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■23255 / inTopicNo.13)  積分余話 2 (サイクロイド)
  
□投稿者/ rest -(2022/05/14(Sat) 21:35:35)
    2022/05/14(Sat) 21:37:22 編集(投稿者)

     一つの円が定直線に接しながら、すべることなく回転するとき、円周上の定点Pが描く軌跡をサイクロイドという。
     tを媒介変数としたとき、次のサイクロイドの長さsを求めてみる。
    x=a(t−sint) , y=a(1−cost) (0<t<2π 等号も含む)


    一般に曲線の方程式が媒介変数tを用いて
    x=g(t) , y=h(t) (α<t<β 等号を含む)

    と表され、曲線の長さは

    s=∫√[(dx/dt)^2+(dy/dt)^2]dt <αは下端、βは上端の定積分>

    の公式で示される。
    上式は
    √[(dx/dt)^2+(dy/dt)-2]
    =a√[(1−cost)^2+sin^2・t]
    =a√(2−2cost) ………(1)

    (1)は半角の公式 sin^2・(a/2)=(1−cosa)/2 より

    =a√[2・2sin^2(t/2)]

    0<t/2<πでsin(t/2)>0 <等号も含む>
    であるから

    √[(dx/dt)^2+(dy/dt)^2]=2a sin(t/2) ………(2)

    したがって(2)を積分すると

    s=2a∫sin(t/2)dt

    ここでt/2=pと置くと1/2=dp/dt つまりdt=2dpなので
    ∫sin p・2・dp=2∫sin p dp=−2cos(t/2)

    s=2a[−2cos(t/2)] <0は下端、2πは上端>

     =8a (cosπ=-1,cos0=1より導かれる)

    となる。
引用返信/返信 削除キー/
■23119 / inTopicNo.14)  積分余話(円の面積と球の体積)
□投稿者/ rest -(2022/05/07(Sat) 12:30:08)
    2022/05/07(Sat) 12:39:09 編集(投稿者)

    円の面積を積分を使って証明すると、まず半径rの円の面積を求める。
    円の中心を原点にとれば円の方程式は
    x^2+y^2=r^2

    円周の上半分の方程式は
    y=√(r^2−x^2)

    円の上半分の面積は
    ∫[√(r^2−x^2)]dx ……(上限r,下限-rの定積分)

    であらわされる。

    f(x)=√(r^2−x^2)とおけば

    ∫√(r^2−x^2)dx=x√(r^2−x~2)+∫x^2/√(r^2−x^2)・dx ……(1)

    (1)の式は部分積分法∫f(x)dx=xf(x)−∫xf'(x)dxより

    さらにf'(x)はr^2−x^2=Mと置いて合成微分すると
    f'(x)=df(x)/dM・dM/dx=1/2M^1/2-1・(-2x)=-x/√(r^2−x^2)
    したがって

    ∫√(r^2−x^2)dx=x√(r^2−x^2)−∫x(-x)・1/√(r^2−x^2)・dx
    より(1)式が導かれる。

    また逆三角関数の微分公式より
    ∫1/√(a^2−x^2)=sin^-1・x/a (a>0)

    これより
    ∫√(r^2−x^2)dx=∫(r^2−x^2)/√(r^2−x^2)・dx
    =∫r^2/√(r^2−x^2)・dx−∫x^2/√(r^2−x^2)・dx
    =r^2sin^-1・x/r−∫x^2/√(r^2−x^2)・dx …………(2)

    (1)+(2)より

    2∫√(r^2−x^2)・dx=x√(r^2−x^2)+r^2sin-1・x/r

    したがって半円の面積は

    ∫√(r^2−x^2)・dx=1/2[x/√(r^2−x^2)+r^2sin^-1・x/r]……(上限r、下限-rの定積分)

    ここでsin^-1・1=90°=π/2そしてsin^-1・(-1)=−π/2なので

    円の面積=πr^2


    次に球の体積を求める。半径rの体積。
    球の中心を原点として、x軸に垂直な平面で球を切断した断面は円であって、この円とx軸との交点をPとする。Pはこの円の中心、PQはその半径であって、OPをxとすればf(X)=PQ^2・π

