| 過去ログより
投稿者/ rest -(2020/01/13(Mon) 09:28:42) 2020/01/13(Mon) 10:44:45 編集(投稿者)
きょうは成人の日ということのようです。形式的にはとうの昔に成人になっていますが、実質的に成人(おとな)になれない自分を恥ずかしく思っています。 私が思うにおとなとはバランスのとれた状態の人をいいます。何のバランスかといいますと、個性と共同性のバランスです。ものを見るときに個別的にみるのと類型的にみるのとのバランス感覚です。フロイト的にいえばエスとスーパーエゴの両者のバランスで苦労する自我の在り方です。超自我とは共同体的精神のことです。 だから次のことがいえます。このバランスがくずれるとたとえば共同体よりだと民族主義あるいはポピュリズム(大衆迎合主義)にかたよりがちであり、異質なものを排除する傾向が目立ちます。一歩まちがえば戦争です。もう一方の個性に傾けば多様な民族の尊重ということでグローバリズムに行き着きますけれども、ここでよくいわれるのは貧富の格差です。個を大事にするので能力差が大きく格差が拡がります。個にとどまらず、この格差は世代間に引き継がれます。つまり金持ちの子はずっと金持ち、貧乏人の子はずっと貧乏人となります。 私のいうおとな、つまりバランスのとれたひとが増えるということは中間層が増えるということになります。今は中間層がやせおとろえ貧困化して金持ち、貧乏人と二極化しつつあります。そんななかで登場したのがトランプであり各国の様々なポピュリストなのです。結局世界全体がバランスが崩れてきているのです。 いまこそ世界全体がおとなになってほしいものですね。
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