為そうという顕在意識の発生時。 つまり、素朴に考える場合の「意志」が行為を決断する時点。 なんのことはない、行為を顕在意識で決断する前なら行為しないという選択もできるというだけの話なのか。つまり顕在意識が最終決断をしていると。少なくとも顕在意識と同じタイミングで最終決定が生じていると。
これは、restさんの書かれていた『準備電位は決断の前の動機形成(にすぎない)』を裏付ける事実であるのかも。
その場合でも、ボタンを押す「顕在意識」の前に「押すを取消す」決断が来た場合、顕在意識の流れはどうなるのかという疑問は依然として残る。
やはり全ての疑問や奇妙さは「顕在意識より前に準備電位が生じる」という事実によってもたらされていると思われ。 準備電位とは何なのかをさらに突き詰める必要があるのでは。
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「準備電位に逆らえないなら自由意志はないが、準備電位の示す方向は意識的に取り消せるので自由意志は確保される」 という主張が正しくなるためには、その「取消」に準備電位があってはならない。 と、再考の結果、やはりそう考えます。
もし「取消」に準備電位が発生するとしたら、 1 取消さずボタンを押す場合は、取消の準備電位が発生しなかったからボタンを押す準備電位にそのまま従ったので、全ては準備電位に操られている。 2 次に、取消の準備電位が発生し、ボタンを押さない場合。この「取消し(ボタンを押さない)」準備電位に対する「拒否」も可能だから意志は確保されるという論点は、1と同じ理由で反論される。最初の拒否で決定する場合は、それをもう一度覆す準備電位が出ないから第一の拒否準備電位に従ったのであるから。 この理屈は、無限後退しても変わらないと思われます。
> 『「自由意志」は存在する(ただし、ほんの0.2秒間だけ):研究結果』 > https://wired.jp/2016/06/13/free-will-research/ > > ちょっと思ったこと。 > 通常ならボタン押し準備電位発生=赤ランプ から0.3秒後にボタン押しの顕在意識が自覚できるはず。すると、この実験では取消せと示唆する赤シグナルより遅れてボタンを押すという自覚的意志がノコノコ現れることになるのか…。 > この紹介サイトでは > 『そして今回の実験によって示されたのは、まさに脳からの司令を拒否するのは可能だということである。ただし、後戻りできないポイントというのは確かに存在する。実験では、ボタンを押す約0.2秒前までならば、動作を中断、または拒否することが可能であったという。0.2秒を下回ると、ボタンを押す動作は止められなかった。』 > こう結論しています。 > 動作の約0.2秒前というのは通常は顕在意識が動作を意志するタイミング。準備電位からは0.3〜0.35秒後。 > その時点に間に合うとは、何が間に合う 何が動作の0.2秒前までと言っているのか。 > 『赤いシグナルを見た被験者が意識的にボタンを押すのを中断、または、拒否できるかどうかを調べた。』 > というのだから「取り消す」という顕在意識は生じるという前提のよう。 > その取消そうという顕在意識が動作の0.2秒前までに為されれば間に合うという意味だとしたら、赤ランプ点灯より少し意志が遅れてしまいボタン押し動作予定の0.2秒前(通常ならボタン押しの意志が発生するタイミング)より遅れると取り消せないということか。あるいは、赤ランプのタイミングをズラして色々試したか。 > いずれにしても、ボタン押しの意志が生じるタイミングより前に取消しの意志もしくは指示が出るときだけ取り消せるということになりそうなのですが… > その取り消せる場合、ボタンを押すという意志の顕在意識はどうなるのか。 > 普通に考えると被験者は『緑の間にボタン押しを決定したが、赤になったので取り消した』と自覚するはず。しかしその場合は、事実とは異なる意識を体験しており、意識が現実そのままの反映ではなく後付けであることを示す証拠の一つになりそう。本当はボタン押し意志の意識より前に取消意志の意識もしくは赤シグナルが来ないと取り消せないのだから。 > ボタン押しの準備電位と取消指示の赤シグナルのタイミングをシンクロさせるという設定が非常に面白く思えてきました。準備電位が自覚的決断より先にあるがゆえに生じる奇妙さかと思います。 > そういう点からも、実際の被験者がどういう意識を自覚するのか(ボタン押しの意志・取消の意志の有無と順番)、そして取消の準備電位はどのタイミングで計測されるのかされないのか。知りたいです。 > > ただし、こういう場合、私の勘違いということも多いので、おかしいと思われましたらご指摘ください。
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