    そこでピタゴラスの定理より
    PQ^2=OQ^2−OP^2=r^2−x^2

    円の面積はf(x)=(r^2−x^2)π

    球の体積は∫π(r^2−x^2)dx ……(上限r,下限-rの定積分)

    =[πr^2・x−x^3・/3・π]

    =4/3πr^3

    となる。

引用返信/返信 削除キー/
■22965 / inTopicNo.15)  ロジスティック方程式(成長曲線)
□投稿者/ rest -(2022/04/30(Sat) 12:35:15)
    2022/04/30(Sat) 21:15:34 編集(投稿者)
    2022/04/30(Sat) 12:38:33 編集(投稿者)

    いま最適な資本ストックが
    K*=a/b
    とする。そこに接近する資本ストックの動きを描くと
    K'/K=a−bK
    K'=僵=dK/dtなので右辺はストック調整原理が働き、KがK*になったときにゼロになり、投資の成長率はゼロなることを示している。
    式を変形すると
    dK/dt=K'=K(a-bK)

    これはdK/K(a-bK)=dtなので変数分離方程式になおして

    ∫[1/K(a-bK)]dK=∫dt ……(1)
    通分を逆に利用して積を和の形に変えると

    ∫[1/aK+b/a(a-bK)]dK=∫dt ……(2)

    これは

    ∫1/aK・dK+∫b/a(a-bK)・dK=∫dt ……(3)

    左辺を置換積分して

    a-bK=Mと置いて変形すると、-bdK=dMよりdK=-1/b・dM

    ∫b/a/(a-bK)・dK=∫b/a・/M・(-1/b)dM=-1/a・log|M|
    なので(3)は

    1/alog|K|−1/alog|a-bK|=t+C ……(4)

    いま積分定数Cを初期資本ストックKoとすると、
    1/alog|K|−1/alog|a-bK|=t+1/alog|Ko|−1/alog|a-bKo| ……(5)

    K>0,a-bK>0,Ko>0とすると

    1/alogK/a-bK=t+1/alogK/a-bKo

    1/alogK/Ko・a-bKo/a-bK=t

    log[K/Ko・(a-bKo)/(a-bK)]=at

    したがって[K/Ko・(a-bK0)/(a-bK)]=e^at ……(6)

    次に(6)をKについてまとめると
    K(a-bKo)/Ko=(a-bK)e^at=ae^at−bKe^at

    Kは
    K[(a-bKo)/Ko+be^at]=ae^at

    K=ae^at/[(a-bKo)/Ko+be^at]

    =a/b・/[(a-bKo)/bKo・e^-at+1] ……(7)

    (7)というロジスティック曲線が得られる。





引用返信/返信 削除キー/
■22797 / inTopicNo.16)  代替の弾力性 2
□投稿者/ rest -(2022/04/23(Sat) 12:30:10)
    2022/04/23(Sat) 21:25:18 編集(投稿者)
    2022/04/23(Sat) 21:22:21 編集(投稿者)

    CES生産関数を
    Q=[δK^-p+(1-δ)L^-p]^-1/p

    とすれば、代替の弾力性の定義より
    ε=−(K/L)/(K/L)・/(r/w)/(r/w)=−(K/L)/(r/w)・(r/w)/(K/L)……(1)

    次に儔/儉=w(賃金率)、 儔/僵=r(利子率)とする。
    儔/儉=儁^1/p・/儁・儁/儉
    =-1/p(δK^-p+(1-δ)L^-p)^-p-1・(-p)(1-δ)L^-p-1……(2)

    儔/僵=儁^-1/p・/儁・儁/僵
    =-1/p(δK^-p+(1-δ)L^-p)^-1/p-1・(-p)δK^-p-1……(3)

    (2),(3)より
    Re=r/w=δ/1-δ・(K/L)^-p-1 ……(4)

    (4)より
    儚e/(K/L)=-(p+1)・δ/1-δ・(K/L)^-p-2 ……(5)

    (5)を逆転させて
    (K/L)/儚e=1/-(p+1)・(1-δ)/δ・(K/L)^p+2 ……(6)

    次に(w/r)/(K/L)は(4)より
    (w/r)/(K/L)=δ/1-δ・(K/L)^-p-2 ……(7)

