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超越論的分析論XI−3
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□投稿者/ うましか -(2025/01/24(Fri) 23:12:20)
| 2025/01/24(Fri) 23:13:53 編集(投稿者)
pipitさん、こんばんぬまー
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T 超越論的原理論 第二部門 超越論的論理学 第一部 超越論的分析論 第一篇 概念の分析論 第一章 全ての純粋悟性概念を発見する手引きについて 〔済〕 第二章 純粋悟性概念の演繹について 第一節 (第十三項) 超越論的演繹一般の諸原理について 〔済〕 第十四項 カテゴリーの超越論的演繹への移り行き 〔済〕
第二節 経験の可能性のためのア・プリオリな諸根拠について【初版】
◆ 或る概念が完全にア・プリオリに産出され、しかも、たとえその概念がそれ自身を可能的な経験の概念のうちに属すこともなく、可能的な経験の諸要素から成り立ってもいないにせよ、対象と連関すべきであるということは、全く矛盾した不可能なことである。 何故なら、その概念は、その場合、いかなる直観もその概念に対応しないので、いかなる内容も持たないに違いないからである。というのも、私たちにそれを通じて諸対象が与えられる得る直観一般が、可能的な経験の分野、或いは全対象を成すからである。 可能的な経験と連関しないア・プリオリな概念は、概念のための論理的な形式だけになるだろうが、或るものがそれを通じて思考される概念自身とはなり得ないであろう。
◆ それ故、ア・プリオリな諸純粋概念〔reine Begriffe a priori〕があるならば、それはなるほど何一つ経験的なものを含み得ないことは言うまでもないが、にもかかわらず、可能的な経験のア・プリオリな純然たる条件でなければならず、この可能的な経験は、それらの諸純粋概念の客観的な実在性がそれのみに基づき得るものに他ならない。
◇ だから、いかにして純粋悟性概念〔reine Verstandesbegriffe〕は可能であるのかを知ろうとするならば、人は経験の可能性がそこに帰着し、だから、たとえ現象の全ての経験的なものを捨象しようとも、経験の根底に潜んでいるア・プリオリな条件がいかなるものであるのかを研究しなければならない。 経験のこうした形式的に客観的な条件を、普遍的かつ十分に表現する概念は、純粋悟性概念と呼ばれるだろう。 もし私が純粋悟性概念を手に入れるなら、確かに私は、おそらく不可能な諸対象をも、〔また、〕おそらくそれ自体では可能であるとしても、いかなる経験において与えられ得ない諸対象をも、考え出すことができる。
―― No.40360 の続き ---
◇ というのも、そうした諸純粋悟性概念の連結においては、何としても可能的に経験の条件に必然的に属している或るものが除去されていることができるし(霊の概念〔Begriff eines Geistes〕)、或いは、やがては純粋悟性概念は、経験が捉え得るより以上に拡大され得るからである(神についての概念〔Begriff von Gott〕)。
◇ しかし、全てのア・プリオリな認識のための〔諸要素〕、恣意的で不合理な虚構〔willkuerlichen und ungereimten Erdichtungen〕のための諸要素〔Elememte〕≠ナさえ、なるほど経験から借用したものではあり得ないが(なぜなら、さもなければそれらはア・プリオリな認識ではないであろうから)、しかし、それらの諸要素はいつでも可能的経験とその対象とのア・プリオリな純粋条件を含んでいなければならない。
◇ なぜなら、さもなければ、それらの諸要素にとって何一つとして全く思考されないだけでなく、それらの諸要素自体が与件を欠くため、思考において決して成立し得ないことにもなるからである。
† 原佑訳上巻、p.251〜p.253参照。 原典はMeiner,p.207 † その他、以下を参照。中山元 訳2, p.183〜p.184、石川文康 訳 上巻, p157 †≠ナ囲まれた言葉は、カントが『純粋理性批判』文中で強調したものです。 † 翻訳はしますが、◇〜は私が便宜上用いた区分けであり文章は原文・訳文の通りではありません。 † 文中〔〕内は私による挿入、*1、*2〜や、※1、※2〜は私の覚書とします。これらは後に訂正、削除、修正等することがあります。 † ◆〜は原典における段落とします。
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第一部 No.29833,29850 第一篇 No.29963 第一章 No.29992,30063 第一節 No.30139,30154,30529 第二節 No.30542,30550,30874,30943,31146,31639 第三節No.31693,32053,32302,32398,32507,32849, No.33016,33658,33668,33776,33825,33829,34795, No.34874,34919,35259,35606,36085,36113,36127,36266 第二章 第一節 No.36429,36501,36600,36646,36657,36908,37244, No.37409,37955,38144,38253,38689,38896,39171,39245, No.39943,40101,40235,40240,40294,40300 第二節 No.40347,40360,40741
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