| 中学生の時、修学旅行の行き先は東京ディズニーランドでした。その時のバスガイドさんがどうしても忘れられない。 その人が美人とかスタイル良いとか全然関係なく、ってゆーか話した内容もかけらも覚えていない。それなのに全然忘れられない、とても印象的だった人でした。
バスが目的地に着くとき、その人が突然泣き始めました。理由は「ここでみんなとお別れしなければならないことが悲しい」だそうです。そしてその人はぼくらにこう尋ねました。「なんでみんなは平気でいられるの?悲しくないの?」
当時のぼくの頭の中はハテナの連続でした。泣くほどのことなの?この短時間でそこまでの関係性の構築?お別れなんて付いて回るもんでしょ?今思い出してもハテナの連続です。それでも忘れられないのはやっぱりその人が美人だったからではなかろうか?と勘繰ってみますが、それでも顔は思い出せません。
「刹那」という言葉にはどうしても穏やかな印象を持つことが難しいのですが、今のぼくにはそのバスガイドは刹那的に生きていたじゃなかろうかと思います。「今」を生きていたな、人生楽しんでいたなと。 その人は当時が20台半ばくらいでしょうか。今のぼくは当時のその人よりずっと歳をとりましたけど、なんてゆーか「人生の楽しみ方において、負けてはいないけど未だに後れをとっている」と感じました。
とても印象的な人でした。不思議な人でした。なぜ最近になって思い出したのかもわかりません。やっぱり美人だったかもしれません。
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