    (6),(7)より代替の弾力性は

    ε=-・-1/(p+1)・(1-δ)/δ・(K/L)^p+2・δ/1-δ・(K/L)^-p-2

    =1/p+1

    となる。
引用返信/返信 削除キー/
■22525 / inTopicNo.17)  代替の弾力性
□投稿者/ rest -(2022/04/16(Sat) 23:08:39)
    2022/04/17(Sun) 11:37:35 編集(投稿者)

    CES生産関数
    Q=[δK^-p+(1−δ)L^-p]^-1/p

    を変形すると
    Q^-p=δK^-p+(1−δ)L^-p

    となる。
    ここで全微分すると
    dQ^-p=dQ^-p/dQ・dQ=-pQ^-p-1・dQ
     =-pδK^-p-1・dK−p(1-δ)L^-p-1・dL
    dQ=-pδK^-p-1・/-pQ^-p-1・dK−p(1-δ)L^-p-1・/-pQ^-p-1・dL
    =δ(K/Q)^-p-1・dK+(1-δ)(Q/L)^p+1・dL
    =δ(Q/K)^p+1・dK+(1-δ)(Q/L)^p+1・dL
    =∂Q/∂K・dK+∂Q/∂L・dL

    となる。さらにKとLについてQを偏微分すると
    ∂Q/∂K=δ(Q/K)^1+p=r(利子)

    ∂Q/∂L=(1-δ)(Q/L)^1+p=w(賃金)

    である。すると

    ∂Q/∂L・/∂Q/∂K=(1-δ)/δ・(K/L)^1+p

    両辺を1/(1+p)乗し、変形すると

    K/L=[(δ/1-δ)(∂Q/∂L・/∂Q/∂K)]^1/1+p

    となる。対数をとると

    log(K/L)=1/1+p・log[δ/1-δ/・(w/r)]

    =1/1+p・log(δ/1-δ)+1/1+p・log(w/r)
    時間tで微分すると

    ∂log(K/L)/∂t=0+1/1+p・∂log(w/r)/∂t

    ∂log(K/L)/∂t・∂t/∂log(w/r)=1/1+p

    従って代替の弾力性の定義より

    1/1+p=∂log(K/L)・/∂log(w/r)
       

引用返信/返信 削除キー/
■22243 / inTopicNo.18)  産業連関表(レオンチェフの逆行列)
□投稿者/ rest -(2022/04/09(Sat) 23:54:38)
    2022/04/10(Sun) 10:24:50 編集(投稿者)
    2022/04/10(Sun) 10:07:05 編集(投稿者)
    2022/04/10(Sun) 09:44:24 編集(投稿者)

    一般的に逆行列とは元の行列にかけると単位行列になる行列をいう。
    たとえば

    B=[1 4]の逆行列はBの行列式 |B|をまず求める。
    … [3 2]

    |B|=|1 4|=2−12=−10
    …… |3 2|
    余因子は

    Δ11=(-1)^1+1・2=2 、Δ12=(-1)^1+2・3=-3

    Δ21=(-1)^2+1・4=-4、Δ22=(-1)^2+2・1=1

    だから逆行列は

    B^-1=1/|B|[Δ11 Δ21]=1/-10[2 -4]=[-0.2 0.4]
    … …………[Δ12 Δ22]……… [-3 1]…[0.3 -0.1]

    となる。

    さて産業連関表で2産業で最終需要Cと投入係数行列Aが与えられている場合、

    A=[0.1 0.3] … C=[100]
    …[0.2 0.6]……… [200]

    この時の生産量Xを求める。B=I−A (AX+C=XなのでC=[I−A]XなおIは単位行列)

    X=B^-1・C

    B^-1をレオンチェフの逆行列という。

    B=[1-0.1 -0.3]=[0.9 -0.3]
    … [-0.2 1-0.6]… [-0.2 0.4]

    |B|=|0.9 -0.3|=0.36-0.06=0.3
    ……|-0.2 0.4|

    余因子は[0.4 0.3]
    … ……[0.2 0.9]

    レオンチェフの逆行列B^-1=[0.4/0.3 0.2/0.3]=[1.33 1.0]
    …………………………… … [0.2/0.3 0.9/0.3]…[0.67 3.0]

    求める生産量はX=B^-1・Cより

    [X1]=[1.33 1.0][100]=[1.33x100+1.0x200]=[333]
    [X2] …[0.67 3.0][200]…[0.67x100+3.0x200]…[667]

