| 完全に迷宮入りした事件が、紀州のドンファン事件だろう。
結局、他殺か自殺か事故かすらも決定出来ないと言う。
いずれと決定する証拠がないからだ。
しかし、元々その家に無かった大量の覚醒剤を飲用してドンファンは死んだ。
二十数台の監視カメラをチェックして、他者の侵入がないことは確認されている。
私は殺人事件とみており、これは完全密室殺人事件となる。
となれば、犯人は妻か女中となる。
犯人はこの二人の何れか、あるいは共犯と分かっているのに、それを証明できないので逮捕出来ないのである。
ある公理系で、真であるにも係わらず、それを証明することが出来ない命題が、少なくとも必ず一つ存在する、というゲーデルの不完全性定理が、この紀州のドンファン事件で少しはイメージ化できたかな。フ
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