| 2023/03/26(Sun) 10:39:55 編集(投稿者) ■No30031に返信(restさんの記事) > 2023/03/22(Wed) 10:10:46 編集(投稿者) > 2023/03/22(Wed) 09:27:10 編集(投稿者) > 2023/03/22(Wed) 09:14:29 編集(投稿者) > > フィッシャー方程式、「実質利子率=名目利子率−期待物価上昇率」より実質金利は導かれるが、昨今の状況は実質金利が高すぎて投資が増えないのではないか、という論調だ。私のように投資が減ってきているので結果して金利は低くなる、ということと因果関係が逆になっている。投資は金利に依存する関数なのか、それとも金利は投資に依存する関数なのか。投資が減ってくれば名目金利は低くなるのだが、実質金利が高すぎて投資が減っているのだと切り返す。 > 期待インフレ率が低下してマイナスになっても名目金利が低下しているとき、実質金利は上がっているのか下がっているのか判断しづらいところがある。いちがいに期待インフレ率がマイナスだから実質金利が高くなるとはいえないということだ。 > 実際に統計でみると、長期金利10年(国債)で2023年2/28で−0.189%、2/21で−0.205,2/10で−0.195と低迷している。2018年1/4で−0.5,2019年1/〜−0.25,2020年〜+0.25(一時的)2021年1/〜−0.5,2022年1/〜−0.75と全般的に実質金利は低迷している。こんなに低迷しているのに、論者は実質金利は高すぎるといっている根拠が何なのか理解に苦しむ。実質金利が4〜5%なら高過ぎるといえるがマイナスだと高過ぎるとはいえないのではないか。 > 投資の限界効率曲線で投資の期待収益率が利子率よりも大きいことが投資の条件だったがここでは期待収益率が小さくなっているので実質利子率を下げる必要があるということか。期待収益率との比較で実質金利が高すぎるといっているのか。 > 市場飽和説によれば一定の市場規模まで投資は拡大するが需要の規模を達すると投資は減少する。投資の減少は利子率の問題ではない。利子率が原因で投資は結果ではない。投資の減少の原因は市場飽和であって利子率が高すぎることが原因ではない。この場合いくら利子率を下げても投資は増えない。
追記 フィッシャー方程式の導き方について説明したい。 T(預金)、Rt(実質金利)、It(名目金利)、Pt(t期の物価)、Pt+1(t+1期の物価)、物価が上がると名目金利の価値はさがるので
T(1+Rt)=T(1+It)Pt/Pt+1……@ Tは省略できるので 1+Rt=(1+It)Pt/Pe ……A Peはt+1期の予想物価とする。
A式の対数をとると
log(1+Rt)=log(1+It)−(logPe−logPt) ……B
近似値よりlogX1−logX=(X1−X)/X, log(1+X)=X ……C
Cの近似値をBに適用する。 従って次の式が導きだされる。 Rt=It−(Pe−Pt)/Pt ……D
これは「実質金利=名目金利−期待物価上昇率」を示している。
なお対数の近似式について補足しておくと、 InX=logeXのことで自然対数のことである。
In(1+X)=X−X^2/2+X^3/3−X^4/4+…… 上式はマクローリン展開より導かれるが-1<X<1とすると 第2項以後はひじょうに小さいので省略する。
In(1+X)=X となる。これがC式のlog(1+X)=Xである。
次に上式のXをX−1に置き換えると In(1+X−1)=X−1 すなわちInX=X−1となる。
するとInX−InY=In(X/Y)=X/Y−1=(X−Y)/Yとなり これがC式のlogX1−logX=(X1−X)/Xとなる。
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