    となる。
引用返信/返信 削除キー/
■21972 / inTopicNo.19)  加速度原理(2階定差方程式)
□投稿者/ rest -(2022/04/02(Sat) 12:06:16)
    2022/04/07(Thu) 09:34:44 編集(投稿者)

    具体的な例で2階定差方程式を解いてみよう。

    Yt+2Yt-1−8Yt-2=7 (Y0=5 ,Y1=3とおく) ………(1)

    2階同次定差方程式は

    Yt+2Yt-1−8Yt-2=0 ………(2)

    (2)の特性方程式はX^2+2X−8=0
    これの解は(X+4)(X−2)=0よりX=−4とX=+1

    (2)の一般解はYt=K1・(−4)^t+K2・(+1)^t (K1とK2は任意の定数)
    Yt=K1・(−4)^t+K2 ………(3)

    (1)の特殊解はYt=Yt-1=Yt-2より

          Yt+2Yt−8Yt=−5Yt=7
    Yt=−7/5 ………(4)

    (1)の一般解は(3)+(4)より

          Yt=K1・(−4)^t+K2−7/5 ………(5)

    Y0=5 ,Y1=3なのでK1とK2を特定すると

    (5)よりY0=K1+K2−7/5=5 ………(6)

    Y1=(−4)K1+K2−7/5=3  ………(7)

    (6)と(7)より連立方程式を解くとK1=2/5 ,K2=6

    これを(5)に代入して

       Yt=(2/5)(−4)^t+23/5

    これが(1)の一般解である。

    加速度原理については
    [Yt=t期の国民所得 、Ct=t期の消費 、It=誘発投資 、At=独立投資]
    とすると

    Yt=Ct+It+At  ………(8)

    限界消費性向をcとすると(消費は前期の所得に依存)

    Ct=cYt-1 ………(9)

    誘発投資Itは消費の増加分に比例するので(βは加速度係数という)

    It=β(Ct−Ct-1) ………(10)

    (9)を(10)へ代入すると

    It=β(cYt-1−cYt-2)
    =βc(Yt-1−Yt-2) ………(11)

    (9)と(11)を(8)へ代入すると

    Yt=At+c(1+β)Yt-1−βcYt-2

    この2階定差方程式を解けばよい。
引用返信/返信 削除キー/
■21755 / inTopicNo.20)  くもの巣理論 (定差方程式)
□投稿者/ rest -(2022/03/26(Sat) 11:55:00)
    2022/03/27(Sun) 08:57:51 編集(投稿者)

    市場の安定条件としてワルラスの安定条件とマーシャルの安定条件のほかにくもの巣の安定条件がある。

     https://www.youtube.com/watch?v=dGQoE3GdacE

     いま供給量は前期の価格によって決定され、需要量は今期の価格によって決定されるものと仮定すれば
       Qt=S(Pt-1)
    Qt=D(Pt)

    Qtは第t期の需給量をあらわし、Ptは第t期の価格を示す。Sは供給関数、Dは需要関数をあらわす。
       S(Pt-1)=D(Pt)

    1階定差方程式であるが、このままでは解けないので次のように変形する。
     均衡点を(Pm,Qm)とし、この近傍では次の関係が成立する。

       Qt−Qm=S(Pt-1)−S(Pm)
    =S'(Pm)(Pt-1−Pm) (近似式f(x)−f(a)=f'(a)(x−a)より)

     同様にQt-1−Qm=D'(Pm)(Pt-1−Pm)

    また近似よりS'(Pt-1)=S'(Pm)
    D'(Pt-1)=D'(Pm)

    式を変形して、
          Qt−Qm=S'(Pm)/D'(Pm)・(Qt-1−Qm)

    これは一階定差方程式であり、解くと
     S'(Pm)/D'(Pm)=AとおくとQt−Qm=A(Qt−1−Qm)

    Q1−Qm=A(Q0−Qm)
    Q2−Qm=A(Q1−Qm)=A・A(Q0−Qm)
                    =A^2(Q0−Qm)

    したがって解は Qt−Qm=[S'(Pm)/D'(Pm)]^t(Q0−Qm)

