| 【モーリス・メルロ=ポンティ『子どもの心理−社会学』ソルボンヌ講義2/みすず書房 2023年第1刷発行】(これ長いから、これからは【メルポン講義本】ってするね)のなかに、メルポンはいろんな人のを登場させてるのね。読み返してるなかで、出て来たなかから、ざっと書き出して見ると、 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (2)リシュアン・レヴィ=ブリュル(Lucien Levy-Bruch, 1857-1939)――フランスの哲学者、社会学者、人類学者、哲学を研究する過程で、ギリシャ以前の道徳や倫理の発生に関心をもち、文明以前の「原始的心性」を提唱するようになった。レヴィ=ブリュルは、文明社会の科学的思考は、この「原始的心性」を理解することはできないと主張している。モーリス・ブロンデル/フランスの哲学者。
(4)モーリス・ブロンデル(Maurice Blondel,1861-1949)−―フランスの哲学者。新プラトン主義およびキリスト教思想をプラグマティズムに結びつけることで、独自の行為の哲学を構想した。
(5)テオデュール・リボ(Théodule Pibot,1939-191)――フランスの哲学者。心理学者。フランスに英語圏とドイツ語圏の実験心理学を導入することで、哲学と心理学の教育研究方法を分離した。
(6)ジャン・ピアジェ(Jean Piaget,1896-1916)――スイスの発達心理学者。人間の論理的構造の発生を探究した。子どもの初期の発達段階を指す「自己中心性」は、初期の中心概念。子どもは自己中心的な時期を脱すると(「脱中心化」)。自己と他者、空間上の〈ここ〉と〈あそこ〉などの区別を理解するようになるとされる。「生きられた脱中心化」(「幼児の対人関係」、本書172頁)という表現が示しているとおり、メルロ=ポンティはこどもの「自己中心性」をいう発達段階を否定しているわけではなく、それが脱中心化以降の生活にさまざまなかたちで現れること指摘する。
(9)アンリ・ワロン(Henri Wallon,1879-1962)――フランスの発達心理学者。神経科医。ピアジェと並ぶ、フランス語圏における発達心理学のパイオニア的存在。1908年にパリ大学医学部を卒業し、障害児の治療と研究に従事。その過程で、児童の障害の生理的要因だけでなく、心理的・社会的要因にも関心を抱き、子どもの思考(『子どもの思考の起源』)や性格(『児童における性格の起源』)の発達に関する研究を開始。コレ−ジュ・ド・フランス教授(1937-49年)の後、パリ大学心理学研究所の所長として後進を育成。メルロ=ポンティは、ワロンが『子どもの思考の起源』で提唱した「超事物」という概念を扱い、翌年度の「幼児の対人関係」講義では、『児童における性格の起源』で提唱された「鏡像段階」理論を紹介している(本書180頁以下)。
(10)ジョルジュ・ポリツェル(Georges Politzer,1903-1942)――フランスの心理学者、哲学者。オーストリア=ハンガリー帝国に生まれ、18歳で渡仏。ソルボンヌ大学で哲学を学び、大学教授資格を取得。『精神分析の終焉』で古典的な「三人称の心理学」に対して「一人称の主体」の「ドラマ」による具体的な心理学を提唱した。共産党に入党し、知識人・大学教員によるレジスタンス運動を結成。ドイツ軍に処刑された。
(12)フランソワーズ・ドルト(Françoise Dolto, 1908-1988)――ジャック・ラカンと並ぶ第二次世界大戦後のフランスを代表する精神分析家。ゾフィー・モルゲンシュテルンから教育分析を受ける。児童の精神分析を行い、数多くの著作を発表した、「花人形」の症例では、ベルナデットという5歳半の女の子が、空想と作り話に終始し、たえず不安発作や嘔吐や咳といった身体表現を示し、遊びのなかで人形に罰をあたえる行為を繰り返していたのに対して、ドルトはマーガレットの花の冠をかぶせた顔や手足のない人形を与え、そこに攻撃性を投影させることによって治療を展開させた。
(20)ポール・ギョーム(Paul Guillaume, 1879-1962)――フランスを代表するゲシュタルト心理学者。ヴォルフガング・ケーラーをはじめとするゲシュタルト心理学者たちの方法に影響を受け、『類人猿の知恵試験』をフランス語に翻訳することで、フランスにゲシュタルト心理学を紹介した。ゲシュタルト心理学の方法を子どもの行動分析に応用した。