     となる。
    Qmが安定的な均衡値になるためには、

    | S'(Pm)/D'(Pm)|<1となる条件が必要であり、この時需要曲線の傾きが供給曲線の傾きより大きいということを示している。
    | S'(Pm)/D'(Pm)|>1であれば拡散し不安定となる。
    | S'(Pm)/D'(Pm)|=1であれば規則的な循環を反復する。
引用返信/返信 削除キー/
■21664 / inTopicNo.21)  パレート最適と市場機構
□投稿者/ rest -(2022/03/20(Sun) 00:33:36)
    2022/03/20(Sun) 00:42:44 編集(投稿者)
    2022/03/20(Sun) 00:38:47 編集(投稿者)

     余剰分析の部分均衡理論の欠陥を補うものとして登場したのが一般均衡分析である。ここでは最低2個の財を導入して相互依存的な同時的均衡を分析する。
     厚生(社会的にのぞましい状態)の最大値とは誰かを不利にすることなく、もはや誰も有利にはできない状態であり、換言すれば他の個人の状態を悪くしてはじめて自分の状態をよくすることのできる状態である。効用理論で説明すれば自分の効用水準を高めるためには他人の効用水準を低めるしかない状態を示している。このような社会厚生の最大化の条件をパレート最適という。

     ttp://www.f.waseda.jp/ksuga/pubeco0406.pdf
     h
    エッジワースのボックス・ダイアグラムとは2人の無差別曲線が左下と右上をそれぞれ原点として向き合っている長方形の図である。Aの無差別曲線は左下の原点に対して凸であり、Bの無差別曲線は右上の原点に対して凸である。初期保有量をL点とするとそこでAとBの無差別曲線が交わっていて、Bの無差別曲線を一定としてAは無差別曲線を移動させることによって効用水準を高めることができる。どこまでできるかというとAとBの無差別曲線の接するところまで効用水準を高めることができる。そこをP点とすると初期保有量はX財はLからPへ減少し(Aの保有量の減少)さらにBの保有量は増加する。Y財はAの保有量が増加し、Bの保有量が減少する。いわばX財とY財の物々交換がなされていることになる。その結果無差別曲線同士の接点まで改善することができる。この接点をパレート最適と呼んでいる。
     エッジワース・ボックスには無数の無差別曲線が存在し、したがって無数のパレート最適点が存在することになる。無数のパレート最適点を結び付けたのが契約曲線と呼ばれる。
     次に予算線について述べる。X財の価格PxはA、Bともに共通であり、Y財の価格Pyも共通であるので予算線の傾き−Px/Pyは同じになり、初期保有点を通過するのでAとBの予算線は同一直線であらわせる。
     さきほどの初期保有量をL点で示せばL点はパレート最適ではないので、予算線上のAの無差別曲線との接点をN点、Bの無差別曲線との接点をM点とおけば、X財においてAとBの消費量の合計が初期保有量の合計いわば全供給量を上回っているなら、超過需要の状態であるから価格Pxは上昇し、反対にY財はA、Bの消費量の合計が全供給量を下回り超過供給の状態にあるので価格Pyは低下する。このことによって予算線の傾きは大きくなり、消費者均衡点(最適消費点)もシフトする。どこまでシフトするかというとAとBの消費者均衡点の接するところまでシフトする。そこでは需要量と供給量は均衡し、かつパレート最適になっている。このように任意の市場均衡がパレート最適であることを厚生経済学の第1定理と呼んでいる。
     因みに厚生経済学の第2定理とは初期保有量L点を補助金で増産し、間接税で減産することでQ点にシフトすることで予算線を変化させ、任意の市場均衡点を達成することができるということである。
     つぎに生産を伴うパレート最適について述べておきたい。たとえば石油資源を使ってガソリンX財と灯油Y財を生産する場合、原点に対して凹型の曲線が描かれ、これが生産の限界を示し、X財を増やすにはY財を減らすしかない状態であり、これを生産のパレート最適と呼んでいる。この曲線を生産可能曲線という。この曲線の接線の傾きΔY/ΔXを限界変形率と呼ぶ。
     生産と消費のパレート最適(消費者が2人の場合)を求めたい。まずエッジワース・ボックスが生産可能曲線の内側にあり接している。エッジワース・ボックス内の予算線上でパレート最適は達成され市場均衡している。するとエッジワース・ボックスと生産可能曲線との接点での傾き、限界変形率ΔX/ΔYに即していうと生産可能曲線上のどの点でも、X財の費用とY財の費用を加えた総費用は一定と仮定しているので、X財の生産量が増え、Y財の生産量が減るとX財の費用増加分とY財の費用減少分は等しい。
     X財の限界費用MC1、Y財の限界費用MC2とおけば、費用は等しいので
     ΔX・MC1=−ΔY・MC2
    つぎに最大利潤の条件よりPx=MC1、Py=MC2
    したがってΔX/ΔY=−Px/Py
    生産と消費のパレート最適の条件は限界変形率と予算線の傾きが等しいということを示している。

引用返信/返信 削除キー/
■21487 / inTopicNo.22)  Re[14]: 加重限界効用均等の法則
□投稿者/ rest -(2022/03/13(Sun) 00:54:55)
    2022/03/13(Sun) 00:57:02 編集(投稿者)

    No20797に返信(restさんの記事)
    > 効用関数U=U(Qx,Qy) ………(1) [ Qx:X財の量 Qy:Y財の量]
    >
    > 予算制約線M=PxQx+PyQy ………(2) [Px:X財の価格 Py:Y財の価格 M:一定の所得]
    > 最適消費点(消費者均衡点)を求める。
    > ラグランジュ未定乗数法により
    >
    > L=U(Qx,Qy)+λ[M−PxQx−PyQy] ………(3)
    >
    > ∂L/∂Qx=∂U/∂Qx−λPx=0 ………(4)
    >
    > ∂L/∂Qy=∂U/∂Qy−λPy=0 ………(5)
    >
    > ∂L/∂λ=M−PxQx−PyQy=0 ………(6)
    > (4)より
    >    ∂U/∂Qx=λPx
    > ∂U/∂Qx./Px=λ
    >
    > (5)より
    >    ∂U/∂Qy=λPy
    > ∂U/∂Qy./Py=λ
    > 以上の式より
    >    ∂U/∂Qx./Px=∂U/∂Qy./Py=λ
    > これを加重限界効用均等の法則という。
    >
    >

    上記効用関数から導き出される無差別曲線と予算制約線から価格消費曲線を通して需要曲線が導き出される。
     予算制約線 M=PxQx+PyQyを変形すると
           Qy=−Px/PyQx+M
    この予算制約線と無差別曲線との接点が最適消費点(消費者均衡点)であり、例えばPxの価格が低下すると傾きが小さくなりY切片のMが一定なので予算制約線は右側に拡がる形になる。すると最適消費点も移動する。この最適消費点の軌跡を価格消費曲線と呼んでいる。この時の価格Pxと消費量Qxとの関係が需要曲線である。
     需要曲線はマーシャルの需要曲線とヒックスの補償需要曲線に分かれる。
    価格が変化したときの最適消費点のシフトを全部効果とし、これを代替効果と所得効果にわける。同一無差別曲線上における予算制約線の傾きの変化を反映したものが代替効果であり、この傾きの予算線と平行な全部効果の予算線は実質所得の変化を表しているので所得効果と呼ばれている。価格Pxの低下で代替効果が+の増加を示し、かつ所得効果も+の増加であり、全部効果も+の増加になるものが上級財であり、次に代替効果が+で、所得効果は−、全部効果は+となるものが下級財、さらに代替効果が+で、所得効果は−、全部効果は−というのがギッフェン財(超下級財)と呼ばれている。
     マーシャルの需要曲線は全部効果による需要の変化を示し、ヒックスの補償需要曲線は代替効果のみの需要の変化を表している。前者はギッフェン財を除く財のすべてが右下がりの需要曲線であるが、後者はギッフェン財を含めすべての財が右下がり曲線である。
     私は右下がり需要曲線に疑問をいだいている。予算制約線における価格変化は価格を独立変数としてあつかっているところに疑問がある。無前提に価格が低下するということがありうるだろうか。価格低下には原因がある。たとえば限られた需要をめぐって供給側に競争要因が働いたとき、価格は低下する。すると供給側にP1とP2を示すものが現れると、需要は低い価格P1のところを選択し、需要量は増え、高い価格P2を維持しているところは需要量は減る。しかし全体の需要量は一定である。供給側からみると低価格では需要量が増えているので需要曲線は成り立っているように見えるが、価格競争の結果、全体で価格が下がっても全体の需要量は増えていない。個別的に正しくても全体では間違っている。これを合成の誤謬という。
     需要曲線も供給曲線と同様イノベーションの余地があるということだろう。
     