(21)エドゥアール・クラパレード(Edouard Claparede, 1873-1940)――スイスの神経学者、児童心理学者、教育家。機能主義心理学者として知られる。医師として研究のキャリアを始めるが、次第に心理学と精神分析に関心をよせるようになり、子どもの発達と知性が研究対象となった。心理学と精神分析の研究を通じて、1901年、ジュネーブ大学教授の心理学者テオドール・フルールノワと『心理学資料』誌を創刊する。ソルボンヌの講義で、メルロ=ポンティはこの雑誌に発表された事例や理論を学生たちに数多く紹介した。1912年には教育科学学院を創設する。こ学院は後にジャン=ジャック。ルソー研究所となり、ピアジェをはじめとする数多くの発達心理学者が集まることになる。クラパレードは、ピアジェを発達心理学に導いた人物としても知られている。
(22)クロード・レヴィ=ストロース(Claud Levi-Strauss, 1908-2009)――ベルギー出身の人類学者。文化人類学の創始者で、構造主義の祖と言われる。メルロ=ポンティはレヴィ=ストロースの仕事に並々ならぬ関心を示したが、時として数式モデルに立脚した構造概念を厳しく批判した。
(35)ジェームズ・ボールドウィン(Jemes BBaldwin,1861-1934)――アメリカの哲学者、心理学者。心理学的な観点から論理的思考の発生を研究し、ピアジェに大きな影響を与えた。
(36)ヴィリアム・シュテルン(William Stern,1871-1938)――ドイツの心理学者、哲学者。アルフレッド・ビネの研究に影響を受け、児童心理学の研究を行うようになった。
(39)マックス・ヴェルトハイマ―(Max Wertheimer,1880-1943)――プラハ出身の心理学者。ゲシュタルト心理学の創始者の一人。プラハ大学でのクリスティアン・フォン・エーレンフェルスとの交流を通じてゲシュタルト概念の発想を得た後、ゲシュタルト心理学を発展させた。
(42)ヴォルフガング・ケーラー(Wolfgang Köhler,1887-1967)――ドイツの心理学者、現象学者。ヴェルトハイマ―、コフカと並ぶゲシュタルト心理学の創設者の一人。テネリフェ島の類人猿研究所所長時代に、チンパンジーも問題解決行動を観察することで、試行錯誤せつとは異なる現象を確認した。その成果は『類人猿の知恵試験』(宮孝一訳、岩波書店、1962年)にまとめられた。
(43)リシャール・メリ(Richard Meili,1990-1991)――スイスの心理学者。ベルリン大学のヴォルフガング・ケーラーとクルト・レヴィンのもとで、ゲシュタルト心理学を学ぶ。スイスに帰国後、1931年にエドゥアール・クラパレードのもとで「知性の形態に関する研究(Recherches sur les forms de I’intelligence)」という博士論文を執筆した。その後、ゲシュタルト心理学の観点から子どもの知性や認知機能を研究した。
(50)エドゥアール・シュミット(Albert Edouard Michotte,1881-1961)――ベルギーの実験心理学者。実験心理学の創始者である、ヴィルヘルム・ヴントのもとで心理学を学ぶ。その後、ルーヴァン大学・実験心理学研究所で研究に従事した。
(51)ジョセフ・デルブフ(Joseph Delboeuf,1831-1896)――ベルギーの実験心理学者。リエージュ大学で教鞭を取る。錯視に関する研究のほか、哲学、数学、精神物理学の研究と教育を行った。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ あとフロイトも登場してきてるんだけど、レヴ=ストロース以外、他はわたしの知らない人ばっか。 メルポンはこう人たちの研究や考え方についていろいろ語ってるんだけど、わたしこの人たちの知らないから、なんとも言えなくなるのね。 でも、そういうなかで、なんとかメルポンの見方・考え方を探りだそうとしてるところ。
これからのわたしの物語りはこういうなかで進めてくから、そこはかとなく的になるかも。 わたしの物語り、あいかわらずわたしに思われたもの(精神的景観)を表現することによって、わたしに見えるようにすることなんだけど、行き詰ったらやめちゃうよ。
あ、もしこのなかで名前だけでも目にしたことある人いたら来てね。
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