引用返信/返信 削除キー/
■21267 / inTopicNo.23)  Re[16]: 加重限界生産力均等の法則2
□投稿者/ rest -(2022/03/05(Sat) 12:40:50)
    2022/03/10(Thu) 09:48:36 編集(投稿者)

    No21128に返信(restさんの記事)
    > 前回は費用最小化で導きだしたが、利潤最大化条件からも導き出すことができる。
    >
    > Y=PQ [Y:売上高 P:価格 Q:産出量]
    > TC=wL+rK [w:賃金、労働Lの価格 r:資本Kの価格]
    >
    > π=PQ−(wL+rK) [π:利潤」
    >
    > πの最大化条件は
    > ∂π/∂L=∂PQ/∂L−W=0
    > =P∂Q/∂L−w=0
    >
    > ∂Q/∂L=w/P  ………(1)
    >
    > 次に
    > ∂π/∂K=∂PQ/∂K−r=0
    > =P∂Q/∂K−r=0
    >
    > ∂Q/∂K=r/P ………(2)
    >
    > (1)より∂Q/∂L・/w=1/P
    >
    > (2)より∂Q/∂K・/r=1/P
    >
    > 従って∂Q/∂L・/w=∂Q/∂K・/r
    > これを加重限界生産力均等の法則という。費用最小化と同じ結論が出ることになる。

    同じく利潤最大化条件を使って供給曲線を導きだすことができる。

     htt://www2.toyo.ac.jp/~m-hotta/micro2007B4.pdf
     p

    TC=wL+rK=VC+FC [VC:可変費用 VC:固定費用]

    TC/Q=AC (平均費用)

    dTC/dQ=MC (限界費用)
    限界費用は総費用曲線の接線で示される。
    利潤π=PQ−TC
    最大利潤の条件は
    dπ/dQ=P−dTC/dQ
    =P−MC
       =0

    従ってP=MC (利潤最大化条件)
    これは限界費用曲線が供給曲線であることを示している。

    AVC(平均可変費用)の最低点すなわち操業停止点を起点に右上がりの限界費用曲線が通常の供給曲線であるが、私は疑問に思っている。
    価格が上昇すれば供給量も増えるとしているが、価格は独立変数扱いされてるので不思議でならない。価格はなぜ上昇するのかが問われている。価格上昇要因として限定された供給量をめぐって需要間に競争が働くからだとすれば、価格の低いP1と価格の高いP2が混在していて、供給側は高い価格を選択する。低い価格のP1は供給量が減り、高い価格のP2は供給量が増える。しかし全体として供給量は増えてはいない。需要の側からみると高い価格を提示すると供給量は増え、低い価格を提示していると、供給量は減少する。個別的にみると供給曲線は正しいが、全体でみると間違っているということがわかる。合成の誤謬のひとつだ。
     経済学におけるイノベーションの試みであるが次回は需要曲線について展開したい。


引用返信/返信 削除キー/
■21128 / inTopicNo.24)  加重限界生産力均等の法則2
□投稿者/ rest -(2022/02/26(Sat) 22:41:51)
    前回は費用最小化で導きだしたが、利潤最大化条件からも導き出すことができる。

    Y=PQ [Y:売上高 P:価格 Q:産出量]
    TC=wL+rK [w:賃金、労働Lの価格 r:資本Kの価格]

    π=PQ−(wL+rK) [π:利潤」

    πの最大化条件は
    ∂π/∂L=∂PQ/∂L−W=0
    =P∂Q/∂L−w=0

    ∂Q/∂L=w/P  ………(1)

    次に
    ∂π/∂K=∂PQ/∂K−r=0
    =P∂Q/∂K−r=0

    ∂Q/∂K=r/P ………(2)

    (1)より∂Q/∂L・/w=1/P

    (2)より∂Q/∂K・/r=1/P

    従って∂Q/∂L・/w=∂Q/∂K・/r
    これを加重限界生産力均等の法則という。費用最小化と同じ結論が出ることになる。
引用返信/返信 削除キー/

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